『中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚』


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【偉人たちの愛読書】
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本日の一冊は、400年前に書かれた中国の処世訓、『菜根譚』のエッセンスを抜き出し、現代に当てはまる部分を紹介した一冊。

この『菜根譚』は、東急グループの創始者、五島慶太や元首相の田中角栄、小説家・吉川英治、元巨人軍監督の川上哲治などが愛読したもので、いわば実務家のための古典。

マキャヴェリも真っ青の権謀術数の書であり、また人間の道を説い
た良質の人生訓でもあります。

『菜根譚』という署名は、「人よく菜根を咬みえば、すなわち百事
なすべし」(堅い菜根をかみしめるように、苦しい境遇に耐えるこ
とができれば、人は多くのことを成し遂げることができる)という
言葉に由来するもので、転じて「かみしめて味わうべき人生訓の書」
という意味だそうです。

その名の通り、まさに読めば読むほど味わい深い名言がいくつも散
りばめられており、アメリカの自己啓発書とは行き方の理想という
点で一線を画しています。

思想がどんどん西洋化されているなか、人によっては好き嫌いがあ
るかもしれませんが、土井は読んで深く感じ入りました。

人生を豊かに生きるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人を陥れたりだましたりする策略や駆け引きのたぐいを知らない人
は、たしかに賢明である。しかし、こうした権謀術数を知りながら
も、それを使わない生き方ができる人こそ、実はもっとも賢明なのである

人に与えた恩は忘れてしまうのがよい。しかし、かけた迷惑を忘れ
てはならない。人から受けた恩は忘れてはならない。しかし、受け
た恨みは忘れてしまうべきだ

「ネズミのために飯を残し、蛾を哀れに思って灯をつけない」と昔
の人は語っているが、こうした思いやりの気持ちこそ、人が生きて
いくうえでもっとも大切な心がけである

名誉は、独り占めしてはならない。自分に協力し支えてくれた人た
ちにも分け与えるべきだ

◆よい人間関係を築くために必要な心がけ
1.他人の小さな過失をとがめないこと
2.他人の隠しておきたい私事を暴かないこと
3.他人の過去の悪事をいつまでも覚えていないこと

悪者や敵を一掃するにしても、一つだけは彼らの逃げ道を残してお
いてやることが大切だ

人に何かしてあげる場合には、最初はわずかで、徐々に手厚くして
いくのがよい(中略)人に威厳を示す場合には、最初は厳しくして、
しだいに緩めていくのがよい

本当に立派な人物とはどのような人物か。
1.小さなことにも手を抜かない
2.人が見ていようがいまいが、悪いことをしない
3.失意のどん底でも決して投げやりにならない

汚い肥やしをまいた畑には作物がよく育つ。きれいすぎる水には魚は棲まない

幸せを願いながらも、それが不幸の原因となっていることを知って
おり、長生きをしたいと願いながらも、その先には死が待つことを
知っている。こういう人こそ賢人と言える

この世は汚れてもいないし、苦しいことばかりが起きるわけではな
い。そうさせているのは、自分自身の心である

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『中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚』
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┃▼目次▼

┃ はじめに
┃ 一.生き方について
┃ 二.心の持ち方について
┃ 三.自分を律することについて
┃ 四.人とのかかわりについて
┃ 五.ものの見方について
┃ 六.日々の行動について
┃ 七.人間について
┃ 八.幸福について
┃ 原文

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