『世界を動かした21の演説』クリス・アボット・著 vol.2397


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【名演説で人を動かす術を学ぶ】
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本日、2月12日は、ゲティスバーグの名演説で知られる元アメリカ大統領、エイブラハム・リンカーンの誕生日でした。

この記念すべき日にちなんで、本日ご紹介するのは、世界を変えた名演説集、題して『世界を動かした21の演説』です。

残念ながら、リンカーンの演説は入っていませんが、「私には夢があります…」で知られるマーティン・ルーサー・キングの名演説、ウィンストン・チャーチルの「われわれは海岸で戦う」、マーガレット・サッチャーの「フォークランド・ファクター」、バラク・オバマの「新たな始まり」など、歴史を変えた名演説を全部で21個、紹介しています。

普段、人前で話す人は、彼らがどんな比喩を使って話しているか、確かめながら読むのもいいでしょうし、リーダーシップを学びたい方は、彼らの民衆への配慮やビジョンを学ぶことで、得られるものがあると思います。

演説のなかには、既に日本で知られている例もありますが、結構な割合であまり知られていないものが含まれており、興味深く読むことができます。

歴史の節目で、リーダーたちがどんな言葉を語ったのか、知りたい方は、読んでおくといいでしょう。

雑学のネタ本としてもおすすめです。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「私は恐怖をあおる政治にはかかわりません。なぜなら恐怖には毒があるからです。歴史を通して、恐怖は進歩を妨げ公平性を制限するために使われてきました。恐怖に打ち勝つのは希望だけです。いつも希望が勝ってきました」(デュバル・パトリック)

「しかしハートフォードの男性のみなさん、想像してください。みなさんが投票できない立場にあり、自分たちは同意もしないのに統治さ、議会は要求にまったく耳を傾けようとしないとすると、みなさんはどうするでしょうか。投票で議会をひっくり返すことはできないのです。選択を迫られます。二つの悪のどちらかを選ばなければならないのです(中略)みなさんは革命を起こし、流血によって、人命を犠牲にして米国の自由を勝ち取りました。黒人の解放を決めたとき、人命を犠牲にして内戦に勝利しました。米国をはじめ、あらゆる文明国の男性は、女性の救済の方法を考えるのを女性に任せました。私たち英国の女性がしようとしているのはまさにそのことです」(エメリン・パンカースト)

「一〇〇年前、私たちが今日こうしてその影に立ち仰ぎ見る一人の偉大なアメリカ人が、奴隷解放宣言に署名しました(中略)私は忘れてはいません。みなさんのなかには、大変な試練や苦闘から抜け出してここにやってきた人がいることを。刑務所の狭い独房から解放されまっすぐここに来た人もいることでしょう。自由を求めたばかりに嵐のような迫害に遭い、吹き荒れる警察の蛮行によろめかなければならないところから来た人もいることでしょう。みなさんは幾多の産みの苦しみをくぐり抜けてきた古参兵なのです。自ら招いたのではない苦しみはあがなわれることを信じて、闘いつづけようではありませんか。さあ、ミシシッピーへ帰るのです。アラバマへ帰るのです。サウスカロライナへ帰るのです。ルイジアナへ帰るのです。北部の都会のスラムやゲットーへ帰るのです。この国の状態を変える方法があるはずだ、必ず変わるのだという確信を胸にふるさとに帰るのです」(マーティン・ルーサー・キング)

「そうです。民主主義は決してひ弱な花ではありません。しかし、世話をする必要がある花です。今世紀末までに自由と民主主義の理想が少しずつ育つのを見たければ、私たちは民主主義の推進を支援する行動を起こさなければなりません」(ロナルド・レーガン)

「私たち全員が逮捕されたとしても、少しでも平和を乱すようなことは起こさないでください。私たちは、非暴力のみによる闘争を追求するためにできることは何でもすると決意したのです。だれも怒りにまかせて悪を行ってはなりません。これは私の願いであり祈りです」(モハンダス・ガンディー)

「一丁の銃が作られるたびに、一隻の軍艦が進水するたびに、一発のロケット弾が発射されるたびに、結局は、飢えているのに食べる物がない人々、寒さに凍えているのに着る物がない人々からの窃盗が起きていることになります」(アイゼンハワー)

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『世界を動かした21の演説』クリス・アボット・著 英治出版
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◆目次◆

第I部 人類はみな人間
第1章 なぜ彼女は命をかけたのか―権利のための闘争
第2章 平等な社会とは―世界を熱狂させたビジョン
第3章 国はだれのものか―移民と国民のアイデンティティ
第4章 罰は正義をもたらすか―ある死刑囚からのメッセージ
第5章 歴史と和解できるか―植民地主義の残滓

第II部 敵か味方か
第6章 真の危機とは何か―意表を突いた欧米批判
第7章 冷戦とは何だったのか―超大国の主張と現実
第8章 なぜアメリカは誤ったのか―新保守主義の世界観
第9章 テロの脅威を防ぐには―行動と反応
第10章 人類は協調できるか―気候変動と新たな溝

第III部 力は正義
第11章 総力戦とは何か―極限状況を戦いぬいた英国の覚悟
第12章 歴史をつくるのはだれか―失脚直前の大統領の叫び
第13章 なぜ武力は支持されたのか―鉄の女の論理
第14章 正しい戦争はあるか―人道的な軍事介入とは
第15章 何のために戦うのか―人間の最良と最悪の資質

第IV部 平和にチャンスを
第16章 暴力を捨てられるか―非暴力・不服従の論理
第17章 民主主義を守れるか―エリートと市民の責任
第18章 不正義に立ち向かえるか―信念とその代償
第19章 悲しみを越えられるか―わが子をテロで失って
第20章 理想の世界をつくるには―人々をつなぐ言葉

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