2011年9月28日
『リーダーシップ6つの試練』ディーン・ウィリアムズ・著 Vol.2625
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【ハーバード・ケネディスクールの人気教授】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862761089
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ハーバード大学で有名なのは、ハーバード・ビジネス・スクールですが、じつはハーバード大学にはもう一つ、有名なスクールがあります。
そう、これまでに世界の名立たる政治リーダーを輩出し続けてきた、ハーバード大学大学院「ケネディスクール」です。
本日の一冊は、そのケネディスクールのパブリックリーダーシップセンター講師で、リーダーシップを専門とするディーン・ウィリアムズ氏によるもの。
本書では、『リーダーシップ6つの試練』として、リーダーが直面する6つの試練(活動型、発展型、移行型、維持型、創造型、非常事態型)を紹介。さらに、これらをどうやって乗り越えればいいか、具体的なアドバイスをしています。
日産をV字回復に導いたカルロス・ゴーンや、エンロンを破綻させたケネス・レイ、アボリジニの協力を得られずに飢えで命を落とした探検家のバークとウィルズ、IBMを復活させたルー・ガースナー、インド独立の父マハトマ・ガンジー、シンガポールを成功に導いたリー・クアンユーなど、さまざまなリーダーの例を挙げながら、
真のリーダーシップ、偽のリーダーシップについて論じています。
リーダーが「危険な領域」にいることを示すシグナルの話(支配に執着する、人々を真の作業に関与させない…)や、抵抗勢力の話など、実際に経験した人であれば思わずハッとする内容が事細かに書かれています。
欲を言えば、伝統あるケネディ・スクールの雰囲気が味わえる文体だともっと良かったですが、それを差し引いても、読み応え十分。
リーダーが置かれた状況に合わせて使える、実践的なテキストです。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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リアル・リーダーシップの本質は、人々を従わせることではない。その本質は、人々が目を逸らさずに現実を直視するように、人々を動かすことにある
偽のリーダーシップとは、個人が自分の力と権威を使ってまがい物のタスクを人々の前に提示し、その結果、進歩という真の作業から人々の関心を逸らせる行為だ
真のリーダーシップにおいて、叡智とはすべての答えを知っていることではない。叡智は情熱を持って真実を追求すること、問題の置かれたコンテクストに敏感になること、それぞれのコンテクストにおいて「自分たちの仕事を他人の生活にとって価値あるものにするにはどうしたらよいか」を問うことである
真のリーダーシップとは、自分の世界に責任を持ち、他の者も責任感が持てるようにサポートを提供すること
「力」や権力は人々を従わせるためではなく、人々を現実に対峙させ、必要な適応作業に従事させるために使われなければならない
ある人が「危険な領域」にいる、そして偽のリーダーシップを提供している可能性を示すシグナル
◆支配に執着する
◆人々を真の作業に関与させない
◆安全地帯を越えて解決策を見つけようとしない
◆自分だけが真理を理解していると確信する
真のリーダーシップを実践するには、新たな考え方や情報に対して心をオープンにしなければならない
リーダーが多様な関係者やグループが直面している現実を感じ取り、それに耳を傾けなければ、結果として大災事につながる
リーダーシップの課題とは、人々の期待と、それを実現するために負担すべき犠牲や貢献とのギャップに人々が対峙するように導くこと
反対勢力を敵とみなすのではなく、特定のマインドセットやパラダイムにとらわれているにすぎない仲間とみなすべき
自らをリスクに晒すときは、必ずカメラが回っているようにせよ
人々が安心して集中できる環境をつくる
リーダーたちは患者に医療費の一部負担を求めるとともに、最も低コストの医療施設に最高額の政府補助金が配分されるという方式を選択した
革新性や創造性をつぶす最も確実な方法は、力のある者に作業を支配させることだ
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『リーダーシップ6つの試練』ディーン・ウィリアムズ・著 英治出版
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◆目次◆
第I部 リアル・リーダーシップとは
第II部 6つの試練
第III部 リアル・リーダーシップを実践する
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