2007年12月12日
『プレミアム戦略』
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【プレミアム企業の作り方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532404
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本日の一冊は、ベストセラー『見える化』の著者であり、ローランド・ベルガー会長の遠藤功さんが、最近話題のプレミアム消費にどう企業が対応すべきかを述べた注目の一冊。
※参考:『見える化』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532013/
これまでの氏の著作とはまったく趣を異にした内容で、レクサスや
ザ・プレミアム・モルツ、TSUBAKIなどのブランドを例に挙
げながら、プレミアム消費の根底にある動機と、そこで勝利を収め
るための戦略を説いています。
正直、この手の議論は既に出尽くした感があり、本書のなかにも類
書と重複する内容が散見されます。
しかしながら、紳士スーツのクリーニング代が9千円からという港
区のクリーニング店「レジュイール」や「大塚製靴」、軽井沢でい
ま、最も注目を浴び、人気を集めている温泉旅館「星のや 軽井沢」
など、登場する企業の例は、ほかではなかなかお目にかからないた
め、ビジネス的にいい気づきが得られます。
また、プレミアムを維持するための値づけや生産、販売などの注意
点も、これからプレミアム路線を追求していく経営者には参考にな
るに違いありません。
見た目とは裏腹に、意外とあっさり読めてしまう本なので、プレミ
アムビジネスに興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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自分らしいモノを選びよいモノを大切に使うというのは、成熟消費
社会の大切な価値観でもある
戦略とは、そもそも自らを「際立たせる」ことである。際立った何
かを価値として訴求しなければ、企業の存在価値はない。そして、
プレミアムとは「究極の際立ち」を追求することである
バブル消費が「他人のものさし」に依存した高級志向だったのに対
し、現在の消費傾向には自分らしさという「自分のものさし」で高
級や本物を求めようとする特徴がある
◆江戸っ子の美意識
「はり」(張り合うこと)
「通」(通じていること)
「意気」(いなせ、男伊達)
「高価」「希少」「選別」がプレミアムの価値を生む
プレミアムには、それぞれの作り手の歴史や伝統、愛用する顧客の
逸話や神話といった要素が不可欠である。「レベルの違う上質感」
の裏にある「ストーリー」を紡ぎ出し、消費者に投げかけつづける
ことが、ファンづくりのプロセスでもある
ポルシェが「911」のフルモデルチェンジで復活したように、プ
レミアムには必ず「顔」となる最上級モデルが不可欠である
日本からプレミアムが生まれない最大の要因は、「作り手の『欲望
の質』が低い」という供給サイドにこそある
◆日本企業に必要な3つのパラダイム・シフト
1.「たくさん売ろう」としないこと
2.「カスタマー」ではなく「ファン」を作る
3.「マーケティング」ではなく「ストーリー・テリング」
成功しているプレミアムには、必ず「売り切れ伝説」や「品切れ伝
説」が存在する
プレミアム・プレイヤーにとってひとつの理想的なガバナンスの
形態は、上場をめざさない家族経営である
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『プレミアム戦略』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532404
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┃▼目次▼
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┃ はじめに
┃ 第1章 プレミアムという現象
┃ 第2章 プレミアム消費の2つの断面
┃ 第3章 プレミアムとは何か
┃ 第4章 なぜ「日本発のプレミアム」は育たないのか
┃ 第5章 戦略としてのプレミアム
┃ 第6章 「日本発のプレミアム」の挑戦者たち
┃ おわりに
┃ 参考文献
┃
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