『ジョルジオ・アルマーニ 帝王の美学』


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本日の一冊は、世界中のセレブリティを魅了し、モード界に一大旋風を巻き起こした「モードの帝王」、ジョルジオ・アルマーニ初の評伝です。

スタイリッシュな表紙、220点以上に及ぶ秘蔵写真、そして知られざるアルマーニの素顔…。

これだけでも2800円が安く感じられますが、注目すべきはその内容。

建築家・安藤忠雄の序文にはじまり、アルマーニ自身の言葉、作品に秘められた美学…。これぞ「読書」と思わせる、珠玉の一冊です。

なぜ世界がアルマーニに注目したのか、なぜアルマーニのジャケッ
トが人をひきつけるのか、そしてアルマーニ自身のカリスマ性は一
体どこから来ているのか…。

これまで謎のベールに包まれていたアルマーニのすべてが、まさに
この一冊に凝縮されています。

生き方の教科書として、ビジネス書として、そして優れたノンフィ
クションとして、ぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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アルマーニは、自身の内面世界には誰も近づけようとしない。大切
な感動や思い出に満ちた、内に秘めた世界を守ろうとするあまり、
自分と自分のあいだに、そして自分と外界のあいだに、高く厚い壁
を築いてしまったのだ

それまで無言で社会を鋭く観察しつづけていたアルマーニは、ファ
ッションから無駄を省き、シンプルにするという時代の要求を見抜
き、みごとに応えてみせた

動きにくい服をまとった「頼りげない飾りもの」という、それまで
普遍的だった女性のイメージがフェミニズム運動運動によって揺ら
ぎはじめる。そんな時代にアルマーニは、男女の性差を超えた融合
という、それまで誰も考えつかなかった卓越したアイデアを携えて
さっそうと登場したのだ

いまや伝説となったアルマーニ・ファッションの根幹をなす、現実
に即した感性というのは、裏を返せば、実生活からかけ離れた偽者
に対する嫌悪感からヒントを得たものなのだ

「着る人の個性を際立たせ、一人ひとりの身体にフィットする服は
ないものかと思ったものだ。だから、独立して自分の好きな服をつ
くるようになったとき、従来の紳士服のスタイルとして厳格に定め
られていた、ジャケットの”構造”をすべて解体しようと決めたんだ

”セレブ御用達のデザイナー”というレッテルをアルマーニは嫌う。
「仕事をしている人のために服をつくるのが好きなんだ。俳優や女
優も働く人間だし、スター云々は関係ない。僕は何がなんでも自分
のセンスを押しつける独裁者にはなりたくない。モードは人を隷属
させるものじゃない。服を着るという行為は、純粋な楽しみであり
安らぎなんだ。自分らしさや自信を得るための、ひとつの方法にす
ぎない」

アルマーニと仕事をするには、忍耐力、自己犠牲、情熱といった資
質が求められる。アルマーニ自身、次のように語る。「仕事場では、
すべての権限が僕の手中にあるのは事実だ。僕は、自分以外は信じ
ない。仕事場では厳しいと言われるが、そのとおりだね。ミスをす
る人間に対して寛容な態度をとることはない。過ちはけっして許さ
ないんだ。他人に対してだけではなく、何よりも自分自身に対して、
僕はつねに最高の仕事を求めている。中途半端で安住することはあ
りえない。”最高のもの”というのは、必ず存在する。努力さえす
れば、間違いなく手に届くところにね」

「いつまでもあるがままでいたいんだ。重要な人物になればなるほ
ど、欠点や不安感といったものをすべてひっくるめて、自分らしさ
を失いたくはない。賞賛に値する人というのはみんな、己を保つこ
とのできる人間だ」

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『ジョルジオ・アルマーニ 帝王の美学』
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┃▼目次▼
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┃ 完全なる美の追求者 安藤忠雄
┃ 謝辞
┃ はじめに 
┃ 1.少年時代
┃ 2.運命の出会い
┃ 3.新たなる挑戦
┃ 4.アメリカ進出
┃ 5.試練のとき
┃ 6.もう一人の自分
┃ 7.己に忠実であるために
┃ 8.世界征服 
┃ 9.未来を見据えて
┃ 訳者あとがき
┃  
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