『ギャンブルにはビジネスの知恵が詰まっている』松井政就・著 vol.1793


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【ギャンブルに学ぶビジネスノウハウ】
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どうやってブラフを使い、心理戦に勝つか、部分で負けて全体で勝つ交渉術とは何か、勝つ回数よりも勝ち方にこだわる理由は何かなど、勝負事の本質が見えてくる、じつに刺激的な一冊です。

交渉に活かせるのはもちろん、どうやって物事を判断するかといった、経営上の判断にも役立つ視点が満載。

ビジネスマンならぜひ読んでおくべき一冊です。

ただ、オリジナリティに関する考察に関しては、徹底した模倣の先にオリジナリティが生まれるという現実を無視しており、個人的には同意いたしかねます。

エジプトの模倣から生まれたギリシャ彫刻しかり、優れた画家の絵しかり、オリジナリティというものは、すべて模倣から始まっているという事実を知れば、このような見解は出てこなかったのではないかと残念に思います。

ただ、そのことを差し引いても、本書の視点は、一読に値すると思います。

どんなにきれい事を言っても、ビジネスには勝負の側面があり、その点をギャンブルから学ぶ、というのはいい視点です。

ぜひ読んで、勝負の理(ことわり)を学んでいただければと思います。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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たとえばコイン投げをしたところ、二度続けて「表」が出たとしよう。もしも次のコイン投げにお金を賭けるとしたら、あなたは表か裏のどちらに賭けるだろうか。どちらに賭けるとしても、その根拠は合理的に説明はできるだろう。しかし、一つ言えることがある。ギャンブルで勝ちたいなら、三度目も「表」に賭けろということである

中には意図的にぺらぺらしゃべって相手を翻弄しようという人もいるが、それができるのはたいてい自分が好調な時だけで、ぺらぺらしゃべる人に限って自分の調子が悪くなると途端に黙り込んで見破られてしまう。つまり、よほどの役者でない限り、ポーカープレイヤーは口数が少ないものだ

ジョブズはなぜ、ブラフの天才だという扱いを受けなかったのか。ぼくが思うに、彼は自分が使ったブラフの後に、世間の度肝を抜くような成功を実際のビジネスで実行できたからである

「まさか、Aのフルハウスで死ぬなんて!」と野球帽は下唇を尖らせた。「自分が絶対に優勢だと思っていたから油断してしまったよ」
彼は自分の手が「かなりの好条件」だったため、自分が優勢であると思い込み、ぼくのブラフの裏を読む想像力を働かせることができ
なかったのだ

一勝九敗というような、数字の上では負け過ぎに見えるような結果であっても、そのたった一回の勝ちが大きければ、最終的には大きく勝つということだってありうる。わずか一度しか勝っていない人間が、九度も勝ちを重ねた人間を負かしてしまうのだ。それこそが勝負に勝つことの面白さであり、戦うことの醍醐味なのだ

大きな当たりが出たコーナーでは、他のマシンは当たりにくくなっているかもしれない

遊んでばかりいると思われていたアリは、新しいエサ探しの偵察隊としての役割を果たしていた

カジノにおける不思議な出来事とは、カジノにとっての最高の宣伝であり、プレイヤーに提供された「本業によるおもてなし」なのである

当たったからといってそのままゲームを続けてしまえば、ほぼ間違いなく負けて終わることになる。なぜなら、その人はゲームの「やめ時」を知らないからである

競馬新聞には出走馬の過去の最高のタイムが載っているが、それが何歳の時の記録なのかが書かれていない

それまで失ってきた大金を奇跡を起こして取り返してやろうという野望を捨てろ

欲望は、騙す側からの格好の標的となる

金銭的な損得を価値基準にしている人というのは、もっと良い条件が見つかれば簡単に離れていってしまうもの

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『ギャンブルにはビジネスの知恵が詰まっている』講談社 松井政就・著
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◆目次◆
まえがき ギャンブルは問題解決の「虎の巻」
第1章 勝つための攻めの戦略
第2章 勝つための守りの技術
第3章 勝つための人の動かし方
あとがき

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