『アドレナリンジャンキー』トム・デマルコ、ピータ ー・フルシュカ、ティム・リスター、スティーブ・マクメナミン、 ジェームズ・ロバートソン、スザンヌ・ロバートソン・著 vol.1997


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【トム・デマルコのプロジェクト論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822284018

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みなさんは、トム・デマルコという人物をご存知でしょうか?

ビジネス書の読者にはまだまだ知られていないようですが、じつはこの人物、プロジェクトマネジメントの分野ではよく知られたコンサルタントで、『ピープルウェア』や『ゆとりの法則』など、数多くのベストセラーを出しています。

※参考:『ピープルウェア』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822281108/

※参考:『ゆとりの法則』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822281116/

とくに、ここで挙げた『ゆとりの法則』は、知識労働に携わるビジネスパーソンに対して、重要な示唆を与えてくれます。

そして、今回の新作は、そのトム・デマルコが、仲間5人との初の共同執筆ということで、プロジェクトを失敗に陥れるさまざまな要因を、ユーモラスに語っています。

タイトルにもなっている「アドレナリンジャンキー」とは、アドレナリン中毒の組織(=切迫した状況に対応し続けることを余儀なくされるあわただしい組織)のこと。

著者は、こうした組織を、必ずしも失敗するわけではないけれど、「安定性と計画を必要とする大きなものは絶対に作れない」組織といって揶揄しています。

本書を読んで得られるものは、ひと言でいって反省。

決してこんな組織を作ってはいけない、というサンプルを見せられるだけで、健全なプロジェクトチームを作ろうと思わされるのです。

毎日が慌ただしく過ぎていく会社、いつまでたってもプロジェクトが終わらない組織、深夜労働が慢性的に続く組織…。

身に覚えがある方は、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ほとんどのアドレナリン中毒組織には、ボトルネックになる人間が少なくともひとりいる。それこそが、設計をすべて決めたり、要求事項をひとりで設定したり、アーキテクチャをすべて決定したりするヒーローである。この人物には2つの役割がある。ひとつは、人間にはとうてい無理なぐらい自分を忙しく見せること。もうひとつは、たまりにたまった意思決定を一気に下して、組織をますます狂乱状態におとしいれることである

弱いチームの方が、強いチームより決定や行動を「保留」する傾向がはるかに強い

多くの組織は成功志向が強いため、疑いを口にする者は、正直な意見を述べたことに対して何の見返りも得られない

次のいずれかの条件にあてはまるようなら、その組織にはすでに世話を焼いてくれる乳母がいるのかもしれない。マネジャーに会うのに約束がいらない。つまらない雑用にいちいち時間を割く必要がない。オープンな雰囲気があり、誰もが自分の考えを口にして、お互いから学ぶことができる。マネジャーが研修や教育をぜいたくではなく必要なことと考えており、新しいアイデアについてみんなで話し合うための時間をとる

たいていのプロジェクトは、人間の切迫感の時間枠より長くかかる

一流のプロのほんとうにすばらしい点は、確立された個人やチームの能力に問題をはめ込むのではなく、問題に合わせて解決策をつくろうとすることだ

ベンチに交替要員を用意しておくことは、重要なメンバーがいなくなった場合にカネを時間に替える手段になる

健全なパターンは、権力者であるかどうかにかかわらず、権威のある人が決定を下すことだ

約束がなされたか、また、それは正確にどのような約束だったかについて、約束した側と受け手側の解釈が異なっていると、約束のシステムは崩れる

「沈黙は同意」による約束は、誰にとってもいいことはない。両者は当然仕事に対して違った優先順位をつけ、悲惨な結果を迎えることになる

誰かをクビにして、その人の仕事を残った仲間で分けると、結局はその仲間も辞めていき、その仕事をするために、学習曲線の底辺にあってコストのかかる新人を採用せざるをえなくなる

「情報が多すぎると注意力はなくなる」。注意力に対して情報量が多すぎるのは、詰め込みすぎである

どんなに機能を付け足して飾りたてても、デザインはよくならない。むしろデザインを美しくするには、そぎ落とすことである

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『アドレナリンジャンキー』日経BP社 トム・デマルコ、ピーター・フルシュカ、ティム・リスター、スティーブ・マクメナミン、ジェームズ・ロバートソン、スザンヌ・ロバートソン・著
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◆目次◆
※多すぎるので省略します

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