『ぼうず丸もうけのカラクリ』ショーエンK・著 vol.1832


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【お寺に学ぶ、儲かる仕組み】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478009406

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本日の一冊は、大学の経営学部を「ぼうず丸もうけは本当か?」の論文で卒業、日本でも珍しい税理士兼住職となった著者が、お寺の儲けのカラクリを明らかにした、異色の一冊。

民間企業で100年続く会社を作るとなると、ものすごい大変ですが、お寺は数百年続いていて当然。

では、その継続の秘密とは一体何なのか。本書には、まさにそのカラクリが書かれています。

お布施が不況知らずだとか、税金が優遇されているとか、副収入があるとか、ついついそんなところにばかり意識が行ってしまいそうですが、実際には商いの王道が説かれている、ためになる内容です。

不景気になると、小さい硬貨が多くなる一方で、「神頼み」の大口も増えるお布施の金額は……「お坊さんの格と檀家の格で決まる」(『情報の文明学』)

商売的目線でお寺を見ることで、人間が真に求めていることと、ビジネスを永続させるコツが見えてくる。

そういう意味では、ビジネス書読者にこそ、読んでいただきたい一冊です。

個人的には、お布施は「する人」「される人」「そのもの」この3つが清らかでないといけない、という言葉が刺さりました。

雑学としても、おすすめの一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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お布施のほとんどは安心の「即日、現金一括払い」です。銀行に行くと、住宅ローンや自動車ローンのパンフレットはよく目にしますが、「お布施ローン金利優遇キャンペーン!」なんて見たことがないですよね

お坊さんの世界では「お布施の大暴落」は……起きていません。むしろ逆に、今でも上がり続けています

その昔、お布施は「お米」でした。「ご住職! ありがたい説法のお礼に、ぜひ、オラの家の米を食ってくだされ」──「貯め込まないこと」で執着を捨て、仏の教えを説くお坊さんに施すことで功徳が得られる──本来、「お布施をすること」は「修行のひとつ」なんです

ある喪主の方は「前回のじいちゃんのときよりお布施が少ないのはみっともないから、今回もあのときと同じ金額を納めます」と話していました

『情報の文明学』(梅棹忠夫著/中公文庫)という本の中に、実に興味深いお布施の金学の決まり方が書かれています。お布施の金額は……「お坊さんの格と檀家の格で決まる」

不景気になると、小さい硬貨が多くなる一方で、「神頼み」の大口も増えるようです

お寺って宗教活動のほかに、宿坊のような宿屋、精進料理のお店、習字教室など、自由に商売をすることができます。もちろん、その利益には「税金がかかります」よ。でもですね、税金がかかるのは「継続」が要件なんですね。だから「たまたま」の収入は、すべて「非課税」なんです

お寺にお参りに来る理由としては……やっぱり「そこにお墓があるから」というのが大きい

お寺が窓口になることで、業者さんから「紹介料の収入」がある

「地代を固定資産税(※都市計画税を含む)の3倍以下にすれば、税金を払わなくてもよい」、という国の決まりがあって、わざと地代を安くしているお寺があるんです。すると、「相場の半分以下」で借りられる「掘り出し物」になる

お坊さんの住まいはお寺に常駐する住職の「宿直室」で、仕事上、必要なものだから家賃を払わなくてもよいと認められている

すごいのは「住宅ローン」を組むことがほとんどない、ということ。だって、「家」は、檀家さんからの寄付で建てるもの……だからです

お布施はすべてお坊さんの財布に入るのではなく、お寺を維持していくためにも使われます。お寺は住職のものではなくて、すべての檀家さんのもの。住職は住み込みの管理人です(中略)お布施は「する人」「される人」「そのもの」この3つが清らかでないといけません

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『ぼうず丸もうけのカラクリ』ダイヤモンド社 ショーエンK・著
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◆目次◆

はじめに
第1章 お釈迦さまもびっくりする「この世の楽園」
第2章 「お金の極楽」はお寺にあり
第3章 お寺に隠された「秘密」
第4章 お坊さんも大変なんです…
第5章 お寺との「お付き合いの奥義」
あとがき

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