『お金で騙される人、騙されない人』副島隆彦・著vol.2114


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【いつもババを引く人の理由】
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芥川龍之介の『羅生門』ではないですが、世の中が悪くなると、必ず人から奪ってでも生きのびようとする輩が出てきます。

現在の日本には、さすがに追い剥ぎはいませんが、本質的な意味で人から財産を剥ぎ取る輩が存在します。

彼らに騙されないためには、疑う「知性」と、金融に関する最低限の「常識」が必要。

本日ご紹介する一冊は、この疑う知性と金融の常識、両方を教えてくれる、そんな読み物です。

著者は、『恐慌前夜』『ドル亡き後の世界』など、過激な主張のベストセラーで知られる副島隆彦氏。

※参考:『恐慌前夜』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396613148

※参考:『ドル亡き後の世界』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4396613466

今回の本では、証券、生命保険、ダイヤモンド、不動産、FXなどを槍玉にあげ、人間がいかにして騙されているか、そのトリックを
暴いています。

政治の話や男女間の話など、著者のポジションで論じなくても、と思うところがいくつかありましたが、騙されやすい人を啓蒙するための書、としては有用な視点がいくつかあります。

過去の運用実績のグラフを見る際の注意点や、セールスマンの立場、投資の際の人間心理など、金融商品を買うなら知っておくべきことが雑談のなかで紹介されています。

テイストは違いますが、『ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話』と併せて読みたい一冊です。

※参考:『ヘッテルとフエーテル 本当に残酷なマネー版グリム童話』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4766784588

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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名だたる証券会社、生保、銀行が番組のスポンサーや広告主となっていて、テレビ、新聞、雑誌に対して大きな力をもっている

一度騙された人は、二度騙される

◆今の厳しい世の中を賢く生き抜いていくために必要な心がけ
1.注意すること
2.ほんのわずかでいいから「変だな」と疑ってみること
3.警戒心をもつこと

「生命の次に大事なのはお金だ」と、世の中の酸いも甘いも噛み分けてきた人は言います

相手の金融マンは、あなたが契約してくれれば、あとは知ったことではない、売ってしまった者勝ちである、と本音で思っています

何かに投資する(金融商品を買う)場合には、自分が信頼している人の意見を、必ず複数の人から聞くべきです。人生の知恵は、賢い人の意見に耳を傾ける、ということです

過去の運用実績表が、いわゆる“右肩上がりの折れ線グラフ”であるものを私たちはいつも見せられ、頭から信じ込み、たいした疑いも抱かず買ってしまう。一体、いつの時点でのグラフなのか考えようともしない。「基準となる価格」は、実は証券会社によって自由に決められている

かつてのようなデビアス=オッペンハイマー家が支配してきた世界的なダイヤモンドのカルテル価格の統制がきかなくなっている。そのため、ダイヤモンドの値段は、この30年間は、ほとんど上がらなくなっている

この超低金利のために、「安くお金を借りられる」ということで、企業経営を中心として、世の中の経済はなんとか回ってきた。それが、もうどうにもならない状況にやがてなります。“高金利の時代”が来るのです

商業ビルを含めて中古の不動産を買うと、修理代がかさみます。築15年も経つと、建物のあちこちが壊れ始めます。実質的には利回りは3%くらいです。利回り10%などあり得ません

自分が損をしているときに、人に頼らないように。人のせいにしないように

人間、損をすると、どこかでその損を挽回したいと思うものである。
損を取り戻そうと焦っている投資家の心理を突いて、銀行マンや証券マンたちは、さらに客が損をするとわかっているのに、新たに別の金融商品を勧める。そうすれば銀行や証券会社にまた手数料が入るのである

「あなたにだけ特別に耳寄りの情報を差し上げましょう」と寄って来る者はサギ師である

人間も同じだ。長い時間に耐えられないものはダメだ

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『お金で騙される人、騙されない人』幻冬舎 副島隆彦・著
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◆目次◆

第一章 あなたのお金は銀行、証券、生保に狙われている
第二章 金融業界は鬼の巣窟
第三章 「騙されない」と思う人ほど騙される
第四章 グローバルに仕組まれた金融商品の罠
第五章 大事な資産を守り抜くために

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