【天才コピーライターの秘密ノウハウ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4883353397
「名選手必ずしも名監督にあらず」とはよく言われることですが、なかには、名選手でありながら名監督である人もいます。
再現性のあるノウハウを持っており、他人に指導できる人、勝つための戦略的アドバイスができる人は、単なるいちプレイヤー以上の価値を持つのです。
アマゾン時代から今まで、たくさん書籍のコピーを書き、たくさん本を読んでコピーライティングの研究をしてきましたが、日本人著者で一番印象に残っているのが、新潮文庫「Yonda?」、日本テレビ「日テレ営業中」、東京ガス「ガス・パッ・チョ!」、資生堂/TSUBAKI「日本の女性は、美しい。」などのコピーで知られる、谷山雅計さん。
谷山さんは、宣伝会議のコピーライター養成講座で教鞭をとっており、教えるのも大変上手な方です。
エリエスの5周年イベントの際にご登壇もいただきましたが、とにかく言葉の切れ味がすごい。
前著『広告コピーってこう書くんだ!読本』も、読み応え抜群で、見事ベストセラーになりました。
※参考:『広告コピーってこう書くんだ!読本』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4883351793
本日ご紹介する一冊は、そんな谷山雅計さんが書いた、待望の続編。
コピーライティングのクラスで行われているという、「大質問大会」で出た、おびただしい数の質問に答える内容で、コピーライティングのディープなノウハウに触れています。
長く使われ、王道感のある「将軍コピー」を書くための計8つのポイントや、商品の性質によって変えるネーミングの考え方などが示されており、じつに勉強になりました。
さっそく、いくつかポイントをチェックしてみましょう。
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◆コピーを書く3ステップ
1・散らかす 2.選ぶ 3.磨く
「逆の視点で考える生活」をすること。自分が受け手のときは、つくり手の目で考えて、つくり手のときは、受け手の目で考える。それを日常のなかで、完全に習慣化してしまう
どういう人がコピーライターに向いているのかというと、それは、「変で素直な人」ではないかと、ぼくは主張しています
「変」というのは、他人とはちがうことを考えられるということ
「素直」というのは、他人と同じことを感じられるということ
本業がうまくやるのは、本業をやるからだ
アイデアを抜きにプレゼンだけうまくなろうとしてはいけない
コピーライターの仕事は、“会議室”にいて原稿用紙のうえで事件を起こすこと
つかっている人のキャラクターに影響をおよぼさない商品のときは、機能や効果、役割などがすぐに伝わる、直接的でわかりやすいネーミングのほうがいい
キャラクターに影響をおよぼす商品では、意味性が強く出すぎず、それゆえにすぐには古くなりにくいネーミングを考えます。どちらかというと、語感で勝負する感じでしょうか
◆将軍コピーを書くための8つのチェックポイント
1.それ、すべてを引き受けられますか?
2.それ、きちんと“固有名詞”になっていますか?
3.それ、ちゃんと持続性はありますか?
4.それ、耳残りは強いですか?
5.それ、口の端にのぼりやすいですか?
6.それ、シンボル、記号として、目のなかに飛び込んできますか?
7.それ、商品、企業、ブランドにどんなプラスを残していますか?
8.で、結局、それ、大きなお金を背負えますか?
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巻末の袋とじには、東京ガス「ガス・パッ・チョ!」のコピーを作った際、著者が書きなぐったというメモが収録されており、天才クリエイターの思考をたどる、刺激的なコンテンツとなっています。
読んでみた感想は、著者が20代の頃、アートディレクターとして有名な大貫卓也さんを見て思ったことと同じ。
「こんな優秀な人が、このレベルで考えつづけているのか。自分なんかがサボったら、バチがあたるよなあ」
創意工夫し、根気強く取り組み、創造的な言葉を生み出す喜びを、本書は教えてくれます。
ある程度経験を積んだベテランこそ、読んでおきたい珠玉の一冊。
ぜひ買って読んでみてください。
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『広告コピーってこう書くんだ!相談室』谷山雅計・著 宣伝会議
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4883353397
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◆目次◆
第1部 コピーの悩みにお答えします。
第2部 将軍コピー(キャンペーンコピー)の書き方。
あとがき
付録 「ガス・パッ・チョ!」が生まれるまで。
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