2013年12月31日

『魂の錬金術』エリック・ホッファー・著 vol.3451‏

【自尊心を養う、エリック・ホッファーの言葉】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4878935278

2013年の最後を飾るのは、哲学者エリック・ホッファーのアフォリズム集『魂の錬金術』。

ありがちな名言集、箴言集は、人間関係に重きを置いていますが、本書が問題としているのは、自己との対話。

われわれが情熱を湧き起こすにはどうしたらいいのか、革命家、芸術家、偉大な人間になるにはどうすればいいのか、そんな課題へのヒントを与えてくれる内容となっています。

エリック・ホッファーによると、<情熱の大半には、自己からの逃避がひそんでいる>そうです。

<情熱の根源には、たいてい、汚れた、不具の、完全でない、確かならざる自己が存在する>。言い換えれば、われわれは自分が不完全であるがゆえに情熱を持ち、それが成功につながるということになります。

ただ、成功するためには、自尊心を養うことが不可欠。

そのためのヒントとして、著者はこんなことを述べています。

<自尊心が危機に陥ると、多くの場合、自己規律は弱まるか、完全に崩壊してしまう。禁欲主義は、往々にして魂の化学反応を逆転させようとする意識的な努力である。つまり、われわれは欲望を抑制することによって、自尊心を再建し強化しようとするのである>

先日ご紹介した、安田善次郎の『大富豪になる方法』には、節約の効能が書かれていましたが、あれも自尊心を高める手段の一つ。

※参考:『大富豪になる方法』
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やはり、自尊心を高める上で、禁欲は重要なのです。

一方、興味深かったのは、<放蕩は、形を変えた一種の自己犠牲である>という主張と、<社会騒乱や大変動の根底には、つねに個人の自尊心の危機が存在する>という主張。

思い切り遊ぶことや、自尊心の危機を感じること、不平不満を持つことには、明らかに効能があるらしく、2014年以降の社会で成功するために、重要な示唆が得られた気がしました。

年末年始の読み物として、ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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情熱の大半には、自己からの逃避がひそんでいる。何かを情熱的に追求する者は、すべて逃亡者に似た特徴をもっている。情熱の根源には、たいてい、汚れた、不具の、完全でない、確かならざる自己が存在する。だから、情熱的な態度というものは、外からの刺激に対する反応であるよりも、むしろ内面的不満の発散なのである

自尊心が危機に陥ると、多くの場合、自己規律は弱まるか、完全に崩壊してしまう。禁欲主義は、往々にして魂の化学反応を逆転させようとする意識的な努力である。つまり、われわれは欲望を抑制することによって、自尊心を再建し強化しようとするのである

放蕩は、形を変えた一種の自己犠牲である。活力の無謀な浪費は、好ましからざる自己を「清算」しようとする盲目的な努力にほかならない

完全に調和のとれた人間には、前進への衝動も、完全への向上心も欠けているのかもしれない。それゆえ、完全な社会は、つねに停滞する可能性を秘めている

社会で成功をおさめるための技術とは、おそらく誰もが反対しえない自己主張の手段を見つけることである

社会騒乱や大変動の根底には、つねに個人の自尊心の危機が存在する

個人に無限の自由を与える社会は、往々にして薄気味悪いほどの類似性を示す。反対に、共同体の規律が厳格だが、過酷ではない──つまり、「いらいらさせるほど厄介なものでありながら、押しつぶすほど重い軛ではない」とき、独創性はかえって生み出される確率が高い

弱者に富を分け与えても、彼らの支持は得られない。強欲と逆恨みを植えつけるだけである。プライド、希望、憎悪を共有することによってのみ、われわれは弱者の支持を得ることができる

われわれはよく知らないものほど、安易に信じてしまう

いざ跳躍しようとするとき、足場を気にする者は誰もいない。自分の位置の安全性を気にしはじめるのは、跳躍すべき場所がないときである。成功を手にする者は、安全性を気にしない

不平不満をもつことは、人生に目的をもつことである

芸術は実用品の製作よりも古く、遊びは労働よりも古い。人間は、必要に迫られてしたことよりも、遊びでしたことによって形作られてきたのだ

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『魂の錬金術』エリック・ホッファー・著 作品社
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◆目次◆

情熱的な精神状態
人間の条件について
第1章 龍と悪魔のはざまで
第2章 トラブルメーカー
第3章 創造者たち
第4章 予言者たち
第5章 人間
補遺

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