2013年12月24日

『何度も読みたい広告コピー』 パイインターナショナル vol.3444

【心を震わせる名コピー集】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756241522

本日の一冊は、新聞・雑誌・ポスターなどの広告に使われているボディコピーの中から、秀逸な作品を100個以上集め、クリエイター本人の解説を交えながら紹介した一冊。

ただコピーが載っているだけではなく、実際に使われた広告作品のバリエーションが紹介され、関わったコピーライターのプロフィールと解説が載るという体裁です。

名コピーを再度見直す良い機会であると同時に、作品に込められたクリエイターの思いや意図、目の付け所が学べる、興味深い内容。

すべてを紹介することは叶わないので、いくつかピックアップして紹介しましょう。

まずは、ペットフード会社の企業広告として企画された、児島令子さんの作品から。

<死ぬのが恐いから飼わないなんて言わないで欲しい。>

作者は、<企業や商品を語るよりも大切なことがあるんじゃないだろうか>と考え、<生き物だからいつか死ぬ>という人とペットの本質を書きました。

「生」を語るためにあえて「死」を選び、じーんと心温まるメッセージを送る。

なかでも、以下の部分は、痛く感動しました。

<飼いたいけど飼わないという人がいたら、伝えて欲しい。犬たちは、あなたを悲しませるためにやっては来ない。あなたを微笑ませるためにやって来るのだと。>

本書にはほかにも、<考える人に。>と書いた岩田純平氏のコピー(自分を「考えない人」だと思いたい人はいないので、効くと思われる)、「最近の女のコが異性よりも同性の目を気にする」というデータをもとに、<男のコのカワイイは、アテにならない。>という言葉を打ち出した女性服ブランドのコピー(山口広輝氏)など、興味深いコピーの例がたくさん載っています。

今日がクリスマスイブということを考えると、心に染み入るのは、おそらく積水ハウス(一倉宏氏)の、このコピー。

<サンタクロースは、今年も約束をまもるだろう。>

マーケティングの参考になるのはもちろんですが、読み物としても、興味深い一冊です。

メリークリスマス。
明日、夜が明けたら、ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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死ぬのが恐いから飼わないなんて言わないで欲しい。(中略)飼いたいけど飼わないという人がいたら、伝えて欲しい。犬たちは、あなたを悲しませるためにやっては来ない。あなたを微笑ませるためにやって来るのだと。(児島令子)

本当にそこにボディコピーが必要なのかどうか、ということも書き手として判断しないといけない。書かないという判断だってあるハズなんですよね(佐倉康彦)

文章というものは「意味」だけでなく「人格」を伝えるものだ、ということを大切にしています。その文章はどういう人格を持つ文章なのかということに、コピーライターは自覚的でなければいけないと思います(前田知巳)

BIG MOUTH!(中略)世界をつかもうQUARTER POUNDER(小澤裕介)

クォーターパウンダーは、口をでっかく開けて食らいつくハンバーガー。発売初日に掲載したこの新聞広告は、BIG MOUTH! というスローガンのもとで、ハンバーガーがどこまで大それた思想を語れるかに挑みました。それまで存在しなかった価値を力技でつくる作業ですから、書き手に少しでも迷いや疑いが生じたら、途端にすべてが崩れてしまう。怖がらず、ヘタな手加減はせず、とことんヤリ切った方が、かえって世の中に受け入れてもらえるんじゃないか。
たいした根拠もないままに、そう信じて書きました(小澤裕介)

男のコのカワイイは、アテにならない。(山口広輝)

「最近の女のコが異性よりも同性の目を気にする」という興味深いデータをフックに読者の興味を惹くように設計しました。たとえば飲み会とかでも自慢話ばかりする奴はウザイもんでしょ、やっぱり。(山口広輝)

だって、美容室でも歯医者さんでも、マンツーマンじゃないですか。
(中略)
マンツーマンだから→リラックスできて→上達する。
(児島令子)

空は、高くない。
もちろんそれは高度とか物理的なお話ではなく、航空運賃のお話です。(占部邦枝)

いい空は青い。(一倉宏)

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『何度も読みたい広告コピー』パイインターナショナル
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/ 4756241522

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◆目次◆

はじめに
エディトリアルノート
巻頭特集 名コピーライターの名作ボディコピー
顧客目線型
企業・商品メッセージ型
第三者メッセージ型
物語型
巻末特集 私が愛したボディコピー
作品提供社

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