2013年10月29日

『世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方』福原正大・著 vol.3388

【これは必読】
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本日の一冊は、INSEAD(MBA)、グランゼコールHECなど、世界のトップスクールを渡り歩き、実業でも世界最大の資産運用会社バークレイズ・グローバル・インベスターズで最年少マネージングディレクター(のちに日本法人取締役に就任)を務めた著者が、<世界標準の「頭のよさ」をつくる31の方法>を述べた一冊。

著者は現在、グローバルリーダー育成スクールのIGSを経営しており、そこで多数の生徒を海外の名門校に入学させているようです。

本書は、フランスのバカロレアやハーバード、オックスフォードで実際に出題された問題を説き、考える力を養うというのがコンセプトですが、これがじつに深い。

「あなた自身について書きなさい」
(2012年ハーバード大学ロースクール入試問題より)

「駐車違反を死刑とする法律を制定したところ、誰も駐車違反をしなくなった。これは適切な法律と言えるか?」
(2011年オックスフォード大学入試問題より)

一見、簡単そうですが、いずれも「哲学」を理解しないと解けない問題ばかりで、ある程度教養のある方でも考えさせられる内容です。

日本の義務教育では、「哲学」を教えませんが、世界を舞台に闘う時、まさに必要な教養がこの「哲学」。

その哲学のエッセンスを、名門校の入試問題を解きながら学べるという、じつに贅沢な一冊です。

自分に一冊、子どもに一冊。
ぜひ買って読んでおきたい教養本です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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フランスの有名な政治家エドゥアール・エリオという人は、教養や哲学についてこんなことを言っています。
「それはすべてを忘れたときに残るものであり、すべてを習った後にでも、なお足りないもの」

「認識」こそ、その人自身を表す大事な要素

おそらくソクラテスは誰にも負けないほどの知識や知恵を有していたと思います。しかし、神が評価したのは豊富な知識や知恵ではありませんでした。いかなる知識や知恵を有していても、「自分は無知である」と認識している者こそが賢者だと神は語ったのです

◆デカルトの「物事の真偽を見極めるための4ステップ」
1.とにかく疑うこと
2.徹底して細分化すること
3.単純なものから複雑なものへと段階を追って考察していくこと
4.漏れがないように見直すこと

ホッブズは、人々が互いに争う原因として「競争」「相互不信」「誇り(評価されること)」という3つを挙げています

「リヴァイアサン」という巨大なお化け(=国家)が「共通の権力」「共通のルール」となって人々の行動の一部を管理し、抑制する。それによって初めて人は「死の恐怖」から逃れられるというわけです。もし、私たちの世の中に「共通の権力」がなかったら、正義も不正も存在しません

カントはあなたに「その行為は、あなたの道徳や理性に照らし合わせて、本当に正しいと言えるのか?」と問いただします。さらにカントは「もしその行為が人として本当に正しいと言えないならば、それは真の自由ではない。邪悪な欲望に、あなたが惑わされているだけだ」と言い切るのです

「私たちはたいていの場合、見てから定義しないで、定義してから見る」(ウォルター・リップマン)

「自由が時折もたらす害悪は直接的であり、平等によって生じる害悪は徐々にしか現れない」(トクヴィル)

「資本主義が成功し、大企業化が進むと、世の中はどんどん社会主義的になっていく」(シュンペーター)

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『世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方』福原正大・著 大和書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479794174

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◆目次◆

はじめに──日本のエリートに欠けているものとは?
第1章 「認識」を磨く
第2章 「国家」を理解する
第3章 「自由」をつかむ
第4章 「経済」を知る
第5章 「科学技術」「自然」観を持つ
おわりに──グローバルリーダーに必要な「教養」

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