2005年1月5日

『プロ論。』

http://tinyurl.com/59o92

本日の一冊は、各業界の第一人者たを50人集め、それぞれの仕事の哲学や心構えを、一冊の本にまとめたものです。

50人という数から推察できるように、ひとりひとりに割いている紙数は決して多くはありません。それゆえに、表面的な議論にはなってしまっていますが、「仕事の哲学」という一点に絞った場合、ためになることが書かれています。

さすがに全部はご紹介できませんが、いくつか気になったものをピックアップしてみましょう。
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■ 本日の赤ペンチェック ※本文より抜粋
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■成毛眞
成功報酬型の一攫千金を狙いたい人や、キャリアアップによって地位の上昇を目指したい人なら、まずはとっとと今の会社を辞めてしまいなさいと言いたいですね。どうしても踏み出せないというのなら、人生において仕事から目をそらすことです。

■柳井正
今までは社会や組織の時代だった。でも、今後は人、特に知的労働者の時代になる。判断したり計画したり実行したりという、自己完結型の人がカギを握る時代になる。

■石橋貴明
運をつかむヒントはあるかもしれないと思うんです。たとえば、辛抱です。辛抱の先に、何かが待っているかもしれない。(中略)努力も大事です。だって、運とタイミングがそろったときに準備ができてないと、それに乗れないですからね。

■古館伊知郎
自分にとってのオタクの部分を、ビジネスや職業から切り離しちゃいけないと思うんです。それがなぜ好きか。どの部分が面白いのか。何にひかれるのか。そこからビジネスのヒントに転がっていくかもしれない。こだわりが半端だから、ビジネスにならないんです。

■糸井重里
今の時点で迷ったり悩んだりしているのなら、何が欲しいのかではなく、何を捨てられるのかを考えてみるといいと思います。捨てられるものの順番をじっくり考えるんです。何を捨てられるかは、実は幸福感の基準だったりするからです。

■中島義道
失敗経験は、人生の免疫となるのです。失敗したときは、ごまかしたり、なぐさめたりせず、徹底的に失敗を味わい尽くしてください。(中略)仕事の醍醐味は苦しさにこそあるんです。挑み続ければ、負け続ける。でも、一流を目指そうという気概とその苦しみは、必ずいい仕事を残してくれます。

■秋元康
僕の好きな言葉に「止まっている時計は日に2度合う」があります。例えば、ずっと前から延々とカスミ草だけを植えている人がいるとします。自分の姿勢を決して曲げない。でも、何年かに一度、カスミ草の大ブームが来て、この人は高い評価を受けるんです。

■和田アキ子
若いヤツはこの努力を人に見せちゃうんだなぁ。「僕はこんなにやってんのに」。最低だね。そういうことは自分で言うんじゃなく、人に言わせるんです。(中略)だからって自分から認めてくれる人を探したらダメだよ。まわりにいるごく普通の人に、あいつはすごいと言わせる。そのくらいの努力を、もっとしてみるべきです。
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旬の人かどうかを気にせず、取り上げてみたら、こうなりました。やはり、深い哲学を持っているプロフェッショナルのお話は、いい刺激になりますね。

というわけで、本日の一冊は、

『プロ論。』
http://tinyurl.com/59o92

です。ちょっと登場する人数が多すぎたのが不満ですが、それなりに読み応えがありました。

■目次■
1.会社で頭ひとつ出たいとき
2.会社を辞めるべきか迷ったとき
3.やりたい仕事が見つからないとき
4.働くことがイヤになったとき
5.仕事でヒットを飛ばしたいとき
6.苦しい時期を乗り越えたいとき
7.好きなことで食べていきたいとき
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