【本国では『スマホ脳』より読まれたらしい】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763140140
最近、朝は自転車かテニスをするようにしているのですが、おかげで体力がつき、なぜか集中力も高まったように感じています。
知識労働に関わる人間は、デスクから動かない生活になりがちですが、ひょっとしたらその「動かない」行為が、かえってあなたの生産性・創造性を奪っているかもしれません。
本日ご紹介する一冊は、日本でもベストセラーとなった『スマホ脳』の著者、アンデシュ・ハンセンによる、じつは一番売れた本。
※参考:『スマホ脳』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106108828
『運動脳』は、人口1000万人のスウェーデンで、何と67万部超の歴史的ベストセラーになった伝説の本です。
なぜ人間にとって運動が重要なのか、どんな運動が記憶を高め、老化を防ぐのか、なぜ運動が現代人を心の病から救うのか、興味深い事実・データが示されています。
小さいお子さんをお持ちの親は、絶対に読んでおいた方がいい内容だと思います。
本書によると、運動の習慣がある人は、
・新型コロナウイルスに感染しても入院して集中治療を受けるリスクが約50%減る
・加齢による悪影響が抑制され、むしろ脳が若返る
・ストレスや不安がなくなる
・集中力が高まる
読んでいると、現代人の病の大半は単に運動不足が原因なのではないかと思うに至りました。
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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「ADHD遺伝的多様体」は狩猟民族にとっては有利に働くが、農耕民族にとっては不利になる
持久力系のトレーニングを定期的に3か月続けた場合、単語を暗記する能力がかなり上がる
ピアノ演奏やゴルフのスウィングのほか、あなたが学びたいと思うどんな技術でも、事前に運動をすれば、BDNF分泌の恩恵を受けて、学んだことが長期記憶になる段階でしっかり固定される
ただし走りすぎると忘れっぽくなる
運動、セックス、(栄養不足にならない程度の)低カロリーの食事、プレーンチョコレートなどに含まれる「フラボノイド」はすべて、脳細胞の新生を促す効果がある。だが新しい細胞は、ストレスや睡眠不足、過度の飲酒、高脂肪の食事、とくにバターやチーズに含まれる飽和脂肪酸の取り過ぎによって減少することも、ぜひ覚えておいてほしい
「脳トレ」では頭はよくならない
「日常」より「非日常」を脳は選ぶ
ただ体育の授業を増やしただけで、生徒のほとんどが優秀な成績で学校を卒業したのである。また、この効果は、男子生徒に目立って現れた
9歳児が20分運動すると、1回の活動で読解力が格段に上がった
脳の成長という観点から、運動を積極的にさせたほうがよい年齢はあるのだろうか。まだ詳しくわかっていないが、多くの研究データによれば、小学校に通う学童期が最も運動の恩恵を得られるようだ
18歳時の体力で「学歴」「収入」「病歴」に傾向が出る
よく動いてカロリーをきちんと消費する人は、加齢による前頭葉の萎縮の進行が遅くなる
「移動距離」と脳の大きさは比例する
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結論から言うと、単に「運動しろ」と言っているだけの本なのですが、その過程で示される実験結果やデータが興味深い。
教育者、親にとっては、何歳の頃に何をさせると効果的かが詳しく書かれているので、子育て、英才教育のヒントになると思います。
ぜひ、読んでみてください。
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『運動脳』アンデシュ・ハンセン・著 三舩由美子・訳 サンマーク出版
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◆目次◆
第1章 現代人はほとんど原始人
第2章 脳から「ストレス」を取り払う
第3章 「集中力」を取り戻せ!
第4章 うつ・モチベーションの科学
第5章 「記憶力」を極限まで高める
第6章 頭のなかから「アイデア」を取り出す
第7章 「学力」を伸ばす
第8章 健康脳
第9章 最も動く祖先が生き残った
第10章 運動脳マニュアル
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