2017年10月14日

『生きていくあなたへ』日野原重明・著 vol.4833

【日野原重明先生、最期の言葉】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344031725

本日ご紹介する一冊は、2017年7月18日にお亡くなりになった、元聖路加国際病院名誉院長・日野原重明先生による最後の著書。

発売直後から大反響で、土井の手元の版のオビには、既に「12万部」の文字が書かれています。

「死を目前に、時にはベッドに横たわりながら、20時間以上紡がれた魂の独白」とのことで、生きるわれわれへのメッセージが計210ページ、綴られています。

「死ぬのはこわくないのですか?」
「105歳まで長生きして幸せだと思いますか?」
「自然に自分らしく生きていく秘訣はありますか?」

などという疑問に著者が答える形で書かれており、生きるヒントが満載の内容です。

なかには、人生の困難に直面した方からの質問もいくつかありました。一部、ご紹介しましょう。

「長年連れ添った夫に死なれ、毎日さびしくてしかたありません。早く忘れる方法はありますか?」
「離婚を経験し、もうこんな思いはしたくなくて、新たな出会いを求められずにいます」
「突然の災害で家族を亡くしました。この悲しみを私は乗り越えていけるのでしょうか?」

豊かな人生経験を持ち、たくさんの人の死に立ち会ってきた著者だけに、いずれの質問へも、明確な答えが用意されています。

さっそく、その一部をかいつまんで見ていきましょう。

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一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ。
(新約聖書 ヨハネによる福音書 十二章二十四節)

生きてきた時間のうち、人のために使った時間が多いか、自分のために使った時間が多いかをはかって、人のために使ったほうが多い人が天国に行けるんだよ

名誉、お金、地位、他人からの賞賛、そういうものに囚われていると、ありのままの自分というのはすぐに見えなくなってしまいます

自分の努力で変えられることと、どんなに頑張っても変えられないことがある。その変えられない現実の中で、真心をこめて生きたとき、きっと神様が働いてくださる。そう信じて委ねるのです

人間というのは不思議な力を持っていて、病によって弱められるのだけれど、やがてその弱さの中からある種の強さというのが立ち上がってくるものなのです

確かに病は、筆舌に尽くしがたい苦痛を伴いますが、これまでの無知だった自分をいさめ、感謝という恵みを私達にもたらしてくれます

音楽も絵画も技術の素晴らしさが人を感動させるのではなく、そこに秘められた優しさや悲しみ、愛が人々を魅了するのです。医療も同じで、高い技術を駆使したところで、患者さんを本当の意味で苦しみから解放してあげられるとは限らないのです

一人で生まれてきた人間はいるのでしょうか? 母親のお腹の中にいて、母親の苦しみを経て、この世に生まれてきた、その意味で人間は一人ではありません。命自体が、自分一人の力で得られるものではないからです

一色先生は「もし彼が歌声を取り戻せなかったら、これまで築いてきたあなたの名誉に傷がつくだけだから、そんなリスクのある手術をひき受けるべきではない」という同僚や周囲の声に対し、「自分の名誉が惜しくて苦しむ患者を見捨てるわけにはいかない」と決心され、きわめて成功率の低い手術に臨まれました。同じ医療に携わる者として心から尊敬する姿だと思います

同時代の人がすぐにはわからなくても、真に価値のあるもの、つまり真に美しいものに時代は必ず追いついてきます。歴史の評価に堪えうる強さがあるからです。本物というのは、僕は「限りのないもの、区切りのないもの」だと思っています

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死を目前にした人間にとって、何が一番大切なことなのか、よく分かる内容で、自分のこれまでの生き方を振り返る良いきっかけとなりました。

辛いことがあった方も、活きる目標を見失っている方も、今絶好調の方も、読めばきっと違った視点で人生を眺められると思います。

ぜひチェックしてみてください。

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『生きていくあなたへ』日野原重明・著 幻冬舎

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◆目次◆

第1章 死は命の終わりではない
第2章 愛すること
第3章 ゆるすことは難しい
第4章 大切なことはすぐにはわからない
第5章 未知なる自分との出会い

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