2013年10月16日

『わかりやすい文章を書く技術』樋口裕一・著 vol.3375

【「小論文の神様」直伝の書く技術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894519410

世の中にさまざまなノウハウ書があふれる今、本当に価値ある書籍を紹介して欲しい、というニーズは高まる一方です。

高校時代、大学受験のために使った参考書で、最も役に立ったのは、今も売れている樋口裕一さんの『ぶっつけ小論文』でした。

※参考:『ぶっつけ小論文』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4578013162

薄い本なのに、論理的な文章を書くためのポイントがしっかり書かれていて、実践するところまでケアされている。

この本のおかげで、小論文模試では全国1位を取ることができ、大学にも複数合格できました。

もちろん、点が取れればいい、受験に受かればいい、というつもりはありません。

ただ、ビジネスで使う文章術に、そこまで複雑なノウハウは要らない、というのも事実ではないでしょうか。

そこで紹介したいのは、この名著『ぶっつけ小論文』のビジネス版である本書、『わかりやすい文章を書く技術』。

相変わらずの樋口節で、『ぶっつけ小論文』の要素はほぼ網羅。タイトル通り「わかりやすい文章」を書くための技術が詰まった一冊です。

・一文の文字数のリミットを「60文字」と決めてしまう
・文章が得意ではない初心者は、先に結論を言う
・面白い文章にするためには体験談を入れる

など、細かな助言が書かれていますが、何と言っても注目は、樋口式最大のノウハウ、「論理的な文章の基本・4部構成」でしょう。

これは、文章を(1)問題提起(2)意見提示(3)展開(4)結論の順に展開していくというもので、これができれば、誰でも論理的な文章を書くことができます。

それぞれの項目に関する説明は、以下の通りです。

◆論理的な文章の基本・4部構成
・問題提起で、まず主張をはっきり言う
・意見提示で、自分の主張とは反対にあたる情報も織り込んでいく
・展開で、主張の裏づけとなる具体的な事例などを入れていく
・結論で、すっきりとまとめる

これを読んでも、芥川賞、直木賞が取れるわけではありませんが、ビジネスで評価される文章を書くには、十分なレベルです。

書くのが苦手な方は、ぜひチェックしてみてください。

—————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
—————————————————

◆論理を手軽に身につける方法
・新聞の投稿欄を読む習慣をつける
・議論をする習慣をつける

◆論理的な文章の基本・4部構成
(1)問題提起(2)意見提示(3)展開(4)結論

(1)の問題提起で、まず主張をはっきり言う
(2)の意見提示で、自分の主張とは反対にあたる情報も織り込んでいく
(3)の展開で、主張の裏づけとなる具体的な事例などを入れていく
(4)の結論で、すっきりとまとめる

本筋と関係ないことを入れない

「確かに」のあとには、自分の意見とは逆の意見の事柄を入れていく

「確かに」で逆の意見を入れて客観性を高めるが、結局は「しかし」で自分の意見の優位性を示す

世の中にどういう「対立軸」があるのか、それが思い浮かぶ頭でないと、説得力ある良い文章は書けない

全体図、つまり題材や主張を最初に提示して、後から個々の事象を説明していくのがわかりやすい文章である

「論理で面白がらせる」とは、なるほどそういう考えがあるのかと気づかせることに他ならない

文末に「だ」「である」は多くないか

面白く読ませるためのテクニックのもうひとつが、「体験談を入れること」である

人の文章を添削してみることで、観察眼が鋭くなり、分析力や整理力も高まる

本当に相手に理解を求め、説得を試みようと思っているのなら、文章の中で、「自分はこの立場で話をしています」と宣言してしまうほうがいい

どんなものでも文章は、何かに反対して書かれている

論理と知識の裏づけのない個性など、単なる思いつきでしかない

————————————————

『わかりやすい文章を書く技術』樋口裕一・著 フォレスト出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894519410

————————————————-

◆目次◆

第1章 できる人は文章がわかりやすい
第2章 構成力を高めよう
第3章 説得力を持たせる書き方
第4章 できる文章のテクニックと実践法
第5章 文章上達へのステップアップ

この書評に関連度が高い書評

この書籍に関するTwitterでのコメント

同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー