【観光土産品で20億円稼ぐ著者の、商品開発論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534051166
本日の一冊は、ゼロから観光土産品市場に参入し、20億円以上の売上を達成したヒットメーカー、株式会社YOSHIMIの勝山良美さんによるノウハウ書。
著者は、札幌ススキノのレストラン「YOSHIMI本店」を中心に、レストランやスープカリー専門店を13店舗を経営する料理人兼経営者ですが、じつはレトルトスープカリーの「じゃがいもチキン」や、大ヒットお土産菓子「カリカリまだある?」など、お土産品ビジネスで大きく業績を伸ばしています。
著者が本格的に観光土産品の開発および販売を手掛けるようになってからの、売上高の推移を見てください。
・2009年11月期 7.6億円
・2010年11月期 18.5億円(前年比243.4%アップ)
・2011年11月期 21.9億円(前年比118.4%アップ)
・2012年11月期 29.3億円(前年比133.8%アップ)
・2013年11月期 38.0億円(前年比129.7%アップ)
約5年間で売上高が5倍に増えたとのことですが、この原動力はすべて、他社とのコラボレーションによる大量生産、そしてその元となった「定番商品」の開発です。
では、そんな定番商品をどう作るのか。本書にはまさにそのノウハウが書かれています。
著者いわく、定番商品になるのは、「もうちょっとだけ」がある商品。そしてこの「もうちょっとだけ」を実現するには、以下の3つの要素が必要だそうです。
1.「サプライズ」があること
2.「オリジナリティ」があること
3.「トレンド」があること
また、売れ続ける商品は、以下の4つの条件すべてを満たしているようですが、これも基本的なフレームワークとして押さえておくべきでしょう。
1.ネーミング 2.デザイン 3.プライス 4.クオリティ
また本書には、著者が考えるネーミングのポイントも書かれています。
1.「地名」だけを入れたありきたりなネーミングにしない
2.2つ以上の意味を込める「ダブル・ミーニング」
ヒット商品を作るアイデアは、いくらあっても困ることはありません。
ぜひ読んで、チェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆売れ続ける商品の4条件
1.ネーミング
2.デザイン
3.プライス
4.クオリティ
企業秘密なので詳しくお伝えできないが、「そば屋のカリーの味」を意識している。定食屋のカリーよりもそば屋のカリーのほうが親しみやすく感じるのは、カリーのルーにかつおだしや醤油を合わせているからで、“和のテイスト”が使われているから。そのために、そば屋のカリーは「どこか懐かしい味がする」と感じるわけだ鯛焼きの売上は、スタッフや設備を増やしても、「足し算」でしか伸びていかない。しかし、串団子の売上は、「かけ算」で伸びていく
日本の「お土産ビジネス」の市場規模は約3兆円といわれている。このうち、「海鮮類」や「グッズ」などを除いた「お土産菓子」が7割程度を占めると見られている
地元の人が買って食べたくなる「自己消費型の商品」をつくる
一過性に終わらず売れ続けているお土産菓子は、「自分が食べたい」という「自己消費型の商品」である
「カリカリ」で終わらずに「まだある?」までを商品名にすれば、かなりインパクトがある
◆「もうちょっとだけ」を実現する3つの要素
1.「サプライズ」があること
2.「オリジナリティ」があること
3.「トレンド」があること
設定した年代が変われば「ネーミング」「デザイン」「プライス」「クオリティ」のすべてを変える必要がある
◆ネーミングを考える際の「2つの視点」
1.「地名」だけを入れたありきたりなネーミングにしない
2.2つ以上の意味を込める(ダブル・ミーニング)
改良・改善のために自社商品の「悪い点」を探す
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『最強「ご当地定番」のつくり方』勝山良美・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534051166
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◆目次◆
第1章 なぜ、レストランが「お土産」をつくることになったのか?
第2章 「ご当地定番」をつくるためにまず考えるべきこと
第3章 実践! 「売れ続ける商品」をつくるためのステップ
第4章 「売れ続ける商品」に育てるためのしかけづくり
第5章 時流を読み、お客様のニーズを把握するための習慣
第6章 「売れ続ける」とは「変わり続ける」ことである
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