【神田昌典が描く未来】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569797601
就職難の時代に、狙い目の会社はどこなのか。
ハイパーインフレに備えて、どう資産防衛をしたらいいのか。
もっと会社を伸ばすために、どんな新規事業を始めたらいいのか。
最近、そんなことに頭を悩ますのは、じつはムダではないかという考えを持つにいたりました。
不動産を買って資産防衛をしても、地震が来たり、放射能汚染されたら台無しになりますし、より業績の良い他社に転職しても、合わなければ評価もされない。常に儲かるビジネスを探してウロウロしても、強みがなければ大失敗をしてしまう。
人生に保証がない以上、結局、大事なのは自分がいきいきと楽しんでいるか、ということなのです。
本日の一冊は、これからやってくる激動の時代の生き方を指南した、ひさびさの神田昌典氏の力作。
予測本であり、起業・キャリア本であり、かつ自己啓発書でもある本書は、かつてベストセラーとなった『非常識な成功法則』を髣髴とさせる内容です。
※参考:『非常識な成功法則』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894514656
冒頭で二〇六七年までの過激な予測をし、その後、歴史七〇年周期説、社会のなかで活躍するヒーローの変遷を説いた「志・能・公・商」理論と話が展開していくのですが、これがじつに興味深い。
時代の価値観の変化を読む視点、祭りや防災をプロジェクトに発展させる方法、行き詰まった「会社」というシステムの次に来るものなど、まさに未来のビジネスのヒントにあふれた一冊です。
神田氏ががん告知を受けていたという話や、上場を目指して結局マネジメントに失敗した話などは、氏を知る人間なら、思わず食いついてしまう内容でしょう。
そして極めつけは、「本当に熱中できる仕事に、リスクはない」という熱い言葉。
これで燃えない人は、もう成功はあきらめた方がいいでしょう。
個人的にも、いい生き方のヒントをいただきました。
ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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二〇一二年には、「効率」「情報」の時代が終焉し、「共感」「つながり」の時代へ本格シフト
未来とは選択であり、それは意志によって実現する
重要なことは―歴史とは、ランダムな出来事の連続により創られるのではなく、同じパターンの物語の繰り返しにより創られているという認識だ
二〇一五年の大変革に向けては、誰もが準備しておかなければならない。こういうとき、起こることは決まっている。大富豪が大貧民になるというトランプゲームのごとく、社会がリシャッフルされるのである
現在の価値観で評価されようと頑張れば頑張るほど、二〇一五年になったとたんに、あなたの評価は地に落ちる
四世代がバトンタッチをすることで、七〇年間でひとつの歴史サイクルを創っていきます。その四世代のバトンタッチを、「志・能・公・商」と、私は呼んでいます
新しい価値観は、圧倒的な欠落に気づいたときに、生み出される
今後一〇年間の、私の予想を要約するなら、次の二語になろう。破壊と創造―私たちは、これから、ひとつの社会体制が壊され、ひとつの社会体制が創られる場面に遭遇する
本来六〇年ごとに行われていた「おかげまいり」が、三七年しか経たずにはじまったので、「ええじゃないか」は作為的であったと言われている(中略)大衆の不満のエネルギーをエンターテイメントで逸らし、気づいたときには革命を遂行していた
祭りや防災を言い訳に、いままであまりつながりがなかった、地域の若手人材同士の交流を活発化させるのだ
デント氏の予測法を極めて単純化して言えば、景気は四六歳~五〇歳の人口の増減によって決まるというものだ。この年代は、人生で最もお金を使う年代であり、節約したくても、出費を抑えられない
人口減少社会になると、新技術を支えるのは、若手市場じゃなくて、高齢者市場に変わっていくはずだ
唯一、会社が提供できることは、経験となった。いまや経験は、有能なビジネスパーソンにとって、お金よりも価値を持つ
ボランティアは、新しい世界の扉を開くパワースポットだ
優秀な人材が集まる場所の空気を吸え。生活のためだけに金を稼ぐような仕事には、関わるな
エクス・フォメーションは、これからの時代、個人が成長するにあたって、最もフォーカスすべき概念
本当に熱中できる仕事に、リスクはない
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『2022──これから10年、活躍できる人の条件』神田昌典・著 PHP研究所
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◆目次◆
第1章 先が見えない世の中って言うけれど、それは天気予報があるのに知らないようなもんだ
第2章 平成「ええじゃないか」が、なぜ必要か?
第3章 踊る中国 沈む日本
第4章 二〇二四年、会社はなくなる?
第5章 イン・フォメーションから、エクス・フォメーションへ
第6章 四〇代が、時代のはざまに架ける橋
第7章 二〇二二年―再びページを開くとき
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