2008年11月29日

『「つらぬく」経営』池内計司・著

【「風で織るタオル」を生んだ経営哲学】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4767806771

みなさんは、「風で織るタオル」を知っていますか?

これは、風力発電100%による工場稼働を実現し、さらに「ニューヨーク・ホームテキスタイルショー・2002スプリング」で、日本企業初の最優秀賞を受賞した「池内タオル」の製品のこと。

全国生産の6割を占めるというタオル王国、愛媛県今治市にあって、エコとビジネスの両立を実現。社員25名の小さな会社でありながら、世界から熱い視線を注がれる「池内タオル」。

一時は民事再生の憂き目にあい、どん底にまで陥った小企業がいかにして復活したのか。

本書は、その復活の軌跡と、経営者・池内計司氏の哲学が書かれた、中小企業社長必読の一冊です。

かつてはOEM生産が売上の大半を占めていたごく普通の中小メーカー。それがいかにして自社企画98・5%の商品構成に生まれ変わったのか。

池内タオルのどん底からの復活劇は、これからますます生き残りが厳しくなるメーカーの見本となるに違いありません。

「信念を持って、ブランドを育てる」

そのために、企業が何をすべきなのか、本書にはそのエッセンスが詰まっています。

社会に愛される企業になるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

————————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
————————————————————

当社の自社ブランド製品は、「風で織るタオル」の名のとおり、風力発電による電力でつくっています。通常の電力を用いるのと比べ、バスタオル1枚あたり約370グラムの二酸化炭素を削減している、環境配慮型商品です

2003年8月、当時の売上の7割を依存していた取引先が自己破産しました。当社は連鎖倒産の危機に瀕し、民事再生法の適用を申請。このころにはまだ売上の1パーセントにも満たなかった自社ブランドを核に据え、再生の道を歩んできた

売れるかどうかを考えるというよりは、自分の理想を具現化するためにつくってみた

当社の商品は、かわいいとか、きれいといった、見た目で買っていただくものではなく、製品の裏側にある方針やポリシーそのものが「商品」なのです

「表と裏のふたつの顔をもっていたことに、天が罰を与えたのかもしれない」空を仰ぐと、そんな思いが胸に去来しました。その当時、「環境配慮」というキーワードはすでに、池内タオルの企業理念の核となっていました。しかし、実際に経営を支えていたのは、「日本一のタオルハンカチのOEMメーカー」というもうひとつの顔でした

「タオルを何枚買えば、池内タオルは存続できますか?」この言葉に私がどれだけ勇気づけられたか分かりません。このメールがなければ、自社ブランドでの再生を考えなかったばかりでなく、廃業やむなしと考え、会社をたたんでいたかもしれません

変わらない、曲げない、嘘をつかない――。

生産するタオルはできるだけ長期間にわたって製品の初期品質が持続できるようにしていきたいと考えています。安易に買い換えを促すようなモノづくりを、池内タオルはよしとしないのです

なんだかんだ言っても、日本のマーケットは既存のブランドに対する信仰が強い世界です。その日本で新たにブランドを立ち上げ、ゼロから支持を得るのが容易でないことは重々承知していました。それならば、まずは海外でひととおりの成果をあげ凱旋するという、逆輸入のような形をとる方が、実現性が高いと考えたのです

同じ仕事ならば、楽しみながらした方が、人生は楽しい

データを公表し、嘘はつかない。できることとできないことをはっきりさせる

————————————————
『「つらぬく」経営』エクスナレッジ 池内計司・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4767806771
————————————————

◆目次◆

はじめに
第1章 池内タオルのいま
第2章 民事再生、そして復活へ
第3章 風で織るタオル誕生
第4章 会社を継ぐまで─続けることの重み
第5章 エコとビジネスの両立─なぜ生き残れたか
第6章 がんばる地方と中小企業のために
おわりに

この書評に関連度が高い書評

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー