【「非凡」を支える発想力とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344015517
本日の一冊は、NHKの人気番組「トップランナー」のMCとしても知られる気鋭のクリエイティブディレクター、箭内道彦さんが、「合気道」の比喩を用いながら仕事の心構えを説いた一冊。
箭内さんには失礼ながら、読んだ瞬間に拙著『「伝説の社員」になれ!』との共通性を見出し、嬉しくなった次第です。
※参考:『「伝説の社員」になれ!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794215851/
土井は、キャリアアップをあせって空回りし続ける若い人たちに、逆説の成功法則を説いたわけですが、箭内さんは本書で、クリエイティブ系を自認する若い人たちに、やはり逆説の成功法則を説いています。
いわく、「流されるから遠くに行ける」、「『みんなと同じ』を恥じないことが、『届くコミュニケーション』の基盤となる」、「型にはまらないと型は破れない」…。
若い人たちがスマートに、自分のセンスだけで成功しようともがくなか、あえて泥臭い営業活動のエピソードを披露したり、謝ることの大切さを説いてみたり。
さすが伝えることを仕事にしているだけあって、ひとつひとつのメッセージが胸にぐいぐいと迫ってきます。
また、すでにクリエイティブな仕事に就いている人にとっても、創造のヒントがてんこもり。
「車の自動販売機ぐらいの無茶なことを考える姿勢でなかったら、その次の、社長が新幹線に手を振るというアイデアも浮かばなかった」など、なるほどと思えるエピソードが満載です。
仕事を通じて劇的な人生を歩んでみたい、自分の才能を試してみたい、と思う人には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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メモ帳を持ち歩いて、何か思いつくたびに書き込んだり、慌ててテープレコーダーに吹き込んだりする人がいますが、思いついたアイデアを忘れないことの代償として、変化の可能性をその時点で失ってしまっているのです
「みんなと同じ」を恥じないことが、「届くコミュニケーション」の基盤となる
自分の本当の気持ちを発見する方法があります。それは極端からはじめるということ
うつむいて、真っ赤になりながら、声を震わせてぼそぼそ呟くほうが伝わることというのもたくさんある
ひとりで全部やってみることによって、自分の能力だけでできるものなんてたいしたものじゃないんだな、と逆に思えるようになった
基本的に仕事というのは抜け駆けしないとできないのです
いい仕事をしていくためには、相手に「この人との仕事ならやってみたい」と思ってもらえるような関係が大事ですが、そのためにも仕事の枠を意識しない働き方というのが必要なのです
ライバルや先生はなるべく遠くで探す
楽しそうなふりをしていると、周囲はもちろん自分まで騙すことができる
自分から謝り、進んで無防備になることで、建設的な話し合いをはじめることができる
自分が雑誌に特集されると仮定したときの見出しを考えてみる
「型にはまらないと型は破れない」。最初から型をどんどん壊していってしまうと、すぐ壊すものがなくなってしまう。後々に壊す基礎やパターンをいかに学び、ストックしていくかが若いころは重要
どの分野を見ても面白い仕事をしている人は年齢に関係なく謙虚で素直です。自分よりキャリアのない人の意見にも真摯に耳を傾け、必要とあれば「バカ」になることもできる。そうした姿勢が、長く新鮮に仕事をするのにも役立つのです
自分の人生がドラマチックだと思えると、自分自身が盛り上がってくる
『サラリーマン合気道』。やりたいことなんて何もない。僕たちは、流されるから遠くに行けるのです
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『サラリーマン合気道』箭内道彦・著
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◆目次◆
はじめに
I 発想の自然体を取り戻す九つのヒント
II 仕事と自分の気を合わせる十二のテクニック
III 人間関係の常識を逆手に取る十二のポイント
IV 自分自身を脱力させる十二のメソッド
あとがき
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