【名著を再読】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102159010
本日の一冊は、30年以上前に出され、空前のベストセラーとなったリチャード・バックによる自己啓発の名著。
食べることよりも純粋に飛ぶことを愛し、ひたすら自分の理想を追求したカモメ、ジョナサン・リヴィングストンの物語です。
仲間に理解してもらえない悲しみを抱えながら、それでも飛ぶことを追求し続ける主人公。その生き方に、思わず心打たれる感動のストーリーです。
人生訓としても読みどころ満載で、短いストーリーのなかに、いくつも示唆に富んだ言葉が見つかります。
「カモメの一生があんなに短いのは、退屈と、恐怖と、怒りのせいだ」
「みずからをきたえ、そしてカモメの本来の姿、つまりそれぞれの
中にある良いものを発見するようにつとめなくちゃならん」
「きみに必要なのは、毎日すこしずつ、自分が真の、無限なるフレ
ッチャーであると発見しつづけることなのだ」
あまりに純粋な理想に、うがった見方をする方もいるようで、事実、
訳者の五木寛之さんも、場にそぐわないシニカルな解説を寄せています。
そういった方々の気持ちもわからないではないですが、やはり生き
ている以上、人間には美学も必要。
身を賭して何かを達成しようとする人には、とりわけ大事な心構え
なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
「個の時代」にあって自分を見失わないために、また自分らしい生
き方を模索するために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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すべてのカモメにとって、重要なのは飛ぶことではなく、食べるこ
とだった。だが、この風変りなカモメ、ジョナサン・リヴィングス
トンにとって重要なのは、食べることよりも飛ぶことそれ自体だっ
たのだ。その他のどんなことよりも、彼は飛ぶことが好きだった
「骨と羽根だけだって平気だよ、かあさん。ぼくは自分が空でやれ
る事はなにか、やれない事はなにかってことを知りたいだけなんだ。
ただそれだけのことさ」
まさにその瞬間、彼、ジョナサン・リヴィングストンは、カモメの
世界スピード記録を樹立していたのだ! だがその勝利はつかの間
のものだった。引き起こしにかかったその時、固定した両翼の角度
を変えようとしたとたんに、彼は以前と同じあの危険な操縦不能の
災難にまきこまれたのである
彼にとってスピードは力だった。スピードは歓びだった。そしてそ
れは純粋な美ですらあったのだ
彼のただひとつの悲しみは、孤独ではなく、輝かしい飛行への道が
目前にひろがっているのに、そのことを仲間たちが信じようとしな
かったことだった。彼らが目をつぶったまま、それを見ようとしな
かったことだった
さらに彼は飛行のさまざまな方法を身につけた。そのために払った
代価を、彼はすこしも惜しいとは思っていなかった。やがてジョナ
サンは、カモメの一生があんなに短いのは、退屈と、恐怖と、怒り
のせいだということを発見するにいたった。そして、その三つのも
のが彼の心から消えうせてしまったのち、彼は実に長くて素晴らし
い生涯を送ることとなった
「その通りだ、ジョナサン、そんなところなどありはせぬ。天国と
は、場所ではない。時間でもない。天国とはすなわち、完全なる境
地のことなのだから」
「きみはみずからをきたえ、そしてカモメの本来の姿、つまりそれ
ぞれの中にある良いものを発見するようにつとめなくちゃならん。
彼らが自分自身を見いだす手助けをするのだ。わたしのいう愛とは
そういうことなんだ」
「もうきみにはわたしは必要じゃないんだよ。きみに必要なのは、
毎日すこしずつ、自分が真の、無限なるフレッチャーであると発見
しつづけることなのだ。そのフレッチャーがきみの教師だ。きみに
必要なのは、その師の言葉を理解し、その命ずるところを行うこと
なのだ」
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『かもめのジョナサン』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102159010
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┃▼目次▼
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