http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798112151

本日の一冊は、あの現代広告の父、オグルヴィが最大の賛辞を送っ
たという幻の名著です。

著者は、19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したという伝説のコ
ピーライター、クロード・Ｃ・ホプキンス。

あとがきで監訳者も述べているように、大変古い本であり、今では
通用しないと思われる手法も紹介されていますが、本書の本当の価
値は、その広告人としての心構えにあります。

聖職者になるはずが、敬虔なキリスト教徒である母の期待を裏切り、
800人の信者の前で、既存の教会規律を否定する過激なスピーチ。

愛する母に完全否定されたところから始まった著者の広告人生は、
まさに凄絶なものでした。

広告の楽しさに魅せられ、人の２倍、３倍働いたという下積み時代、
不可能を可能にし、めざましい成果を上げたコピーライターとして
の数々の仕事、そこから生まれた仕事哲学が、読むものの心を打つ、
じつに価値ある一冊だと思います。

人の心を理解すること、常に現実を受け止め、学び続けること、そ
して誠実さや信念を持つこと…。

およそ広告人・マーケターとして必要なすべての心構えが、この一
冊に凝縮されています。

先日ご紹介したワンダーマンの本同様、かなりおすすめの一冊です。

※参考：『ワンダーマンの「売る広告」』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798112585

ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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ある仕事に人生を賭け、他者より多くを学んだ者には後進にその教
訓を書き残す義務がある

わたしは貧しさにも多くを負っている。このおかげで、神がこれほ
ど多くを作りたもうた庶民の中で育つことができた。わたしは庶民
のこと、庶民の欲求と衝動、苦労とつましさ、そして実直さを理解
するようになった

何を遊びと考えるかによって、人生は大きく変わる。わたしは他の
人がゴルフを愛するように、仕事を愛した

ものを売る方法を学びたいならセールスマン、訪問販売員、大道商
人を研究することだ。どんなに完璧な論理も、たった一度の劇的な
実演には及ばない

何らかの方法で競合企業より優位に立つ必要がある。競合商品より
すぐれた品質、サービス、あるいは条件を提供するか、競合他社が
まだ指摘していない事実を指摘し、自社の商品の方がすぐれている
という印象を与える

人間の性質の中でも、好奇心には特別な威力がある。女性の場合は
特にそうだ。プレゼントの中身を明かせば、それを欲しいと思う人
もいるかもしれないが、たいていの人は必要ないと思うだろう。し
かし、秘密のプレゼントは誰もが欲しがる

人々は顔の見えない企業より、何らかの偉業と結びついている個人
を相手にしたいと考えている

ほとんどの人は他人の印象や世間一般の人気をもとに物事を判断す
る。われわれは群れにしたがう。わたしの知る限り、最も効果的な
広告戦略のひとつは群集心理を利用することである

企業は自分たちが誇りを持っているものを伝える。それは手法や工
程かもしれないし、工場の大きさや操業年数かもしれない。しかし、
広告人は消費者を研究し、消費者が知りたいと思っていることを伝
えなければならない

人間は問題を解決するためなら何でもするが、予防のためにはほと
んど何もしない

広告にうわついたおしゃべりは必要ない。ユーモアも同様だ

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『広告でいちばん大切なこと』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798112151
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■目次■

序文
第１章　子ども時代
第２章　広告と販売のレッスン
第３章　ビジネスの世界へ
第４章　広告との出会い
第５章　広い世界へ
第６章　広告はセールスマン
第７章　医薬品広告
第８章　リコゾンの広告
第９章　広告代理店時代
第10章　自動車の広告
第11章　タイヤの広告
第12章　初期のパームオリーブ
第13章　パフシリアルとクエーカーオーツ
第14章　ペプソデント
第15章　通販広告
第16章　成功の理由
第17章　科学的広告法
第18章　大きな失敗
第19章　個人的なこと
監修者あとがき

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