2006年11月1日

『人を活かす経営』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569657044

本日の一冊は、1979年に刊行された故・松下幸之助の著書を、新装
版として再刊したものです。

タイトルからもわかるように、内容は人材活用の要諦と経営の心構え。

人をやる気にさせるには、まず経営者が人を信頼すること、磨けば
光ると信じること。

頭ではわかっていてもなかなか実践できない人材活用の要諦を真正
面から説いた、そんな内容です。

他にも、銀行や取引先との付き合い方、交渉など、経営上避けて通
れないコミュニケーションの要諦を、豊富なエピソードとともに説
いており、経営者にとっては身にしみる内容です。

「自分の利害にとらわれない、それを超越したような姿なり態度に
対して、われわれは心を打たれる」

「信念はどこから生まれるのかというと、”何が正しいか”という
ことを自問自答するところから生まれてくる」

数々の名言が、経営者として必要な心構えを教えてくれる、そんな
一冊です。

初心に返るためにも、ぜひ読んでおきたいところです。

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■ 本日の赤ペンチェック
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むずかしいむずかしいとばかり考えていたのでは、道はひらけない。
むずかしい中にも道はある

人材の育成といっても、私は、どんな人材を育成するのかという目
標がなかったら不可能だと思う

人間は磨けばそれぞれに光る、さまざまなすばらしい素質をもって
いるということを、とくに経営に携わる人は正しく認識しなければ
ならない

自分の利害にとらわれない、それを超越したような姿なり態度に対
して、われわれは心を打たれる

われわれは、つね日ごろ、説得といえばことばを費やして行なうも
のだと考えがちであるが、必ずしもそうではない場合もあるわけで
ある。ことばは費やさなくても、また説得ということをことさらに
行なわなくても、こちらの思うこと、意図することが相手に伝わる、
そういう説得なき説得というものがある

結局は相手のためにもプラスになるのだという確信の上に立った説
得の仕方である。そういう説得であれば、やはり人の心を動かし、
その納得、共鳴を得ることもできやすいのではないだろうか

われわれは、われわれの仕事を、どれも一つの経営と考えなければ
ならない。どのような小さな仕事も、それが一つの経営であると考
えるときには、そこにいろいろ改良工夫をめぐらすべき点が発見さ
れ、したがってその仕事の上に新しい発見が生まれるものである

もうだいたい話してみて六十点の実力があるなと思ったら、「君、
この仕事をやってくれ、君なら十分いけるよ」というようにしてし
まうのである。そうするとたいていうまくいく

一つの集団、一つの会社が、好ましい姿で力強い活動を続けていく
ためには、やはり何らかの規則、決まり、心得といったものをハッ
キリと明文化して、それをお互い一人ひとりがくり返しかみしめて
いくことも、非常に大切なことの一つだと思うのである

一度や二度うまくいかなかったからといって、あきらめて、他に道
を求めていたのでは、それは本当の経営にはならない

信念はどこから生まれるのかというと、”何が正しいか”というこ
とを自問自答するところから生まれてくる。衆知を集めて正しさを
追求するところから生まれてくる

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『人を活かす経営』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569657044
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■目次■

まえがき
序章 人を育て活かすために
第一章 信頼の経営
第二章 説得の経営
第三章 人間の経営
第四章 自省の経営
第五章 信念の経営

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