2006年4月17日

『RSSマーケティング・ガイド』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
本日の一冊は、ネット上の情報を効率的に収集する手段として、ま
た、新しいマーケティングの可能性を広げてくれるツールとして、
今注目を浴びている、RSSに関する一冊です。

本書の定義によると、RSSとは「ウェブサイトの更新情報などをひ
とつのファイルにまとめて配信できるフォーマット」のこと。

ユーザー側から見ると、更新の有無を確認するためにわざわざブロ
グやウェブサイトにアクセスしなくても更新した情報だけを確認で
きる便利なサービス、といったところでしょう。

このRSS、アメリカでは既に本格的にサービスが始まっており、日
本でも2005年9月、Yahoo! JAPANが「My Yahoo!」での導入を開始。
これから急速に普及する見通しです。

これが本格的に始動すると、何が起こるか。

それは、見られるウェブとそうでないウェブとに二極分化する、
ということです。

RSSは、読者が見たいものだけを見るツールのため、普及すると、
これまでのような土足マーケティングが通用しなくなります。

ますますいいサービスだけが口コミで生き残る、ということになっ
てしまうのです。

本書は、そのRSSの可能性と、具体的なビジネスチャンス、マーケ
ティング事例を紹介した、本邦初の一冊。

経営者、マーケターは必読の注目作です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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RSSは、あくまでユーザーが取得したいRSSを、RSSリーダーに登録し
てはじめて配信される。配信側がユーザーのRSSリーダーに、勝手に
RSSを登録させることはできない

RSSにおいては、更新情報をウェブページのURL単位で配信するため、
ユーザーはウェブサイトのトップページを経由せず、そのウェブペ
ージに直接アクセスすることになる

情報を集約することで媒体価値を高めてユーザーをウェブサイトに
集め、広告収入を得ている「情報アグリゲーター」的なウェブメデ
ィアにとっては、RSSは脅威的な存在になりうる

(RSSリーダー)の普及率はブラウザやメーラーの足元にも及ばない。
アメリカでもYahoo! が2005年10月に公表したアンケートの調査結果
によると、対象者のうち「RSSを知っている」と回答したユーザーは
全体の12%程度、「RSSを知っていて、かつ利用している」と回答し
たユーザーは全体の4%と非常に少ない

RSSマーケティングガイド(著者らのウェブサイト)のケースでは、
RSSを受け取ったユーザーが、自ら運営するブログやソーシャルブッ
クマークサービスに掲載したことによりおのずと露出が増え、初期
段階から順調にページビューが増えた

アメリカのNielsen//Netratingsの調査によれば、RSS経由でニュー
スサイトを読んでいるユーザーが、閲覧頻度が高い上位20のウェブ
サイトを訪問する回数は、その他のウェブサイトの約3倍

RSS広告は、ブログでの話題の盛り上がり度合いによって広告規模が
上下する

検索の対象がブログ記事中心であることを考えると、RSS検索エンジ
ンは、新製品や新サービス、新作映画といった特定の商品について
の世間の反応や、一般消費者の意見、感想を知るためにも役に立つ

メールマガジンはコミュニケーションに、RSSはインフォメーション
に、それぞれ有効だと言えそう

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『RSSマーケティング・ガイド』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
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■目次■

1.ネットビジネスに何が起こっているのか
2.RSSマーケティングの誕生
3.RSS広告の特徴とその可能性
4.RSSがウェブ検索に革命を起こす
5.口コミはRSSから起こる
6.ウェブサイトはRSSで変わる、変える
7.RSSがメールを超えるとき
8.モバイルRSSマーケティング
9.What is RSS,What is Web 2.0
付録 主なRSSサービス

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