本日の一冊は、30年間で2000店舗以上の指導を経験してきたという、「売り場づくり」の第一人者、永島幸夫氏が、衝動買いを誘う陳列のテクニックについて論じた、注目の最新刊です。
冒頭で著者も述べているように、本書のユニークなところは、
1.店頭マーケティングのノウハウを
2.AIDMAの法則にもとづいて
3.「売れる陳列」と「売れない陳列」を図で対比させている
点にあります。
さすがにウェブと違い、長い歴史を持つ店舗マーケティングだけに、ウェブでは抜け落ちている視点がふんだんに盛り込まれています。
では、具体的にどんなヒントが隠されているのか。図解中心の本なので、土井の言葉も交えながらピックアップしてみます。
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■ 本日の赤ペンチェック ※本文より抜粋
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■「注目」をひく陳列のコツ
1.陳列方法を差別化
棚陳列のところに自社だけフック陳列にしたり、他の棚段数が四段のところに自社だけ八段にする、など
2.POPと商品の大きさのバランスを調整
売れない陳列=POPが主役、商品は脇役
売れる陳列=商品が主役、POPは脇役
3.集視ポイントをつくる
単調な陳列をやめ、売りたい商品とその他との差別化を図る
4.バスケット陳列にしてみる
(靴下の例)単調に積むのではなく、アイテムごとにバスケットに入れた陳列に変えたところ、注目を引いた
5.一目瞭然の仕掛けをつくればセールストークはいらない
(魚影が見やすい偏光サングラスの例)
売り場に置かれた水槽で、実際に魚影を見てもらうことで、商品の凄さがわかり興味がわく
6.売りたいもの、売れているものを明確にする
(ギフト商品の例)売れ筋ランキングの展示で情報発信をする
7.顧客の商品の選び方に合わせてグルーピングする
(時計の例)文字盤が見やすい時計、電波時計、防水時計など、顧客の商品の選び方に合わせてグルーピングした陳列
8.陳列補助具を使ってボリューム感を演出
商品の数が少ない時は、立体感を出すために陳列補助具を使う
9.「絶対おすすめ!」の自信が買う気をそそる
重点商品のみで陳列台を埋め尽くし、何を売りたいのか明確に伝える
10.カラーバリエーションを魅力的に見せる
色別にカラーストライプ陳列にするとバリエーションが魅力的に見える
11.新聞・雑誌の記事や関連商品(書籍・DVD)を並べる
メッセージ性や商品の特長を伝えることで売れる陳列になる。
12.顧客の期待感を裏切ってはいけない
広告している商品や注目の商品はゴールデンゾーンへ
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メルマガですので、図やイラストが見せられないのが残念ですが、実際の中身を見れば、売れる陳列と売れない陳列の差が歴然です。賢明な読者であれば、ウェブやメルマガにもノウハウを活かすことができるでしょう。
というわけで、本日の一冊は、
『図解売れる陳列売れない陳列』
http://tinyurl.com/5jhww
です。アナログに学ぶ姿勢も、時には大切ですよね。
■目次■
プロローグ 店頭で勝負を決めるマーケティング
Part1 「注目」をひく陳列
Part2 「興味」がわく陳列
Part3 「欲求」をそそる陳列
Part4 「確信」する陳列
Part5 「記憶」に残る陳列
Part6 購買「行動」をおこす陳列
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