2010年1月4日

『目のつけどころ』山田真哉・著 vol.1995

【山田真哉、売れるアイデアの秘訣を語る】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763199919

みなさんは、優れたビジネスパーソンやクリエイターの仕事を見て、「どうしてあんな発想ができるんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?

また、テレビやラジオで機転のきいたコメントをする有名人を見て、「なぜ瞬時にあれだけ創造的な発言ができるんだろう?」と疑問に思ったことはないでしょうか。

ベストセラー作家、経営者、クリエイターなど、土井が付き合ってきた範囲でいうと、クリエイティブな人というのは、それぞれ自分なりの「アイデアの方程式」を持っています。

しかしながら残念なのは、その「アイデアの方程式」を紹介した本があまりに限られているということ。

そういう意味で、本日ご紹介する一冊は、BBMの読者必読の一冊となる本だと思います。

本日の一冊は、160万部ベストセラー『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の著者であり、執筆した書籍すべてを10万部以上売ってきたカリスマ、山田真哉さんによる待望の新刊です。

※参考:『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334032915/

本書で紹介する「目のつけどころ」は、2つの型に分けられています。

1.自分のなかで、アイデアや発想を生み出すためのフレームワーク
2.コミュニケーションのなかで、説得力や切れのある発言をする
ためのフレームワーク

前半では、これから企画・コンテンツを作りたい人に、視点を増やす方法と、それを具体的なアイデアや発想に落とし込む方法を、

後半では、既にコンテンツを持っている人が、その価値を伝える方法と、とっさの会話のなかでいい発言をする方法を教えています。

テクニック論もさることながら、感動したのは、たとえ話が人を動かす理由についての著者の考察。

「人はつながると楽しい。まったく違うと思っていたものの間に関係性があったという発見は、すごくうれしい。それは、人は根本的につながりたいという本能をもっているからだろう。人は、ひとりきりでは生きていけない」

このコメントは、著者の、愛情あふれる人間観に根差しており、個人的には、これこそが著者が売れる理由なのだと判断しました。

『目のつけどころ』とは、究極的には対象に対する愛から生まれてくるもの。

売るために最も大切な心構えを、本書から学ばせていただきました。

新年早々、イチオシ企画の登場です。ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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売れるということは、どんな商品、サービスでも、消費者との距離感が近い、ということだ。距離感が近ければ売れるし、遠ければ売れない

◆「黒十字アイデア法」4つのステップ
1.まずは「硬派・軟派」「総論・各論」の2つの軸で事象を分ける
2.もともとの案が、どの事象に位置づけられるかを定める
3.その事象から、残りの3つの事象に、それぞれ振って考える
4.出た案から、もっともふさわしいものを選ぶ

たとえ話の本質、それは、一見関係ないもの同士がつながると楽しい、ということだ。人はつながると楽しい。まったく違うと思っていたものの間に関性があったという発見は、すごくうれしい。それは、人は根本的につながりたいという本能をもっているからだろう

理想の質問とは、というコメントをしたかったのだ。でもそこで、「こういう質問がいいですよ」といってもきっとつまらない。だから、印象的な話にするために、上中下で質問をランクづけした

人は自己申告である自己評価よりも、第三者による他者評価のほうをより信じる

説得力=「目のつけどころ」×「手段」×「権力」

あらゆるところに情報格差が存在しており、これを効果的に使うことによって権力をもつことができる

◆数字に目をつける際の3ステップ
1.数字を拾う 2.数字の単位を見る 3.数字を裏っ返す

「さよなら、余分三兄弟」という清涼飲料水「DAKARA」のCMがある。人気の高いCMで、脂肪・糖分・塩分という余分(マイナス)なものを、「三兄弟」という数字で表している。あれは「増減+数字」の構造だが、数字を擬人化するというアイデアがいいし、「さよなら」という増減の表現も擬人化とマッチしている

「2階、3階、40席」「毎日10名様、計200名様に3000円のプレゼント」のように、昇順に並べることも効果がある。言葉に勢いが出るのだ

「説得」という漢字そのものをじっと見てみる。すると、「得になることを」「説く」と読める。そこで、「あのね、説得っていうのは、相手の得になることを説かなければならないんだよ」、そんな話をすることができる

対象となる物事に掘り下げるべきポイントを見つけられなかったら、「もし……たら」という仮定の世界に飛んでみる

「不足の事態が起こったら」という着目点をもつことが大事

自分が驚き、感動したものを、「目のつけどころ」としてストックして、それを実際に使って自分のパターンにしていく

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『目のつけどころ』サンマーク出版 山田真哉・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763199919
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◆目次◆
序の部 目のつけどころとは何か
1の部 分析で視点を増やす
2の部 視点をアイデアに変換する
3の部 説得は、掛け算
箸やすめの部 山田真哉の正直な告白
4の部 3秒で目をつける

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