2011年10月12日

『幸福の習慣』トム・ラス、ジム・ハーター・著 Vol.2639

【統計的に正しい幸福の条件とは?】
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本日の一冊は、世界的に有名な世論調査会社、ギャラップ社による、幸福研究の集大成。(発売日は16日、現在予約中です!)

統計的に明らかになった、人の幸福を決定する5つの要素に従って章が構成されており、以下の5つの点から、興味深いデータや教訓が示されています。

1.仕事の幸福
2.人間関係の幸福
3.経済的な幸福
4.身体的な幸福
5.地域社会の幸福

たとえば、「仕事の幸福」のところに書かれている、「失業状態が長期間続くことは、配偶者の死よりもダメージが大きい」というお話。

最近は、仕事が辛くて、働くことから目を背けている方も多いようですが、充実した仕事を持つことがどれほど人生の幸福に影響を与えるか、種々のデータからわかります。

また、以前『つながり』という本の書評で紹介した、肥満や喫煙が「移る」という話も、取り上げられています。

※参考:『つながり 社会的ネットワークの驚くべき力』
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ほかにも、

<“職場に最高の友人がいない”会社員が仕事に熱意を持って取り組み成果を出せる可能性は、“職場に最高の友人がいる”会社員の12分の1しかありません>
<年収が2万5000ドル以上の人は、物を買うよりも経験に出資した方が幸福度は2、3倍に高くなる>

など、興味深いデータがいくつも並んでおり、「調査モノ」特有の知的刺激を味わうことができます。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆人の幸福を決定する5つの要素
1.仕事の幸福
2.人間関係の幸福
3.経済的な幸福
4.身体的な幸福
5.地域社会の幸福

人間は、“何かを行った直後に得られる利益”がはっきりと見えた方が、行動を変えやすい

“最も多くの時間を費やすこと”がその人を作り上げる

失業状態が長期間続くことは、配偶者の死よりもダメージが大きい

さまざまな時間の中で人が一番楽しくないと感じる時間は「自分の上司と一緒にいる時間」だということがわかりました

人が90歳以上まで長生きできるかどうかは「仕事の幸福」次第

自分の強みを活かして仕事をしている人は、週40時間の業務時間を楽しんでいます。一方、自分の強みを活かせずに仕事をしている人は、週20時間までは元気に働けますが、20時間を超えたあとは、働けば働くほど疲れてしまいます

あなたの友達の友達、そのまた友達の幸福度が高いと、あなたの幸福度は6%向上する可能性がある

「自分たちは仲が悪い」と申告した夫婦は(「仲が良い」と申告した夫婦に比べ)、怪我が完治するのに約2倍の時間がかかりました

“職場に最高の友人がいない”会社員が仕事に熱意を持って取り組み成果を出せる可能性は、“職場に最高の友人がいる”会社員の12分の1しかありません

悲しい気持ちになった人がつけた値段は、そうでない人よりも約4倍も高くなりました。しかも、気持ちが最悪であればあるほど、高い値段をつけることもわかりました

年収が2万5000ドル以上の人は、物を買うよりも経験に出資した方が幸福度は2、3倍に高くなる

1人では挫折してしまいがちな行動も、このような社会的な関わりによって成功する可能性が高まります

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『幸福の習慣』トム・ラス、ジム・ハーター・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン
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◆目次◆

はじめに
1章 仕事の幸福とは?
2章 人間関係の幸福とは?
3章 経済的な幸福とは?
4章 身体的な幸福とは?
5章 地域社会の幸福とは?
6章 人生を価値あるものとするために
訳者あとがき

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