2026年1月29日

『「説明」がうまい人がいつも頭においていること』 犬塚壮志・著 vol.6894

【良書です。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763142763

本日ご紹介する一冊は、<「説明」がうまい人>になるためのノウハウを、学術・実践両面からまとめた本。

著者は、駿台予備学校の元カリスマ講師で、企業研修・講座の開発や教材作成を手掛ける教育コンテンツ・プロデューサーの犬塚壮志さんです。

プレゼンやスピーチ、会議、営業の現場で、話が空回りで終わってしまった、なぜか反応が悪かった、という体験は誰しもするものだと思いますが、本書ではそれがなぜなのか、どうすれば改善できるのかをわかりやすく解説しています。

土井はアマゾンのバイヤー時代、年間のべ約1000人の営業マンからプレゼンを受けていましたが、できる営業マンは、決まって相手起点で話すのが上手い。

その後、独立して著者や研修講師の指導をすることになりましたが、人気の著者や講師も、やっぱり相手起点で話すのが上手いのです。

では、相手起点で話すとはどういうことなのか。

どんな考え方、技術を用いれば相手にとってわかりやすい説明になるのか。

本書はそこを「完璧」に説明し切っています。

単に原理原則にとどまらず、事例もたっぷり用いて説明しているので、そのまま実践するだけで成果が得られると思います。

なかでも注目したいのは、<説明の最適な「順番」は、「相手」「目的」「シチュエーション」で決まる>と述べた第3章。

ここには、

・相手が「結論を急ぐ上司」の場合
・相手が「専門知識のない顧客」の場合
・相手が「不安を抱える後輩」の場合

・目的が「報告・情報共有」の場合
・目的が「説得・交渉」の場合
・目的が「教育・指導」の場合
・目的が「物事の解説」の場合

・シチュエーションが「緊急事態」の場合
・シチュエーションが「プレゼンテーション」の場合
・シチュエーションが「雑談」の場合

の話の順番の違いが書かれており、これこそがこれまでの説明本、話し方本に欠けていた部分です。

ベストセラー本を鵜呑みにして、「結論から話したらそっぽを向かれた」という人は、ぜひ「相手」「目的」「シチュエーション」で違う「話の順番」を学んでみるといいでしょう。

説明の技術をここまで体系的にわかりやすくまとめた本は、これまでになかったと思います。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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ゴールを見失わないための「二つの問い」
問い1:この説明をし終えたときに、相手にどうなってもらいたいか?
問い2:結局、この話で一番言いたいことは何だったか?

相手にとって大事なことを一つ話せればよいと考える

6W3Hの中で、相手が知りたいことから話せばいいだけ

「自分が話したい順番」ではなく
「相手が知りたい順番」で話す

リアクションが良くないときは、「相手」を主語にして説明をする

スキーマの違いを超えるための三つのコツ
1 「一言で言うと」の説明をする
2 相手が持っている「辞書」を想像する
3 どうしても専門用語を使うなら、
  「解説」をセットにする

説明がうまい人は、「前提」をまず確認する

・相手が「結論を急ぐ上司」の場合
最適な順番:結論→理由→詳細

・相手が「専門知識のない顧客」の場合
最適な順番:相手のメリット→全体像→詳細

・相手が「不安を抱える後輩」の場合
最適な順番:共感→解決策→理由

・目的が「説得・交渉」の場合
最適な順番:共通の課題→解決策(自分の提案)→根拠

・目的が「教育・指導」の場合
最適な順番:全体像→各論(ステップ・バイ・ステップ)→全体の振り返り

・シチュエーションが「緊急事態」の場合
最適な順番:最も重要な情報(問題点・やるべきこと)→経緯

なぜ、具体例がそれほどまでに重要なのでしょうか。それは、聞き手は、言葉を「文字」としてではなく、「映像」として理解するからです

比喩は、未知の概念を「知っていること」に翻訳する

相手と対立したときは「なるほど」から始める

心理学者のバーロら(1969)が提唱した「信憑性の三要素」というものがあります。人が話の信憑性を判断する際、「安全性(この人は敵ではないか)」「専門性(この人は詳しいか)」、そして「力動性」の三つを見ているというものです

「相手から」説明させ、「利害」を探る

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タイトルがベストセラー本と類似しているのがもったいないですが、中身は本当に素晴らしい。

ここ10年くらいで読んだ説明本の中で文句なしNo.1の本でした。

よく体系化されていて、説明が苦手な人の悩みに応えてくれる良書ですね。

ぜひ、読むことをおすすめします。

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『「説明」がうまい人がいつも頭においていること』
犬塚壮志・著 サンマーク出版

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◆目次◆

はじめに
序 章 説明がうまい人が頭においている基本の基本
第1章 「相手」に関心を持ってもらうために、頭においていること
第2章 わかりやすい説明のために、頭においていること
第3章 「何から話せばいい?」がなくなる 説明がうまい人が知っている「順番」の原則
第4章 説明のうまい人が、話しながら頭においていること
第5章 シチュエーション別 説明がうまい人が頭においていること
おわりに
参考文献

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