【注目。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763142658
これまで3万冊以上の本を読んできた経験から言うと、最初がつまらなくて後半が面白い本は、全体の約1%。
本書は、その希少な1%にあたる一冊です。
本日ご紹介する一冊は、長くウェブメディアの編集長を務めてきた著者が、「バズる言葉の構造と秘密を書いた」ノウハウ書。
著者の武政秀明さんは、自動車セールスパーソン、新聞記者を経て、東洋経済オンライン編集長に就任。その後サンマーク出版に転職し、SUNMARK WEBを立ち上げた人物です。
タイトルにある「22文字」というのは、著者が関わっていたウェブメディアのタイトルの文字制限数だそうで、本書では、この22文字以内で、人を動かす言葉をつづる方法を指南しています。
通販やウェブメディアに関わる人、書籍の企画に関わる人は、ぜひ読んでおくといいと思います。
タイトルに「ちくわ」に関する部分はネタバレになるので省きますが、要は商品の魅力をどう表現するか、その見立て方、伝え方を指南した内容です。
ちくわであれば「たんぱく質」や「形状」、サザコーヒーであれば、茨城ではスタバやコメダに負けていないという事実など、ちょっと違った角度から魅力を伝え、読者に行動を起こさせるヒントを述べています。
最も読んで欲しいのは、「22文字で物語を作ろう」と題した166ページ以降で、ここにはわずか22ページで物語を作り、人の心を動かす手法が書かれています。
・時間の流れを探す
・人の存在を見つける
・変化のドラマを発見する
・「転換」を活かす
・「平坦」を「落差」に
など、物語を生み出すためのいろんなヒントが書かれており、再現性も高い。
なかでも「落差を生む3つの要素」は、今すぐ、誰にでも実践できるノウハウだと思います。
落差を生む3つの要素
(1)物理的な落差「軽いのに強い」
(2)時間的な落差「100年続く伝統を1日で学べる方法」
(3)意識の落差「落ちこぼれだった生徒が教える学習塾」
さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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△「最先端プロセシング技術の炊飯器」
○「翌朝でも炊きたての美味さを保てる炊飯器」
同じスーパーで、パックに入ったゆで卵1個の価格が約110円でした。これに含まれるたんぱく質が7グラムなので、ちくわ4本はゆで卵1個よりちょっとだけ高いけど2倍近いたんぱく質がとれます
△「サザコーヒーが茨城でナンバー1を続けられる理由」
○「茨城でスタバとコメダを圧倒する名店の正体」
知名度の高い固有名詞を「てこ」にする
「年齢」はみんなの自分ごとになる最強の数字
△「会社員を辞めて農家になった私が育てる野菜」
○「36歳で会社員を辞めて農家になった私が育てる野菜」
他人の水準が気になる「年収・時給」
△「高収入の仕事までAIにぶん取られてしまう未来」
○「年収180万円程度の日本人が『激増』する未来」
みんなの物差しになる「生活の中のお金」
△「子どもたちの夢を叶える手作り品バザー」
○「全品500円以下 子どもたちの夢を叶える手作り品バザー」
伝えたい言葉に対して、相手がなんらかの「経験」や「体験」「実感」が伴わないと、人の心は動きません
「読書会の参加者募集」
→「あの本に隠された著者の真意を考察し合う読書会」
22文字で物語を作ろう
--物語を構成する3つの視点
(1)時間の流れを探す
(2)人の存在を見つける
(3)変化のドラマを発見する
「春の開花から夏の終わりまで、約3か月かけて育ったバナナ」
「時間の転換」:「手作業の3時間が、ボタン一つで3分に短縮」
「感情の転換」:「毎朝憂うつな気分からワクワクする1日へ」
「体調の転換」:「午後2時の眠気を集中できる時間に変える」
「状況の転換」:「誰にもアテにされていなかった彼が営業部の救世主に」
落差を生む3つの要素
(1)物理的な落差「軽いのに強い」
(2)時間的な落差「100年続く伝統を1日で学べる方法」
(3)意識の落差「落ちこぼれだった生徒が教える学習塾」
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「これはすごい!」と唸る部分と、書く仕事をしていれば「当たり前」の部分が混在しているため、どちらかといえばビジネスパーソン向けの教養書ですが、仕事で書く人にとっても、後半はヒントが見つかると思います。
「22文字で物語を作る」
これだけで、きっと今日から文章が変わると思います。
ぜひ読んでみてください。
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『22文字で、ふつうの「ちくわ」をトレンドにしてください』
武政秀明・著 サンマーク出版
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763142658
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◆目次◆
はじめに
序章 なぜ、あなたの言葉は気づかれないのか
第1章 つながる言葉を探せ
第2章 「わかりにくい」を「わかりやすい」に
第3章 「どこにでもある」を「ここにしかない」へ
第4章 22文字で物語を作る
第5章 短い言葉でもインパクトを残せる言葉の基本
おわりに
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