2025年12月3日

『たった一言で頭がいい人だと思われるコンサルタントの言語化力』 和仁達也・著 vol.6856

【必読。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761278455

外資系企業に行って一番良かったことは、議論をする際に、自分の意見が「間違っていてもいい」という認識を持てたことでした。

自分が発言することで、みんなが発言しやすくなればそれでいい。間違っていても、そこから議論が展開すればいい。

そう思えたことが、その後、いろんな場面で話をする際の、心の支えになりました。

おかげで、「しゃべりだけで原宿にビルを建てた」と言われるまでになったわけです(笑)。

本日ご紹介する一冊は、そんな僕が推したい、言語化力の本。

『世界一受けたいお金の授業』、『年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書』などのベストセラーで知られる、コンサルタントの和仁達也さんによる、「言語化力」の教科書です。

『世界一受けたいお金の授業』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/483792820X

『年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761270144

これまでにいろんな言語化力の本が出されていますが、本書は、クライアントや部下の話の核心をつかみ、成功に導くための、ビジネスに必要な言語化力を指南しています。

核心をとらえるための「3つの方法」、ビジョナリーコーチングの4ステップ、話を深掘りして言語化する「2つのオウム返し」など、魅力的なノウハウが並んでいますが、なかでも、相手の核心をとらえるための「オウム返しの言語化術」は、ぜひ読んでおきたいところです。

クライアントと話が前向きに進まない、1on1で部下が心を開いてくれない、子どもにアドバイスしたら「相談しなきゃ良かった」と言われてしまった、などの病状をお持ちの方は、今すぐ処方することをおすすめします。

できるコンサルタントがどうやって相手の話を聞いているのか、どうやって相手の話の核心をつかむのか、その詳細と体系が明確に「見える化」すると思います。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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これから僕がする発言に、皆さんがどんどん話を加えてくれたら、石がどんどん積み重なっていって、いいアイデアが出ると思うんです。その最初の発言を、僕は積み石って呼んでるんです

捨て石があるから、別の意見が出て、そこからアイデアが生まれることもあるんです。石にはムダな石なんて、1つもないんですよね

核心をとらえるための「3つの方法」
(1)話を聞く
(2)話を整理する
(3)相手の思考を言語化する

「本当は会社が好きなんだね」
このように正反対のことを言うと刺さる場合もあります

センターピンとは、ボウリングの真ん中に立つ1本のピンのこと。この1本さえ倒せば、他のピンも連鎖的に倒れます。ビジネスの課題解決も同じで、「ここさえ倒せば状況が一気に動く」というポイントが必ず存在します

ビジョナリーコーチングの4ステップ
(1)タイトルを決める
(2)現状を知る
(3)理想を描く
(4)条件を探す

民藝運動の主唱者であり、思想家で美術家の柳宗悦は美術品を見るとき、「知るより前に見よ。知ることを先にして、見ることを後にしてはいけない」と言っています。僕らも解説を見てから絵を見ると、見方が固定されたりしますよね。人が相手の場合でも、知った気になって話を聞くのではなく、透明でまっさらな状態で、相手の話をそのまま受け取る。この姿勢があるから、本質・核心が見えて、相手の本音を言葉にできるのです

「相手のドラマを最後まで見る」と決めて、自分のリモコンをしまっておく

社長の「お困りごとトップ3」
(1)お金の問題
(2)人間関係の問題
(3)生きがい・やりがいの問題

話を深掘りして言語化する「2つのオウム返し」
(1)単純なオウム返し
同僚「今、仕事が行き詰まっちゃってるんだよね」
自分「仕事が行き詰まっちゃってるんだ」
(2)要約のオウム返し
相手「最近、友達との関係がちょっとギクシャクしてて。私が言ったことが気に障ったみたいで、距離を置かれている気がする」
自分「自分が友達を傷つけたかもしれないって、心配なんですね」

相手が具体的な話をしているなら抽象度を上げる、相手が抽象的な話をしているなら具体度を上げる、と反対方向に言語化してみる

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相手の話の核心をつかみ、問題発見、問題解決するためのコンサルタントの技法が紹介されており、これはバリューの高い一冊です。

なかでも、相手のお困りごとにタイトルをつける手法は、クライアントや組織が一気に前向きに変わる、画期的なやり方だと思いました。

クライアント商売をしている方、社長が相手の営業の方、人間関係で悩みを抱えがちな方は、ぜひ読むことをおすすめします。

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『たった一言で頭がいい人だと思われるコンサルタントの言語化力』
和仁達也・著 かんき出版

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761278455

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0FZFZNY62

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◆目次◆

はじめに
第1の章 話を整理するだけで課題の「核心」をとらえられる
第2の章 課題の核心をとらえるためにあえて「自分を透明にする」
第3の章 相手の課題(お困りごと)の核心を言語化する
第4の章 結論がシンプルに伝わる言語化力の磨き方
第5の章 核心をとらえる言語化力こそ生きていくための万能スキル
おわりに

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