2025年9月18日

『いただきます。』 喜多川泰・著 vol.6806

【感動。人生が変わる「守衛室」の教え】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799331531

本日ご紹介する一冊は、Audible人気作品ランキング第1位に輝いた(2025年3月1日から3月31日)、話題作の書籍化。

『手紙屋』『運転者』などのベストセラーで知られる喜多川泰さんによる自己啓発小説で、先行したAudibleのリスナーからはこんな声が寄せられています。

「もう一度人生を真剣に生きようと思いました。」(匿名 2025/04/19)
「フィクションなのに涙が止まらないです」(つくし 2025/03/04)
「生きる上で本当に大切なことは何かを教えてくれる一冊」(yo 2025/04/09)

『手紙屋』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799331752

『運転者』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799331981

何をやっても続かない、19歳の主人公、翔馬くんが、楽だからという理由で警備会社に登録し、大学の守衛室に配属されるのですが、ここからが面白い。

「よりによって大学の守衛室かよ」

と最初は毒づいていた翔馬くんが、一緒に働くヨボヨボの松原さん、ぶっきらぼうな薮島さん、謎の人物天野さんに触れていくうちに、どんどん変わっていきます。

特に面白いのは、なぜか早朝に行われる翔馬くんの歓迎会で、松原さんが豹変して現れる瞬間。

当たり前ですが、3人の老人にも輝ける過去があったわけで、主人公の翔馬くんは、そこに触れて、自分の人生を考え直します。

3人の壮絶な人生と教えが、無気力だった青年を変えていく…。

学び方や働き方、人生までが変わる、感動の自己啓発小説です。

オビには、「タイトルの意味がわかったとき、あなたの人生は大きく動く。」と書かれていますが、読んでみて、決して大袈裟ではないと思いました。

人生で自分が与えられてきたものの意味に気づき、これからの人生を変えようと、強く思えるようになる。

自分で読むのはもちろんですが、周りに迷っている人がいたら、ぜひ手渡して欲しい一冊です。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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人はやってもらって嬉しいという経験があって初めて、それを人にもしてあげたいって思えますからね

覚えとくといいよ。道具っていうのはさ、一番上手に使う人のところにやってくるんだよ

歳をとるって、そういうことだろ。その辺歩いてる暇そうな爺さん捕まえて聞いてみろ。誰だって、何かしら一つは人生を賭けてできるようになったものを持ってるよ。(中略)そんな一つがあって、それを使って誰かを幸せにしてきたから、こうやって生きてこられたんじゃねえか

人間は弱いものでね、悪くなろうとするときは、一人では心細いし怖いから仲間を作ろうとするんだよね。良くなろうとするときは誰も誘わないで、一人で良くなってやろうと思うくせにね

誰でもできる仕事だからいいんじゃない。そういうのが一番、君の財産になるんだよ

誰でもできる仕事が一番、誰がやるかで差が出るからさ

十人の人に掃除をしてもらったら、十人とも仕上がりの程度が違う。誰でもできる仕事が一番誰がやったかわかるんだ。若い人はね、誰でもできることをやるためにここに来たんじゃないって思ってるでしょ。でも、その世界の一流の人は逆のことを考えてる

その人にしかできない何かができるようになるから一流になるんじゃない。一流だからその人にしかできない何かができるようになる

俺の船では六人が働いてた。船ってのはな兄ちゃん、一旦外に出たら基本的に誰も助けちゃくれないんだよ。海が急に荒れたり、エンジンが不調になったりしても、なんとかして自分たちで帰ってこなくちゃいけない。危ねえこともある。そんな中、必要なものがいつもの場所にないとか、誰かが工具を使ってそのまま甲板に置きっぱなしにしてたなんてことになると、揺れた拍子に工具が海に落ちたら、その工具なしでは修理できないなんてこともある。ほんの数秒の差が命取りになる。陸じゃ工具をなくしても、『ホームセンターで買ってこい』とか『隣から借りてこい』ができるけど、船の上じゃ無理だ。『それくらい』とか『そんなの滅多に起こらない』っていうのが一番危ない。長年やってるとだんだんわかってくる

奥様の命の六分の一、いや、起きてる時間で考えると四分の一を、松原さんはいただきますと言いながらいただいたじゃないですか

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昔、ある高校の守衛さんに声を掛けてみたことがありますが、その人は、息子が甲子園で活躍した、元国税の方でした。

守衛さんって、本当にすごい人がやっていたりするんですよね。

長い人生を生きるには、心のエネルギーが必要ですが、本書はそれを与えてくれる一冊だと思います。

ぜひ、読んでみてください。

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『いただきます。』
喜多川泰・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799331531

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0FKT2D8HT

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◆目次◆

プロローグ
新天地へ
ギンガムくんとゾウちゃん
輝ける場所
弁当は妄想の入り口
自分にしかできないこと
本当の優しさ、本当の強さ
魚との約束
いただいたもの
学び舎
未来の誰かの幸せのために
暁光
はじまり
あとがき

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