『チャールズ・T・マンガーの金言』 チャールズ・T・マンガー、ジョン・コリソン、ウォーレン・E・バフェット・著、ピーター・D・カウフマン・編集、貫井佳子・訳 vol.6891
【バフェットの参謀、唯一の著作】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4296119508
本日の一冊は、世界一の投資家、ウォーレン・バフェットのビジネスパートナーとして活躍した、バークシャー・ハザウェイ元副会長、チャールズ・T・マンガー唯一の著作。
500ページを超える大著で、その中に氏が行った計11の講演が含まれています。
アメリカ合衆国「建国の父」ベンジャミン・フランクリンに例えられるほどの倹約家で、勤勉家だったマンガーらしく、タイトルはベンジャミン・フランクリンの著作『Poor Richard’s Almanack』をオマージュして、『Poor Charlies’s Almanack』となっています。
『Poor Richard’s Almanack』
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マンガーの生い立ちとバフェットとの出会い、人生哲学、投資哲学が語られており、じつに面白い。
ウィットに富んだエピソードや例え話が癖になる一冊です。
講演内容は重複が多いですが、なかでも「講演11 誤判断の心理学」は必読です。
人生や投資の重大な場面でどう意思決定するか、実践的な知恵が得られると思います。
投資原則や銘柄選定のための実践知が欲しい人にとっては、詳細な「投資原則チェックリスト」が紹介された第3章、そして「講演2 資産運用とビジネスに関連する基礎的な処世知についての教え」が役立つと思います。
・集団と同じ動きをしても、平均への回帰を招くばかり
・能力の輪を明確化し、その中にとどまる
・価格とは別に価値を、活動とは別に進歩を、規模とは別に富を見きわめる
・ほかの者が強欲になっているときに恐怖心を抱き、ほかの者が恐怖心を抱いているときに強欲になる
成功するための「規律」を教えてくれる内容で、投資はもちろん、人生全般にも良い影響を与えてくれる内容です。
講演内容のほとんどは大学で行われた内容のため、お子さんに読ませても有益な内容です。
さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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この先どのような道を歩むかを決めるうえで歴史にまさる教師はいません
世に出ている偉大な思想や理念について教えようとする場合、それらとその生みの親の人生や人柄を結びつけることが役に立つと思います
帰りの飛行機に家族全員が間に合うよう急いでいたはずなのに、わざわざ一〇分かけてガソリンを入れに行ったのだ。(中略)ガソリンは十分にあるのになぜ、とたずねると、父は諭すようにこう言った。「チャーリー、人に車を借りたときは、ガソリンを満タンにしてから返すものなんだよ」
(チャールズ・T・マンガー・ジュニア)
父はジューン・ストリートのわが家の書斎で腰かけながら、何も考えずに集団についていったり、ただ反射的に攻撃をしかけたりする人たちに関する笑い話を私たちによく聞かせてきた
(モリー・マンガー)
いつだって父は耐久性を儀式や伝統と並ぶ最上級の美徳とみなしてきた
(フィリップ・マンガー)
概してチャーリーは、ある状況で積極的にとるべき行動を考える前に、避けるべきこと(つまり、してはいけないこと)にまず重きを置く傾向が強い。「とにかく自分がどこで死ぬのか知りたい。絶対にそこには行かないようにするから」とは、チャーリーのお気に入りのブラック・ジョークの一つだ
・適度な安全域を確保する
・いかがわしい人物との取引を避ける
・想定されるリスクに適した見返りにこだわる
・集団と同じ動きをしても、平均への回帰を招くばかり
・毎日少しずつでも賢くなれるよう努力する
・能力の輪を明確化し、その中にとどまる
・価格とは別に価値を、活動とは別に進歩を、規模とは別に富を見きわめる
・良い投資アイデアはめったに生まれない。きわめて高い勝算が見込まれるものに重点的に賭ける
・ほかの者が強欲になっているときに恐怖心を抱き、ほかの者が恐怖心を抱いているときに強欲になる
たとえば、大きな球形のタンクを作る会社があるとします。当然のように、作るタンクのサイズが大きくなれば、表面に用いる鋼材の量は半径の二乗に、タンクの体積は半径の三乗にそれぞれ比例して増えます。つまり、サイズを大きくすると、使用する鋼材の単位面積当たりのタンク容量はより大きくなるのです
自分が望むものを手に入れたいのなら、それにふさわしい人間をめざすのが最も確実な方法
金づちしか持っていない人には、あらゆる問題が釘に見える
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膨大な量で、とてもとても全部を紹介し切れませんが、講演9で紹介されている「大々的な成功の要因」も、ぜひ読んでおきたいところです。
ひさびさに規律を発揮して、本格的に投資活動をしたくなりました。
投資手法や哲学に関しては、バフェット本などで何度も読んだ内容ですが、改めて読むと、身が引き締まりますね。
投資する方はぜひ、読んでみてください。
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『チャールズ・T・マンガーの金言』
チャールズ・T・マンガー、ジョン・コリソン、ウォーレン・E・バフェット・著
ピーター・D・カウフマン・編集、貫井佳子・訳 日本経済新聞出版
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◆目次◆
序文 コリソンが語るマンガー
序文 バフェットが語るマンガー
反論 マンガーが語るバフェット
はじめに
第1章 チャールズ・T・マンガーの肖像
第2章 チャーリーの子どもたちが語る思い出
第3章 人生、学習、意思決定に対するマンガーのアプローチ
第4章 11の講演
講演1 ハーバード・スクール卒業式でのスピーチ
講演2 資産運用とビジネスに関連する基礎的な処世知についての教え
講演3 資産運用とビジネスに関連する基礎的な処世知についての教え 続編
講演4 実践的思考に関する実践的思考?
講演5 専門家により強く求められる多分野横断的な能力とその教育的意義
講演6 大手慈善財団における投資慣行
講演7 フィランソロピー・ラウンドテーブルの朝食会にて
講演8 2003年の大規模会計スキャンダル
講演9 学問としての経済学:多分野横断的なニーズを考慮した場合の強みと弱み
講演10 南カリフォルニア大学グールド・ロースクール学位授与式でのスピーチ
講演11 誤判断の心理学
補遺
原注
推薦図書
謝辞
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