2026年1月28日

『インナーゲーム 50周年記念版』 W・ティモシー・ガルウェイ・著 後藤新弥・訳 vol.6893

【ビル・ゲイツが「人生で最高の5冊」に選んだ本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4775943081

中学、高校、大学とテニスをしていて、本当にすごいショットを打てたのは、記憶している限り、わずか2回でした。

1回は軟式テニスでサーブを打った時。あまりの速さに、サーブが一瞬消え、周囲が驚いていました。

もう1回は、レシーブで相手の前衛の脇を抜いた時。

至近距離だったので、軽い力でもポイントが取れる、と思ってリラックスして打ったら、とんでもない球を打つことができました。

あの瞬間、自分に何が起こったのか。

それを知りたくて昔読んだのが、名著『インナーゲーム』。

本日ご紹介するのは、その50周年記念版です。

本書が影響を与えた人物は数多く、なかでもビル・ゲイツ氏が本書を「人生で最高の5冊」に選んだことはあまりにも有名です。

自分の内面のゲームに勝ち、究極の集中力とパフォーマンスを手に入れる。

本書には、そのための秘訣が書かれています。

著者は、ハーバード・テニスチームのキャプテンを務め、その後Apple、AT&T、コカ・コーラ、ロールス・ロイスなどをクライアントに持った有名コーチ、W・ティモシー・ガルウェイ氏。

人間は、ビジネスであれスポーツであれ、何かする時に「命令者たる私」と「実行者たる自分」に分かれるのですが、本書ではこの「命令者たる私」を「セルフ1」、「実行者たる自分」を「セルフ2」と名付け、その関係について解説します。

スポーツをやったことのある人なら、きっとピンと来るのではないでしょうか。

<セルフ1は自分が命令し、その周囲を飛びまわって励まさないと、セルフ2は任務をやり通すことができないとみなしている。要点はここにある。セルフ2には、そのときまでに開発された最高能力が内包され、セルフ1の命令システムとは比較にならない優れた実行システムが備わっているにもかかわらず、セルフ1はセルフ2の真価を認めていないのだ>

<セルフ1には、さらに悪い癖がある。数本のショットを評価しただけで、「一事が万事」と決めつけてしまう傾向がある。1本1本の現実をきちんと見ることをやめ、「また、失敗だ」から「お前(自身)は、バックハンドが本当にヘタクソだ」となる。「この場面ではまずいショットを打った」事実を、「いつもいつも、肝心なところで必ず失敗する。お前はダメだ」と結論付けてしまう>

ハイパフォーマンスを発揮するには、この「セルフ1」の悪癖を止めなければいけない。

本書では、そのための秘訣と、具体的なトレーニング方法を提示しています。

あくまでテニスを例に書かれていますが、その洞察は、マネジメントや子育て、投資、あらゆる分野に応用できる、優れたものです。

AIに自尊心を傷つけられている現代人が自尊心を取り戻し、本気で自分を超えるヒントが、熱い文章で書かれています。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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イメージは言葉に勝り、示すことは教えることに勝り、教えすぎは教えないことに劣る

セルフ1は自分が命令し、その周囲を飛びまわって励まさないと、セルフ2は任務をやり通すことができないとみなしている。要点はここにある。セルフ2には、そのときまでに開発された最高能力が内包され、セルフ1の命令システムとは比較にならない優れた実行システムが備わっているにもかかわらず、セルフ1はセルフ2の真価を認めていないのだ

まとめると、精神的な部分で開発すべき内側の能力は、以下のようなものだ。
1.自分が望む結果の、出来る限り明確な視覚的イメージを得る方法を習得する。
2.セルフ2を信頼することでベストの能力を発揮する方法を習得する。失敗と成功の両方から学ぶ。
3.感情を交えずに「見る」ことを習得する。今のショットがよかった、悪かったと価値判断するのではなく、今何が起きたのか、を客観的に捉えることを学ぶ

「2人の私」は、心(セルフ1)が静かに、何かに焦点を合わせているときに理想的な協調関係となる。そのときに、人はピークパフォーマンスに達する

裁判癖をなくす いい悪いと判断するから、感覚が鈍るのだ

セルフ1には、さらに悪い癖がある。数本のショットを評価しただけで、「一事が万事」と決めつけてしまう傾向がある。1本1本の現実をきちんと見ることをやめ、「また、失敗だ」から「お前(自身)は、バックハンドが本当にヘタクソだ」となる。「この場面ではまずいショットを打った」事実を、「いつもいつも、肝心なところで必ず失敗する。お前はダメだ」と結論付けてしまう

彼がボールをアウトしたら、アウトした事実だけを心に留める。そうすれば、なぜアウトになったかが見えてくる

縫い目を見始めると、じきに「ただボールを見ていたときよりも、ボールがよく見えるようになった」と告白するプレーヤーが多い

私が生徒に与える指示はきわめて簡単なもので、「ボールがコートにバウンドする瞬間に”バウンス”と大声で言い、ラケットに--自分と相手の両方のラケットに--当たる瞬間に”ヒット”と大声で言う」というものだ

テニスでは、競争が、協調なのだ。待っていても、コートに波はやってこない。可能なかぎり、互いに対戦相手の「大きな波」(障害)となることが、プレーヤー同士の義務すらある。それによって初めて、双方がそれぞれの能力の上限を発見する機会を与え合うことができる

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さすがはビル・ゲイツが「人生で最高の5冊」に選び、序文まで寄せた一冊。

『インナーゲーム』に勝ち、究極の集中力と豊かな人生を手に入れたい人に、ぜひ、読むことをおすすめします。

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『インナーゲーム 50周年記念版』
W・ティモシー・ガルウェイ・著 後藤新弥・訳 パンローリング

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4775943081

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◆目次◆

イントロダクション(ビル・ゲイツ)
序文
プロローグ
(1)テニスのメンタル面の考察
(2)2人の自分の発見
(3)セルフ1を静かにさせる
(4)セルフ2を信頼する
(5)テクニックの発見
(6)習慣を変える
(7)集中方法を学ぶ
(8)コート上の人間ゲーム
(9)競技の意味
(10)コート外のインナーゲーム
エピローグ
謝辞
困難をENJOY(後藤新弥)

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