【『任せるコツ』著者の待望の続編】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799113453
本日ご紹介する一冊は、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」マネジメント部門賞受賞に輝いたベストセラー、『任せるコツ』の著者による、待望の続編。
『任せるコツ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799111434
著者は国内最大手の広告マーケティング会社勤務のクリエイティブディレクター/コピーライターということで、こちらが本来は本職です。
国内外50以上の広告賞を受賞した著者が書く『伝わるコツ』ということで、興味深く読ませていただきました。
前半では、なぜ上手く伝わらないのか、コミュニケーションの一般的な問題点を明らかにしています。
一般向けのコミュニケーション本で、「トーン&マナー」の話をするのは極めて珍しいですし、わかりにくい文の主語と述語が遠いのも、おっしゃる通りだと思います。
また、よく話し方講座などでは、「ビジュアルが浮かぶように」と言われますが、本書では、ビジュアルが浮かぶための要素を、「がぎぐげご手法」として明確に定義しています。
相手の頭に絵が浮かぶ「がぎぐげご手法」
が=画角
ぎ=擬音
ぐ=具体
げ=限定
ご=五感
そして後半では、いよいよプロの伝わる技を事例入りで紹介(第3章以降)。
「メリット変換法」
「マイナス提示法」
「比較法」
「タグ付け法」
「ポジションチェンジ法」
「前振りギャップ構造」
あたりは、ぜひマスターしておきたいところです。
事例として、過去の広告コピーやジャパネットたかたのセールストークが乗っており、ビジネスシーンでも応用可能。
人前でプレゼンする方やネットで商品を売るためのコピーを書く方、あらゆる方にとって有用なコミュニケーションのコツがまとめられています。
さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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「パスカルの手紙」をご存知でしょうか? 「人間は考える葦である」の名言で有名なフランスの哲学者パスカルが、友人にあてた手紙の中で「今日は時間があまりなく、手紙が長くなってしまいました」と詫びたというエピソードがあります
ぜひ「早い話が」をつけて、彫刻のように削っていく訓練をしてみてください
なぜ伝えるのか、から逆算で考える
やってはいけないのは、目的を考えずにとりあえず話し始めること
テーマや商材に合わせた口調や姿勢の違いを、トーンアンドマナー(通称トンマナ)と呼びます(中略)いくら正しいことを言っていても、トンマナを間違えると、相手にスッと入っていかないのです
シチュエーションや相手の気分に合わせた言葉選びを意識する
新しい情報や気づきがあるものに、人は興味を示します。
A ”英語を話せると、10億人と話せる”(ジオス)
B ”おいしいものは、脂肪と糖でできている”
(からだすこやか茶W/日本コカ・コーラ)
C ”ロケットも、文房具から生まれた”(トンボ鉛筆)
D ”じつは、いちばんお年寄りにやさしいのは電子書籍です。”
(三省堂書店)
長すぎる言葉には、主語と述語の距離が遠いという問題があります
伝わりにくい言葉や退屈な表現は、絵が浮かばない
相手の頭に絵が浮かぶ「がぎぐげご手法」
が=画角
ぎ=擬音
ぐ=具体
げ=限定
ご=五感
企画を説明するのではなく、その企画が実現して得られる未来を話せ
広告においてコピーライターの重要な仕事の1つは、「訴求点を絞る」ということ
「メリット変換法」ベネフィットが人を動かす
「マイナス提示法」問題の顕在化
「比較法」比較対象を設定することで、望む方向に人を誘導することができる
「タグ付け法」関連づけて動かす
「ポジションチェンジ法」違う角度から見ることで、相手を動かす
「前振りギャップ構造」
強く残したい言葉の前で一度落とし、そこからのギャップをつくることで、より強い言葉となる
「正論より寄り添い」
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本書の中に、<「早い話が」をつけて、彫刻のように削っていく訓練>を推奨している箇所がありますが、故・松下幸之助は、「早く言えば」が口癖でした。
きっと松下幸之助も、短く伝えるために、努力したんでしょうね。
プロが教える『伝わるコツ』、ぜひ、読んでみてください。
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『伝わるコツ』
山本渉・著 すばる舎
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◆目次◆
はじめに
第0章 なぜ伝わらないのか
第1章 伝わるテクニック(1)基本
第2章 伝わるテクニック(2)可視化とイメージ
第3章 伝わる→動かすテクニック(1)自分ごと化
第4章 伝わる→動かすテクニック(2)ストーリーと文脈
第5章 伝わる思考法--テクニックよりも大切なもの
第6章 伝わるための習慣
おわりに
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