【隙間時間の活用戦略】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763142585
時間術の本には、必ずと言っていいほど「隙間時間の活用」が含まれるわけですが、本日ご紹介する一冊は、その隙間時間に特化した時間活用術。
著者は、グロービスで業務改革やDX、論理思考のコンテンツ開発、講師などを務める本山裕輔さん。
自身が設立した株式会社Shikumuの一人社長として、クライアントに業務効率化に関するコンサルティングも手掛けているようです。
本書の前書きによると、仮に1カ月で20営業日あったとして、1日1時間の隙間時間が発生すると、1年でおよそ10日分の隙間時間が発生する。
これを大卒の人が定年退職まで働く年数で計算すると、なんとその時間は1万時間に達するようです。
そう。1万時間といえば、特定の分野で一流になるために必要とされる時間。
こんな貴重な時間、活用しない手はないですよね。
本書では、この隙間時間を、以下の4タイプに分類。
1 突発型×集中しやすい時間
2 突発型×集中しにくい時間
3 予測型×集中しやすい時間
4 予測型×集中しにくい時間
それぞれの隙間時間をどう有効活用すればいいか、具体的なところが述べられています。
「突発型×集中しやすい時間」ならタスクを絞り込む、「突発型×集中しにくい時間」ならあえて深い集中を必要とする作業は行わない、「予測型×集中しやすい時間」なら、途中で止めても悪影響が少ないタスクやすぐに再開できるタスクを選ぶ、「予測型×集中しにくい時間」なら、「心理的負荷の低い作業」を選ぶ、など、かなり踏み込んだアドバイスがなされています。
「隙間時間が10分前後の際に、著者がやっていること」なども、業務改善の参考になるのではないでしょうか。
■隙間時間が10分前後の際に、著者がやっていること
1 溜まっている事務処理を捌く
2 生成AIに依頼をする
3 振り返りをする
しっかり読み込めば、きっと隙間時間活用の達人になれるはず。
さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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人間の脳が隙間時間活用が苦手な理由
1「スイッチングコスト」がかかるから
2「予期的不安」で頭がいっぱいになるから
3「時間のブロッキング」に失敗するから
4 選択肢が多すぎるから
前のタスクが未完了のまま切り替えを強制された場合ほど、新しいタスクのパフォーマンスが著しく低下する
1日に発生する隙間時間は4タイプ
1 突発型×集中しやすい時間
2 突発型×集中しにくい時間
3 予測型×集中しやすい時間
4 予測型×集中しにくい時間
「突発型×集中しやすい時間」
突発的に生じた隙間時間を有効活用するには、タスクを絞り込んで一点集中で取り組むことが効果的(中略)最も適しているのは、以前から取り組みたかったものの、なかなか着手できずにいた作業
「突発型×集中しにくい時間」にどう対処すべきでしょうか。重要なのは、あえて深い集中を必要とする作業を行おうとしないこと
「予測型×集中しやすい時間」を最大限に活用するには、以下の点を心がけることが重要です。まず、時間の長さが不確実であることを前提として、途中で止めても悪影響が少ないタスクを選びましょう。次に、すぐに再開できる性質を持つ作業に絞り込むことです
「予測型×集中しにくい時間」
軽いメールチェック、簡単なメッセージ返信、ToDoリストの整理、机や書類の整理など、「心理的負荷の低い作業」が適しています
1時間あれば「未着手×難易度が高い仕事」
数分でも着手することでタスクの全体像が掴みやすくなる
30分あれば思い切ってリフレッシュに充てる
スタンフォード大学の研究によると、座っている状態と比較して歩行中のほうが、平均60%も多く創造的なアイデアを生み出せることが実証されています
隙間時間が10分前後の際に、著者がやっていること
1 溜まっている事務処理を捌く
2 生成AIに依頼をする
3 振り返りをする
出張で新幹線や飛行機を利用する際、私は必ず紙の本を3冊携帯するようにしています
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隙間時間の4分類と、その有効活用。これを読むだけでも本書を買う価値があると思います。
さすがグロービスの講師らしく、いちいち科学的根拠が示されているのがいいですね。
隙間時間を活用したい人は、ぜひ、読んでみてください。
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『仕事ができる人がキリの悪い時間にやっていること』
本山裕輔・著 サンマーク出版
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4763142585
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◆目次◆
はじめに
第1章 キリの悪い隙間時間を溶かすものの正体
第2章 キリの悪い隙間時間を有効活用するための戦略
第3章 急に失った時間を取り戻すための戦略
おわりに
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