2025年6月18日

『現代人の伝記1 命の炎を燃やして生きる』 藤尾秀昭・監修 vol.6743

【読めば力が湧いてくる、感動の実話集。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800913314

本日ご紹介する一冊は、月刊誌『致知』の過去のインタビューを厳選したインタビュー集。

既にお亡くなりになった方、現在活躍中の方を含め、計11名のインタビューを『現代人の伝記』としてまとめています。

最後の栗山英樹氏(侍ジャパントップチーム前監督)と、横田南嶺氏(臨済宗円覚寺派管長)だけが対談となっています。

彼らが若い頃、どんな思いで立ち上がったのか、どんな困難に直面し、どうやって乗り越えてきたのか、最終的にどうやって偉業を成し遂げたのか、詳しいことが書かれています。

彼らに影響を与えた古典や人物、考え方などが記されており、今を生きるわれわれにも生きるヒントとなり得る内容だと思いました。

「思い」が人類を進歩させてきたという故・稲盛和夫氏の話、元古川商業高校女子バレーボール部監督、国分秀男氏が宮本武蔵に学んだという「一点集中」の考え方など、興味深く読ませていただきました。

また、不発弾の爆発で両目の視力と両手を失い、なおも前進することをやめなかった元大阪市立盲学校教諭、藤野高明さんの話からも、多くを学ぶことができます。

「舌や唇を使って点字を読む人がいる」

人間、どんな状況にも諦めちゃいけないんだということがよくわかるエピソードです。

サブタイトルに、「命の炎を燃やして生きる」とありますが、読めば決して大袈裟ではないことがよくわかります。

ひたむきに生きる人たちの姿を見て、「このままじゃいけない」と焦る気持ちが湧いてくること、間違いなしです。

生きるエネルギーを欲している方、前向きに生きるヒントを探している方には、うってつけのインタビュー集。

学校や職場での読書課題としても、良い効果を生みそうな一冊です。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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「思い」が人類を進歩させてきた(稲盛和夫氏)

人は誰でも、「こうしたい」「こういうものがあったら便利だ」「もしこういうことが可能ならば」という「思い」が心に浮かんできます。例えば、いままで歩いたり、走ったりしていたところを、「もっと速く、便利に移動する方法はないだろうか」と思い、そこから「新しい乗り物が欲しい」という夢のような「思い」を抱くようになります(稲盛和夫氏)

早速私も小説『宮本武蔵』を読みましたが、剣一筋に生きる武蔵の姿から「すべてのものを擲って取り組めば必ず夢は実現する」と感じましたね。自分は能力があるわけではないし、意志が強いわけでもない。そういう人間が事を成すには、あらゆるものをバレーボールに集中させなければならないと学びました。「一点集中」です(国分秀男氏)

人間の裾野を広げ、人間力を養成しなければ本当に強いチームは作れない(国分秀男氏)

この世で我慢の時無くして夢を実現した人は一人もいません。夢を追うなら、わが身に降りかかるすべてを積極的プラス思考で受け止め、簡単に諦めないこと。それが人生を開発していく基本ではないかと思います(国分秀男氏)

熊本さんはハンセン病に関する本を他にも取り寄せてくれ、その中のある記述に私は大変な衝撃を受けました。舌や唇を使って点字を読む人がいるというんです。このことは、ぐれかかっていた自分を反省するというか、いやそんな月並みな言葉では表現できないほどの衝撃でしたね(藤野高明氏)

自分の力で一つの文章を読めたのは、それこそ光でした。私は「文字の獲得は光の獲得でした。光は希望です。希望は生きる力に繋がります」とよくお話ししますけれども、それは私の実感そのものなんです(藤野高明氏)

苦悩を超えてこそ歓喜に至ることを私はベートーヴェンに教えてもらいました(藤野高明氏)

若い選手たちの多くは「できるか、できないか」という考え方をします。できないからやらない。いまできなくても、やってみたらできるかもしれないという発想がない。できないことをできるようになるから嬉しいんですけどね。一流になる選手は「できるか、できないか」ではなく、「やるか、やらないか」というふうに考えています。仮にやってみてできなくても、そこに挑戦していけば自分のレベルが高まるんです(栗山英樹氏)

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『致知』のインタビュー集は、ベストセラーとなった『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』はじめ、いくつかありますが、これも良い内容ですね。

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800912474

ぜひ、読んでみてください。

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『現代人の伝記1 命の炎を燃やして生きる』
藤尾秀昭・監修 致知出版社

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800913314

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◆目次◆

未来を生きる君たちへ
君の思いは必ず実現する
稲盛和夫(京セラ名誉会長)

わがりんご畑に奇跡の花は咲いた
不可能を可能にした愛情のりんごづくり
木村秋則(りんご農家)

苦難なくして夢は実現せず
国分秀男(東北福祉大学特任教授・元古川商業高校女子バレーボール部監督)

脳が求める生き方
さらに前進する人の思考はどこが違うのか
林成之(スポーツ脳科学者)

奇跡を生きた偉人たちの物語
平光雄(社会教育家)

唇で獲得した光を祈りに変えて
視力と両手を失った私の教師人生
藤野高明(元大阪市立盲学校教諭)

「生きる」。それが人生で最も大切なこと
末期がん、東日本大震災を生き抜いて学んだ命の尊さ
松野三枝子(農漁家レストラン松野や店主)

命の光がいっぱいの教室 いっぱいの学校
私の「夜間中学」教師体験記
松崎運之助(夜間中学校教諭)

古典は神の化身
艱難と読書で心を磨いた半生
越智直正(ダン社長 ※現タビオ)

世界の頂点をいかに掴んだか
栗山英樹(侍ジャパントップチーム前監督)
横田南嶺(臨済宗円覚寺派管長)

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