【本当!?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478121508
本日ご紹介する一冊は、最近出た中では、『5年で1億貯める株式投資』と並んで買うべき株式投資本。
『5年で1億貯める株式投資』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478121184
著者のたーちゃん氏は、広島大学医学部卒の現役麻酔科医で、大学生の時に『金持ち父さん 貧乏父さん』を読んで開眼、株式投資をして資産50万円を50億円に増やした人物です。
7ページに著者の投資ヒストリーがグラフで紹介されていますが、資産を大きく増やしたのは、ITバブルの崩壊時と東日本大震災以降、コロナ禍といったタイミング。
著者は、資産バリュー株投資と収益バリュー株投資、シクリカルバリュー株投資の3種類の投資を併せて活用しており、読者はこの3つの投資法を学んでおけば、株式市場のありとあらゆる局面で、チャンスを見出せること、間違いなしです。
資産バリュー株投資
「資産」に対して株価が割安な銘柄を買う投資法
収益バリュー株投資
「収益力」に対して株価が割安な銘柄を買う投資法
シクリカルバリュー株投資
景気循環する業界で”景気の谷”にいる銘柄を買う投資法
著者自身の儲けの割合としては、資産バリュー株10%、収益バリュー株10%、シクリカルバリュー株80%と、シクリカルバリューの割合が大きいようですが、確かにコロナ禍や戦争など、時代の大きな転換点には、有望な投資法だと思います。
こうして見ると、土井はずっと「収益バリュー株投資」ばかりやってきたのですが、本書を読んで、「資産バリュー株投資」「シクリカルバリュー株投資」も面白いと思うようになりました。
本書では、これら3つの投資法について詳しい解説があり、著者が実際に投資した企業の例も挙げながら紹介しています。
企業分析の視点が細かく、企業が保有する資産の細かなチェック方法や決算短信の読み方、有価証券報告書のチェックポイントなどが詳しく解説されています。
専業投資家を目指す人なら、ここまで勉強してみてもいいと思います。
著者が作成した企業分析レポートも驚くほどの精度で、「ここまでやったら確かに成功するな」と思える内容。
売買の勘所なども示されており、これはすごい本だと思いました。
個人的には、今イチオシの投資本です。
さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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株価(企業の価値)=保有資産+将来の利益(+バイアス)
そもそも、なぜ資産バリューが見すごされているかというと、上場企業は「有価証券報告書」に、そうとう昔に取得したときの”安い資産価額”を明記しておけばいいことになっているからだ
資産バリュー株の候補は、設立年度が古ければ古いほど、その期待値が高くなる。とくに、工場などの広い土地を保有しているといい
資産バリュー株の「探し方」7つのステップ
1 証券会社のアプリや株式情報サイトでスクリーニングをかける
PBR(株価純資産倍率)0.5倍以下
自己資本比率60%以上
PER(株価収益率)12倍以下
2 創業年が古い企業をチェック
3 「有価証券報告書」を入手
4 資産の「取得時の価額」をチェック
5 資産の「現在の価額」をチェック
6 乖離を分析する
7 企業の戦略や市場環境を考慮
グレアム指数=PER×PBR=22.5以下
のれんが大きいというのは、「過去に高い値段で買収をしている」ということになる。要は買収が下手なんだ
売掛金があまりにも急激に増えていて違和感を覚えた場合、その株には触らないほうがいい
資産バリュー株の重要なチェックポイントは、「設備の状況」だ。つまり土地・建物・機械などの「所在地」と「帳簿価額」をチェックする。これは決算短信には載っておらず、通期の有価証券報告書でチェックする
その1つは「事業等のリスク」だ。複数のリスクが記載されているケースが多いけれど、一番上に書かれているリスクは必ずチェックしておきたい
有価証券報告書で確認する最後のポイントが「受注残高」
株の売りどき3つのポイント
1 シナリオが崩れたとき
2 もっといい株が見つかったとき
3 短期間で上がりすぎたとき
たとえば、普段の出来高が1日100万株くらいの銘柄なのに、いきなり1日2000万株くらいまで急増したら、完全な売りどきのサインと考えていい。なぜなら、出来高が顕著に増えるタイミングは、株価の天井か底であることが多いからだ
スクリーニングした銘柄をチェックするときに重要なポイントの1つが、「全国展開する余地が残されているか」
そもそもシクリカルバリュー株投資では、PERもPBRもチェックする必要がないとさえいえる。むしろ大事なのは、高成長企業のバリュエーション(投資尺度)を見るPSR(時価総額を売上高で割った「株価売上高倍率」)だ
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コロナ前にこの本があれば……と悔やまれますが、景気は必ず巡るもの。
次のチャンスを捉えるためにも、ぜひ読んでおきたい一冊です。
ベストセラーとなっている『DIE WITH ZERO』同様、豊かな生き方についても考えさせてくれる本で、早過ぎるFIRE、がんの再発など、著者自身が体験した生のエピソードにも注目の内容です。
『DIE WITH ZERO』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478109680
ひさびさにこれは「買い」の一冊ですね。
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『50万円を50億円に増やした投資家の父から娘への教え』
たーちゃん・著 ダイヤモンド社
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478121508
<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0DJF8JVRF
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◆目次◆
PROLOGUE 愛する娘たちへ 父さんの投資法を教えよう
PART0 父さんは株で50万円を50億円に増やしたんだ
PART1 安く買って高く売る 「バリュー(割安)株」を押さえよう
PART2 安いから買うんじゃない「資産」があるから買うんだ 資産バリュー株投資
PART3 安いだけじゃなく「稼ぐ力」を見極めて買おう 収益バリュー株投資
PART4 赤字の会社こそ大儲けできるんだ シクリカルバリュー株投資
PART5 「この株、よさそう」という根拠をいえる? 「企業分析レポート」の書き方
PART6 小さな違いが大きなリターンにつながる 利益を最大化する「+α」のノウハウ
EPILOGUE 50億円を稼いだ先に見えてきたこと
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