2025年5月27日

『超鬼速PDCA』 冨田和成・著 vol.6727

【さらに進化したPDCA】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4295410640

本日ご紹介する一冊は、20万部ベストセラー『鬼速PDCA』のパワーアップ版。

『鬼速PDCA』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844377493

「それって単なる改訂版なのでは?」と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、本書ではいくつか、前著とは決定的に異なる部分があります。

一つは、当時スタートアップだった著者の会社がマザーズに上場したこと。これで、著者の鬼速PDCAのやり方が正しかったことが証明されました。

もう一つは、AIを活用した新しいPDCAの回し方が考案されていること。

PLAN段階でAIに解決案を豊富に提案させる、DOフェーズでタスク分解や優先順位づけ、スケジューリングを任せるなど、具体的なAI活用法が説かれています。

そして最後にもう一つ、タイトルに「超」が付いていること。

人間、何か目標を掲げる時には、つい「できそうなこと」を掲げてしまいがちですが、本書では、そういった自分の限界を「超える」方法が書かれています。

前作を読んだ人も読んでいない人も、ぜひ読んでおくといいでしょう。

定量化されたゴール(=KGI)、因数分解された課題、最重要KPI、解決策、DO、KDI、TODO、TODOレベルの進捗確認からなるPLAN、DO。KGI達成率、失敗要因、伸長案、改善案、次のサイクルに回す調整案からなるCHECK、ADJUST。

超鬼速でビジネスを回すための体系が冒頭の「鬼速PDCA解剖図」に図で描かれているので、これを見るだけでも、プロジェクトや仕事が進まない理由、どうすれば回るかがわかると思います。

この仕組みをサラリーマン時代から回してきたことにも驚きますが、それをさらにAIで進化させようというのが恐ろしい。

個人・組織がぬるま湯から抜け出すためのカンフル剤になり得るノウハウだと思います。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

—————————-

思考が止まりそうなときは、「なぜ」か「どうやって」を自分に問えばいい

「できるだけ早く売上を上げる」という曖昧な目標ではなく、「来年度中に売上を前年比2割増とする」といった具体的な数値や期限を設定すること

計画段階で想定される課題は、情報不足やリソース不足、優先順位の錯誤など多岐にわたるが、それらをすべて洗い出した上で優先度を整理しておくと、実行フェーズにおける効率が格段に高まる

ゴールを定量化する(KGIの設定)
・期日を切る
・定量化する
・ゴールを適度に具体的なものにする

定性を定量に変える具体例
・「痩せたい」→「体脂肪率20%未満」
・「会社を大きくしたい」→「売上100億円」
・「上司に認められたい」→「人事評価A」
・「人気商品を作る」→「専用ページの
 『いいね!』の数、5000以上」

ゴールと現状とのギャップが見えたら、そのギャップを埋めるための課題を考える

課題を絞り込むための基準
「インパクト(効果)」「時間」「気軽さ」

鬼速PDCAには仮説精度の向上が欠かせない。そして、その仮説精度を支えるのが『因数分解能力』だ

因数分解をするときの6つのポイント
1.抽象度を上げてから分解する
2.5段目まで深掘りする
3.1段目まではMECEを徹底する
4.切り方に悩んだら「プロセス」で切る
5.簡単な課題は「質×量」で切る
6.迷わず書き出してみる

もしあなたが課題抽出や解決策で悩んだとき、または部下が悩んでいるときは、「普段どういうプロセスでそ仕事をやっているか?」という問いから始めるといい

DOに最終的に達成したい数値目標があったとしても、検証サイクルに応じて「ラップタイム」をここで計算しておくことがコツだ(基本的にはいつまでに達成するかを決めて、割り算をするだけである)

タイムマネジメントの3大原則
(1)捨てる(2)入れかえる(3)圧縮する

時間にレバレッジをかける8つの方法
1.優先度の高いことにこそ十分な時間を割く
2.不完了を可視化し迅速に処理する
3.委任・アウトソースを積極的に検討する
4.締め切り効果に依存しすぎない
5.プッシュ通知などを遮断して集中を守る
6.大きなタスクは早めに分解して部分的に着手・外部委託を図る
7.完成度の「上限」を意識する
8.同じ時間を二重にも三重にも活用する

—————————-

著者は、序章でこう書いています。

「自分の行動を週に1回でも振り返る習慣がある人は、現時点でかなりの成果を出しているはずだ」

反対に言えば、上司との面談や査定があるまで振り返らない人は、自ずと成長が遅くなってしまう。

自身の成長、会社の成長を加速させるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

———————————————–

『超鬼速PDCA』冨田和成・著 クロスメディア・パブリッシング

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4295410640

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0DZH2G4GB

———————————————–

◆目次◆

はじめに
序章 鬼速PDCAがもたらすもの
1章 前進するフレームワークとしてのPDCA
2章 計画する(PLAN)
3章 実行する(DO)
4章 鬼速PDCAを継続する仕組み
5章 検証する(CHECK)
6章 調整する(ADJUST)
7章 マネジメント力で組織を超鬼速にする
8章「PDCA」×「AI」
おわりに

この書評に関連度が高い書評

この書籍に関するTwitterでのコメント

同じカテゴリーで売れている書籍(Amazon.co.jp)

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー