【幸福年収700万円を維持する戦略】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4296121901
本日ご紹介する一冊は、人材系スタートアップ株式会社ブルーブレイズ(現ライフシフトラボ)の創業者であり、45歳からの実践型キャリアスクール「ライフシフトラボ」の主宰者である都筑辰弥さんによるキャリア本。
タイトル通り、人生後半の働き方をどうするか、市場動向も交えた議論をしており、巻末には早稲田大学ビジネススクールの入山章栄教授のインタビューも掲載されています。
著者は、リチャード・エインリー・イースタリンやダニエル・カーネマンの論文をもとに、人生後半で幸福年収700万円を続けることを推奨、それを実現するための戦略を述べています。
幸福が7万5000ドルで頭打ちになる、は後の研究で否定されているので、この設定が幸福にとって正しいかどうかはわかりませんが、統計的に見て、これぐらいのポジションに就くために戦略を立てる、というのは妥当なところだと思います。
ちなみに本書によると、45歳から54歳で年収が700万円以上の就業者は17.9%。65歳以上になるとこの割合は4.6%にまで減少します。
数字を見ても、年収700万円が「続く」というのは、なかなか野心的な目標であるということがわかると思います。
本書では、この年収700万円を実現するための複業、複業求人サイトへの登録、スキルアップ、起業などの実践法を、ケースを交えながら紹介しています。
20代、30代の転職と40代以降の転職は、そもそも利用するプラットフォーム自体が違うらしく、その点も勉強になりました。
40歳以降で転職、複業を考えている方、今から起業の準備をしたい方、移住も含めて働き方を再考したい方は、転ば先の杖として読んでおくといいでしょう。
ケースの中に、きっと自分に近く、共感できる事例が見つかるはずです。
さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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諦める前に、勤め先の就業規則をもう一度確認してみてください。副業禁止だと思い込んでいても、よく読むと「同業他社で副業をしてはいけない」とか「雇用される副業は禁止」など、条件付きであることがよくあります
700万円を1社に依存して再雇用終了後はゼロになってしまうという働き方よりも、複数の働き口を持っているほうがキャリア戦略としては安全
今の転職市場なら概ね50代前半までであれば転職は十分に可能
再雇用終了後は、複業でやっていた活動を個人事業にして、フリーランスとして独立する、あるいは「ひとり会社」をシニア起業してしまうのが、働いて年収700万円を続ける手段としてほぼ一択
どの働き方にもベースとなるデジタルスキルは必須
「HiPro Direct」は、転職サイトの複業版とも言える複業案件に特化した求人サイト
応募型複業は総じて競争力が高く、狭き門になりがち
複業人材を積極的に登用している企業は、経営者もメンバーも若い世代が中心のITスタートアップが多い
コンテンツはたいてい「○○する方法」という語尾で表現できます
企業が本質的に求めているのは、複業人材が持っているノウハウ、つまりコンテンツであって、複業人材の労働力そのものではない
企業にとって魅力的なコンテンツの条件
1 ニーズがあること
2 希少性があること
3 再現性があること
4 鮮度があること
複業が見つかる「良いプロフィール」の構成
1 じぶんコンテンツ
2 仕事略歴
3 数字で示せる実績
4 現場感が伝わるストーリー
5 大事にしているモットーや価値観
収益化しやすく始めやすい事業型複業
(1)代行業
(2)顧問業
(3)講師業
(4)情報発信業
(5)幹事業
転職エージェント経由で転職先が決まった人は、実は全体の5%しかいない
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面白そうなので、早速土井もHiPro Directに登録してみました。
複業のプラットフォーム、見るだけでも面白いですね。
最初は本業を続けながら複業、やがて起業という無理のないキャリアシフトを提案しており、40代以降の方は、早めに読んでおくことをお勧めします。
ぜひ読んでみてください。
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『人生後半の働き方戦略』都筑辰弥・著 日本経済新聞出版
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◆目次◆
はじめに
序 章 あなたは80歳まで年収700万円を稼ぎ続けられるか
第1章 幸福年収700万円が続く、人生後半の働き方戦略
第2章 複業から起業へ!--45歳から仕込むキャリア自律ロードマップ
第3章 じぶんコンテンツを武器に複業機会を広げる
第4章 45歳からの転職基本戦術
終 章 人生後半を楽しく働き続けるためのマインドセット
特別インタビュー 入山章栄・早稲第大学大学院経営管理研究科教授に聞く経営学とキャリアオーナーシップの関係性
おわりに
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