2025年2月28日

『10000人を60年間追跡調査してわかった健康な人の小さな習慣』 大平哲也・著 vol.6669

【必読。】
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本日ご紹介する一冊は、10000人を60年間追跡調査した、CIRCS(Circulatory Risk in Communities Study)の研究成果を紹介したもの。

著者は、福島県立医科大学医学部疫学講座主任教授の大平哲也さんです。

大規模調査からわかった、日本人が病気になる原因やリスク、それらを避けて健康に生きるヒントをまとめたもので、40歳より前に知っておきたい健康知識がまとめられています。

ちなみに日本人が要介護になる原因はほぼわかっているようで、1位が認知症、2位が脳卒中、3位が骨折・転倒を含むフレイル(虚弱)となっており、本書では、これらにつながる悪い習慣についても改善案が示されています。

これによると、「日本人の健康の最適解」は、以下の5つになるようです。

日本人の健康の最適解
1 タバコは一切吸わない
2 お酒は1日2合未満
3 塩分を減らしカルシウムを増やした和食をとる
4 座位時間を減らして適度な有酸素運動をする
5 肥満を解消する

タバコや飲酒に関する記述は、ほぼ類書と同じですが、勉強になったのは、和食を食べることのリスク。

和食は塩分を摂り過ぎ、カルシウムが不足する傾向があるようで、「塩分を減らしカルシウムを増やした和食」は、これからのトレンドになりそうですね。

また、

・海藻を多く食べる人には脳卒中が少ない
・朝食をとったほうが糖尿病や肥満が少なくなる
・週に3回青魚を食べると、中性脂肪値に十分な改善効果が見込める
・果物をとると、うつ病リスクが下がる

など、知っておきたい情報が満載で、食生活をはじめ、生活全般を見直す良いきっかけとなるでしょう。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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日本人の全死亡率で見るとタバコが最大の要因

妊娠中に母親がタバコを吸っていると赤ちゃんが小さく産まれる傾向がある

海外のデータではありますが、中年期(40代・50代)に肥満だった人(BMIが30以上の人)は、将来的に認知症になる確率が2倍を超える

日本人の健康の最適解
1 タバコは一切吸わない
2 お酒は1日2合未満
3 塩分を減らしカルシウムを増やした和食をとる
4 座位時間を減らして適度な有酸素運動をする
5 肥満を解消する

健康寿命を縮める最大の理由は「高血圧」

健康の仕組みづくりの3つの柱
1 食事習慣を変える
2 自然と運動できる強制力をつける
3 ストレスを減らすように人と関わる

極論を言えば、平均寿命の短い県の人が、平均寿命の長い県に引っ越してそこの環境に溶け込んで暮らせば、長生きできる可能性は高まります

食後の血糖値が高ければ高いほど認知症を起こしやすい

血圧は「計測する習慣を持つだけで下がる」

和食には、野菜が多く、大豆製品が多く、魚が多く、飽和脂肪酸を含む動物性の脂肪が少ないという素晴らしい特徴があります。ただし、欠点もあります。塩分摂取量が多いこととカルシウム摂取量が少ないことです

男性は、乳製品をとると循環器疾患死亡が減る

海藻を多く食べる人には脳卒中が少ない

朝食をとったほうが糖尿病や肥満が少なくなる

週に3回青魚を食べると、中性脂肪値に十分な改善効果が見込める

果物をとると、うつ病リスクが下がる

熱中症予防のための「塩分摂取」はほ
ぼ無意味

1日3合以上飲むと自殺率が上がる

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意外な事実、驚きのデータなどはさほどありませんが、本書で示された健康に必要な条件、習慣、考え方などは、ぜひ押さえておきたいところ。

ぜひ、読んでみてください。

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『10000人を60年間追跡調査してわかった健康な人の小さな習慣』大平哲也・著 ダイヤモンド社

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◆目次◆

序章 ちまたの健康法は「ニセ科学」だらけ
1章 60年のデータでわかった健康の最適解の方程式
2章 60年のデータでわかった「食事」健康になる小さな習慣
3章 60年のデータでわかった「運動」健康になる小さな習慣
4章 60年のデータでわかった「ストレス」健康になる小さな習慣

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