【蔦屋重三郎、ビジネス成功の秘密】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4828427066
本日ご紹介する一冊は、ベストセラー『「超」入門 失敗の本質』をはじめ、数多くの戦略書、マーケティング書を持つマーケティングコンサルタント、鈴木博毅さんによる一冊。
『「超」入門 失敗の本質』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478016879
今回は、NHK大河ドラマ「べらぼう」で話題の蔦屋重三郎の「バズる力」を、マーケティングの専門家である著者が解説しています。
起業するにあたって蔦屋重三郎がとった戦略、リスク回避の手法、ネットワーク構築術、場作りのコツ、新規参入を増やすコツ…。
いますぐ自分のビジネスに応用できそうなヒントが満載で、これは価値ある内容だと思いました。
単に蔦屋重三郎の戦略を解説するだけでなく、現代の企業の事例も盛り込んでおり、より汎用性のあるノウハウになっていると思います。
マツダの「魂動デザイン」、サイゼリヤがイタリア料理を選んだ理由、場としてのノーベル賞、秋元康氏の坂道グループ…。
成功しているビジネスモデルの裏に隠された戦略を、次々丸裸にしていく鮮やかな解説は、読んでいて痛快です。
本書最大の特長は、蔦屋重三郎が取った戦略を、読者が再現可能な状態で手渡してくれること。
かつてベストセラーとなった『メモの魔力』や『ビジネスモデル・ジェネレーション』同様、まったくゼロから始める起業家が読んでも、事業を創造するヒントになると思います。
『メモの魔力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344034082
『ビジネスモデル・ジェネレーション』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4798122971
さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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顧客創造が不必要、というビジネスは今も存在しない
大胆にビジネスを展開するには、その真逆に「リスクを徹底的に排除する思考」を背後にもつことが不可欠
リスク回避という点で重三郎がした判断
1.自身が育った町で開業
2.ニーズのある客が必ず通る立地
3.義理の兄が営む店の軒先を借りた
4.大衆書を扱う地本問屋を選んだ
5.貸本屋も並行して営んでいた
チャンスが来るまで、有利な手札を入手するまで動かない
商売を始める上では、その分野の本質を見抜いているか否かが重要
すでに売れているものを扱う
「世界で一番食べられている料理」を選んだサイゼリヤ
後発で模倣から始まりながら、最後は革新を行って先発企業をはるかに凌駕してしまう。このような存在を、書籍『コピーキャット』の著者オーデッド・シュンカーは「イモベーター」と呼びました。「イミテーション(模倣)とイノベーション(革新)を融合させる、併存させる存在」という意味です
多くの人が共感できる目標を掲げて前に進むこと。この力は、縁により知り合った小さな関係性を非常に強固なものにします
「つながっている人」とつながる
すでにある「人が集まる場」をまず利用し、次第に自分の力で「新たな魅力的な場」を創り出す
「素晴らしい個人を表彰している場」として機能していくうちに、ノーベル賞自体の権威も世界的なレベルで高まっていく
魅力的な「場」は、若い才能を引き寄せる
新たな才能を発見することは、業界の寿命を延ばし、「場」の力を延命させる効果を発揮します
参加障壁を取り去ったことで、楽しめる人が一気に増えた
ビジュアル化はハードルを下げる強烈な要因になる
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期待以上に顧客創造、マーケティングのヒントが満載で、値段以上の価値ある書籍だと思いました。
ぜひ、読んでみてください。
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『蔦屋重三郎のバズる力』鈴木博毅・著 ビジネス社
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4828427066
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◆目次◆
はじめに 急成長を可能にした「べらぼうな戦略」
第1章 蔦重のリスク排除と後発戦略
第2章 「場」を作り、才能を引き寄せる
第3章 市場と顧客を拡大するイノベーション
第4章 蔦屋重三郎のイノベーションをビジネスに生かすには
おわりに 自分語りをしなかった重三郎の実像と「その後の蔦屋」
主要参考文献
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