【これで儲かる。】
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本日ご紹介する一冊は、サラリーマン騙しのビジネス書に疲れてきた中小企業オーナー、スタートアップのための実戦的なビジネス書。
社内で新規事業創出を任されている人にとっても、有用な一冊です。
サブタイトルに<読むだけで「儲かるアイデア」を思いつく>とありますが、中身は、ビジネスアイデアにつながる100の公式とその裏にある消費者ニーズ、同じ公式で成功している企業事例を紹介したもの。
公式の中には、「従量課金」や「シェア」など、人口に膾炙したものもありますが、3分の1くらいは「なるほどな」と思わされる内容で、事例はかなり新鮮なものが用意されています。
三日坊主になりがちな習慣をサポートするビジネス、人間に合わせて変化する商品、ペットオーナーや子育て中の方に便利なサービスなど、事例も公式に併せて100個紹介されています。
ひとつひとつ、企業が知恵を絞り、試行錯誤して成功に至ったものですが、それがまとめて読めるのは、本当にありがたい。
著者は、フィナンシャル・ノート代表、ビジネスモデルアナリストの酒井威津善(さかい・いつよし)さん。
事業として新しいビジネスモデルのアイデア創出や設計のサポートを行っている方のようです。
パラパラ眺めたら、きっと自社に当てはまる公式、切り口が見つかるはず。
1トピック2ページでコンパクトにまとめられているので、隙間時間に読めるのも嬉しいですね。
さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。
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(QB HOUSEの)創業者・小西國義氏には、大事な商談前には高級床屋に行くという習慣がありました。ある日、「今日は急いでいるので30分でなんとか頼む」とお願いしたところ、いつも1時間以上かかるのに、本当に30分で終わったそうです。しかも、見た目は普段と変わらない。この経験から生まれたのが、「10分1000円のヘアカット専門店」のビジネスモデルです
ワンコインなら試したいサービスは何だろうか?
既存サービス×従量課金
既存サービス×成果報酬
いま払わない方法はないか?
一部だけでも、買ってもらえないか?
既存サービス×一口オーナー
必要なときだけ、使えないか?
ビーズ株式会社の「ぼっちてんと」は、デスク周りに設置する1人用テント。部屋のなかにもう一つの個室をつくるイメージです。空間を物理的に遮断することで、ディスプレイ一点に集中しやすい環境が作れます。コロナ禍に、前年の3倍を売り上げています
「法人」が顧客になると、いわゆるストック型の売上を期待できます
三和交通株式会社の「ペットタクシー」は犬や猫、小動物といったペットと一緒に乗車可能なタクシーサービス
BABY JOB株式会社の「手ぶら登園」は、保護者がおむつなどを持参する手間をなくすサブスクです。毎月定額料金を支払うだけで、必要な枚数の紙おむつとおしりふきが保育施設に直接届き、おむつに名前を書いたり、個別管理する手間がなくなります
既存サービス×三日坊主
ライソン株式会社の「応答くん」は、インターフォンや電話越しにボタンを押すと、男性の声で応答するデバイス
株式会社BANQが運営する「ほぼ日払い君」は、給料日を待つことなく、働いた分だけ給与を受け取れるクラウド型サービス
株式会社五葉フーズの「透明醤油」
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ビジネスモデルを発想するための公式とヒント、企業事例がコンパクトにまとめられており、本当にサブタイトル通り、<読むだけで「儲かるアイデア」を思いつく>ことができます。
こういう実戦的なビジネス書、久しぶりですね。
ぜひ、読んでみてください。
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『小さなビジネスモデル100』酒井威津善・著 ソシム
<Amazon.co.jpで購入する>
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<Kindleで購入する>
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◆目次◆
序 章 「儲かるビジネスモデル」は、誰でも作れる
第1章 お金の視点
第2章 顧客の視点
第3章 用途の視点
第4章 形態の視点
第5章 場所の視点
第6章 価値の視点
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