【奮い立つ自己啓発書】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799331183

自己啓発書を貪り読んでいた20代、30代、気がつけば自分を動かしていたのがエマソンの言葉でした。

ひょっとしたら若い頃の自分には、『自己信頼』が欠如していたのかもしれませんね。

本日ご紹介する一冊は、19世紀を生きた哲学者であり詩人、ラルフ・ウォルドー・エマソンの思想のエッセンスを紹介したもの。

ニーチェやトルストイ、カーネギー、ガンディー、オバマ米元大統領にも影響を与えた、エマソンの思想の神髄を知ることができます。（内村鑑三の『代表的日本人』も、エマソンの影響を受けているようですね）

エマソンは数多くの書籍を残しており、そのなかでも有名な『自己信頼』は、自己啓発書の古典として、今も読み継がれています。

『自己信頼』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903212106

本書は、この『自己信頼』以外に、『エッセイズ　第一集』『エッセイズ第二集』『社会と孤独』などからも名言、名句を抜き出しており、まさにエマソンの決定版といった趣です。

とはいえ、あくまでエッセンシャル版なので、まだ『自己信頼』を読んでいない方、エマソンの著作自体を読んだことがないという方にとって、良い水先案内人となる一冊だと思います。

まだ自分に信頼が持てず、「我」が優先してしまう若い時分に読めば、きっと生涯背骨となる、そんな思想が書かれています。

独立心のある方、起業家精神のある方にとっては、背中を押してくれ、苦しい時に力になってくれる言葉が詰まっている本だと思います。

コンパクトな本なので、松下幸之助の『道をひらく』同様、手元に持っておいて、隙間時間で何度も読み直すのがベスト。

『道をひらく』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569534074

ぜひ、読んでみてください。

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

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内側から発し、精神を照らし出すかすかな光を見逃すことなく注視しなくてはならない。それは、きらめく詩人や賢者たちの輝きを見つめるよりもはるかに大事なことだ

世の中全体がこぞって反対の声をあげるとき、そんなときこそ、にこやかに、しかし断固として、自分の内側から自然にわき上がってくる印象にしたがうべきだ。そうでなければ、あしたになれば、わたしたちがいつも考え感じているとおりのことを、見知らぬ誰かが、的確な理解力をもって表現することになる

羨望は無知であり、模倣は自殺である

自分自身を信じれば、かならず共鳴者が現れる

自分の本性にしたがって生きよ

権威やブランドに盲従するな

群衆のなかにひとりで立つ勇気をもて

君は、君の仕事をするべきだ

偉大ということは、誤解されること

偉い人が自ら訪問してくるような人になれ

財産を信頼することは、財産を守ってくれる政府への信頼もふくめて、自己信頼が欠けていることを示すものだ

なにひとつ他人には求めるな。そうすれば、永遠に変化しつづける世の中で、ぐらつくことのない唯一の柱である君は、まわりをとりまく人びとの支柱として現れるに違いない

人間の生涯は、みずから拡大していく円である。その円は、目に見えないほど小さな輪から始まり、あらゆる方面に拡がって大きな円となり、その動きは永遠につづいていく。このような円の生成発展は、個人のもつ魂の力次第だ

「教育」ではなく「直観」こそ重要だ

集中こそ強さの秘密だ

結論に達する道は20もあるが、最短ルートはひとつだけだ

熟練した商人は、誠実さと事実ベースの思考に加えて、「長期の計算」というマインドセットをもち合わせている

民衆を豊かにすることができる人こそ、ほんとうの金持ちだ

旅は愚か者の楽園だ。どこにいってもたいした違いはないということが、最初の旅でわかってしまう

知識は、恐怖に対する解毒剤だ

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編訳者の佐藤けんいち氏が、冒頭でエマソンの思想の根幹と、それがどう偉人たちに影響していったかを解説しており、単にエマソンの著作を読んでいただけでは知り得ない情報を知ることができました。

名著のエッセンスだから当たり前ですが、言葉は相変わらず力があって、読み応えがありました。

ぜひ読んでみてください。

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『エマソン　自分を信じる言葉』佐藤けんいち・編訳 ディスカヴァー・トゥエンティワン
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◆目次◆

はじめに　なぜいまエマソンか？
I　自分を信じよ！『自己信頼』の神髄
II　人間には無限の可能性がある
III　「いまこの瞬間」を生きよ
IV　「目に見えないもの」を意識せよ
V　「自然法則」はすべてにはたらいている
VI　人生とはパワーの探究だ
VII　人生で成功するために心がけるべきこと
VIII　あたえられた才能をつかって突き進め
IX　魂がふれあう人間関係
X　学びとアウトプット
特別付録１　鈴木大拙にとってのエマソンと『自己信頼』
特別付録２　徳富蘇峰にとってのエマソンと『自己信頼』
ラルフ・ウォルドー・エマソン年譜
エマソンと同時代の人物たち
参考文献
おわりに　ラテン語さん