2017年6月11日

『謙虚なコンサルティング』エドガー・シャイン・著 金井壽宏・監訳 野津智子・訳 vol.4708

【コンサルタント、カウンセラー必読】
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本日の一冊は、マサチューセッツ工科大学(MIT)の名誉教授であり、組織心理学・組織開発の第一人者、アップルやP&G、ヒューレット・パッカードなどをクライアントにしてきたエドガー・シャインによるコンサルティングの極意です。

これまでにも、『人を助けるとはどういうことか』『問いかける技術』などの著書を書かれていますが、今回も、コンサルタント、カウンセラーにとって重要なノウハウを開陳しています。

※参考:『人を助けるとはどういうことか』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862760600/

※参考:『問いかける技術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862761712/

本書自体、じつに謙虚な本で、著者が上から目線で語るのではなく、失敗談も含め、コンサルティングする上での「気づき」や「学び」をシェアしています。

DECをはじめとして、著者が実際に支援した企業での会話例が豊富に載っており、実践的な内容です。

時折冗長な部分もありますが、気づきや心構えが別立てでまとめられているので、ここだけ読んでも役に立つでしょう。

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コンサルタント(自分)の手助けによって、クライアント(相手)が、
(1)問題の複雑さと厄介さを理解し、
(2)その場しのぎの対応や反射的な行動をやめて、
(3)本当の現実に対処すること
が、本当の支援なのである

コンサルタントは自分で答えを出すのではなく、クライアントが自ら道を見出だせるよう支援しなければならない

「それであなたはどうしましたか」
この一言で、クライアントであるCEOとCOOは、いま自分たちが本当にやるべきことに気づき、当初の考えとは全く異なる、より実効性の高い「次の一手」を見出すことができた(以上、監訳者・金井壽宏氏)

支援者としての私自身の経験から言えば、重要なのはおそらく、どんな問題に悩まされているかをクライアントが隠さず話せること、それも遠慮なく安心して話せることだった

早い段階でのミーティングが最高の支援になる場合があることを、私は過去の経験から学んでいた。そのため、事前調査のためのごく短時間の電話やランチ・ミーティングや訪問でないかぎり、早期に行うそうした会合については請求書を送ることにしていた

謙虚なコンサルティングでは、これまでとは全く異なる関係をクライアントと結ぶことになる。コンサルタントとして、「なんとかして役に立ちたい」と思って全力を尽くすこと、誠実な「好奇心」をあふれんばかりに持つこと、適切な「思いやりのある」姿勢を持つこと、クライアントの本当の思いを積極的に突きとめようとすることが前提になるのである

確実に支援するためには、本当の問題、すなわちクライアントの懸念が何かを突きとめる必要がある

行動は観察するものであって判断を下すものではない

診断的な問いかけに分類される質問は、「えっ?」「もう一度お願いできますか」「今のはちょっとわかりにくかったのですが」といった言葉から、「なぜそんなことになったのですか」「それであなたはどうしましたか」「どのように感じましたか」などの的を絞った問いまで、実に幅広い

マーク、ご承知と思いますが、私はあなたのコーチングを依頼されました。このことをどう思いますか。あなたの上司はなぜあなたに、コーチングを受けるように言ったのでしょうか。これが、謙虚な問いかけと診断的な問いかけを合わせたものであることに注目してほしい

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全体的にぼやっとした印象もありますが、「監訳者による序文」で、監訳者の金井壽宏が、全体像を見事に解説されているので、スムーズに本文に入っていくことができました。

実務でコンサルタントをやっている方には、いろいろと気づきがあると思います。

ぜひチェックしてみてください。

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『謙虚なコンサルティング』エドガー・シャイン・著
金井壽宏・監訳 野津智子・訳 英治出版

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◆目次◆

1.コンサルタントなのに、どうしたらいいのかわからない!
2.謙虚なコンサルティングはどのように新しいのか
3.互いを信頼し、率直に話のできる、レベル2の関係の必要性
4.謙虚なコンサルティングは最初の会話から始まる
5.パーソナライゼーション レベル2の関係を深める
6.謙虚なコンサルティングはプロセスに集中する
7.新しいタイプのアダプティブ・ムーヴ

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