2016年8月26日

『老いる東京、甦る地方』牧野知弘・著 vol.4419

【地方が稼ぐには?】
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「地方か、東京か、グローバルか」

最近、一部でこのような議論がなされていますが、はっきり言って意味のない議論だと思っています。

なぜなら、ビジネスの世界では「需要と供給」、つまりどこにお客様がいて、どこにお客様を喜ばせるリソースがあるか、を見ていればそれで十分だからです。

ものによって地方がリソースになることもあるでしょうし、東京がリソースになることもある。もちろん諸外国の都市がリソースになることもあるでしょう。

お客様も同様で、どこにお客様がいるかは、リソースによっても違うわけで、青森県のお客様と山口県のお客様は違って当然だと思います。

大事なことは、トレンドを見極めること。お客様の需要を知ること。そして自分たちが提供できるものが何かを見極めることです。

本日ご紹介する一冊は、これからの地方活性化のヒントを、元ボストン・コンサルティング・グループで不動産に詳しい著者が、ダイナミックに提言した一冊。

地方や東京を取り巻くデータを示しながら、現実的な解決策を示しており、興味深く読むことができました。

さっそく、いくつかポイントを見て行きましょう。

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人は外から「刈り取ってこなければならない」「呼び寄せなければならない」ということです。日本全体の人口が減少し、その構成が高齢化する中では、自力更生の余地は少ない、ならば日本人でも外国人でも「外」から魅力的に映る地方にしなければならない

地方は今後、ようやく人口構成のいびつさから徐々に解放されて、人口減少も底を打ち、縮小した形からの「再出発」のステージを見通すことができる時代

スワンボートの時代は終わった

教祖なきイベントは長続きしない

空き家は「カネ」のかからないインフラ

移住ではなく一定期間過ごしてもらう

百貨店跡の上層部は宿泊施設にすることを提案しています(中略)実は百貨店のフロアプレートはホテルには改装しやすいのです

外国クルーズ船の日本への寄港数は、2015年で965回(前年比48%増)、外国人数は111万6000人(前年比2.7倍)にも及び、今や地方空港と港湾が外国人でごった返すような状況となっています

この境港が今、インバウンドで大賑わいといえば、きょとんとする人が多いかと思います。境港によく現れるのが、中国からの大型のクルーズ船なのです(中略)日本人にはあまり馴染みのない境港が「寄港地」として選ばれる理由は、「水深」です。境港の水深は埠頭部分で14メートル。この深さは日本で一番水深の深い埠頭を持つ横浜港の16メートルに迫る日本有数の「深い港」なのです

10万トンから15万トンクラスのクルーズ船がひとたび寄港すると、地元に落ちるお金は約1億円

日本海側の港は「海の駅」だ

超富裕層を呼べるリゾートを地方都市に

インバウンドの日本における消費額は一人当たりわずか17万円です。これでは二泊三日の日本人の国内旅行とさほど変わらない数値

発展している都市の条件に、人の「転入」と「転出」が激しく行われているということがあります。つまり、人の「新陳代謝」が活発に行われているということです。神奈川県川崎市が典型です

日本には「広場がない」

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東京がこれから高齢化なのに対し、地方の高齢化が一段落する、という指摘は確かにその通りで、今後は地方にいろいろとビジネスチャンスがありそうです。

外国人客からどう見えるか、どう見せるか。

今後の地方の生き残り策が示された、興味深い一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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『老いる東京、甦る地方』牧野知弘・著 PHP研究所

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◆目次◆

第1章 都会が疲れた高齢者の顔になる日
第2章 雄大な自然、世界遺産に潜むワナ
第3章 平凡な風景が地方の稼ぎ頭に?
第4章 実例・非常識な地方活性化
第5章 駅前が日本経済を動かす
第6章 お金は空と海からやってくる
第7章 「陸・海・空」モデルで稼ぐ

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