2016年4月28日

『未来から選ばれる働き方』 神田昌典、若山陽一・著 vol.4300

【神田昌典氏が説く、未来の働き方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569830110

現在、就活生の間では、公務員が大人気だそうです。

しかしながら、東電、東芝、シャープのような大企業でも苦境に陥る昨今、「大企業だから安定」と、組織に自らのキャリアを預ける考え方は極めて危険と言わざるを得ないでしょう。

企業や商品のライフサイクルがここまで短くなると、もはやどの波に乗るかということは問題ではなく、どんな波が来ても揺らがない自分、そして明確な行く先(ビジョン)を確立する必要があります。

つまり、周りが不安定なら自分が動くことで安定を確保する、という考え方です。

本日ご紹介する一冊は、そんな主体的なキャリアの築き方を、カリスマコンサルタント神田昌典氏と、神田氏が「すべての業界の働き方を考えるヒントがある」と語る人材派遣会社・UTグループの若山陽一社長が語った一冊。

<二〇二四年までに、「会社」は一度、死ぬ>

という、神田氏の過激な予言の後、ではわれわれはどう働けばいいのか、そのヒントが示されています。

これからのスキルヒントとしての「CI(コネクティング・インテリジェンス)」と、「ワンワード・エクイティ(あなたの資産(才能)を、表現する一言 byダニエル・ピンク)、そして未来から選ばれる人の条件として、「ビジョンに夢中になれる」ことを挙げています。

これから働き方がどう変わっていくか、じつに示唆に富んだ一冊です。

さっそく、ポイントを見て行きましょう。

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二十年の間に私たちは、人が生きていくためになくてはならないもの……「希望のストーリーを描く力」を失っていたのです。ストーリーは生きる力の源泉であり、それを失うことは、考える力も、感じる力も、愛する力すらも、なくなってしまうことを意味します(神田)

ストーリーから切り離された労働は、長続きはしません。遅かれ早かれ、根本的に変革しなければならなくなるでしょう。なぜなら、会社とともに未来へ向かうイメージを持てない派遣社員ばかりでは、日本企業の強みである現場力が、確実に失われてしまうと、私は考えるからです(神田)

二〇二四年までに、「会社」は一度、死ぬ(神田)

インターネット情報革命の結果、会社の内で価値が生まれるのではなく、会社の外で価値が生まれるようになった(神田)

社内で予算を獲得する時代から、社外で資金を調達する時代へ(神田)

社内外の多くの人を束ねて、リーダーシップを発揮しながら、失敗を恐れずに新たなことにチャレンジし、次々と新しい価値を生み出していく。そのような起業家的マインドを持ったプロデューサー型の人材が求められます。とくに必要なのは、「CI(コネクティング・インテリジェンス)」。人々のネットワークを形成し、その人たちの能力を引き出せる能力です(神田)

現在、研究を進めているのは、アメリカで普及している「PEO(Professional Employer Organization)」という仕組みです。これは、人材をメーカーとPEOが共同雇用し、PEOが賃金や福利厚生などの労務管理をすべて請け負うという仕組み。メーカーから契約を解除され、別のメーカーに派遣されたとしても、同じPEOに入っていれば、退職金や雇用保険、福利厚生などはそのまま引き継がれるので、混乱が生じにくくなるし、転職がしやすくなるのです(若山)

ビジョンに夢中になれる人が未来から選ばれる(神田)

「正社員は、組織ビジョンの実現を、自らのライフワークだと決めた人」
「他のメンバーは、自らのビジョンの実現のために、当社に関わる人」(神田)

ワンワード・エクイティ:あなたの資産(才能)を、表現する一言(ダニエル・ピンクの言葉)

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経営者として、本書を読んで一番参考になったのは、誰を正社員にするか、という基準。

「正社員は、組織ビジョンの実現を、自らのライフワークだと決めた人」
「他のメンバーは、自らのビジョンの実現のために、当社に関わる人」
という神田氏の記述を読んで、頭がすっきり整理されました。

既知の内容も多く、若干食い足りない感じもありましたが、さすが、新書ながらヒントの多い一冊でした。

これはぜひ読んでみてください。

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『未来から選ばれる働き方』神田昌典、若山陽一・著 PHP研究所
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569830110

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◆目次◆

第1章 あなたの会社は進化するか、それとも絶滅か
第2章 目の前から、正社員が消えた十年
第3章 会社をなくしてわかった可能性と限界
第4章 才能が自然に磨かれていく「場」を創る
第5章 コネクティング・インテリジェンスの時代
第6章 [対談] これから十年、飛躍するための条件

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