2015年8月28日

『話す力 自分の言葉を引き出す方法』 D・カーネギー・著 vol.4056

【カーネギー話し方の秘訣】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4105066528

最近、話し方について指導する機会が増えています。

おかしなもので、こうなると教えている自分自身もきちんと話し方について学び直したいと思うもので、つい話し方関連の書籍やノウハウに目を通すことになります。

本日ご紹介する一冊は、あの世界一の投資家ウォーレン・バフェットも学んだというカーネギー話し方教室の祖、デール・カーネギー(鉄鋼王カーネギーとは違うので要注意)による話し方ノウハウ。

もともと1926年にアメリカで刊行された初版本“Public Speaking; A Practical Course for Business Men”を新訳・再編集したものです。

以前、別の版を読んだことがあるのですが、ひさびさに読み直したくなり、再読することになりました。

読めばなるほど、話し手の心構えからテクニック、著名人のエピソードまで、有用な情報がバンバン出てきます。

恐ろしいのは、そのノウハウが今でも色あせていないことでしょう。

つまり、われわれ人間が抱くスピーチへの恐怖や、他人の心を動かす極意、説得の技法などは、今も昔も変わっていない、ということなのです。

本書には、緊張しないコツや「話す力」を得る秘訣、面白い話題、実例の使い方、話の構成法など、カーネギーが培った話し方のノウハウがびっしり詰まっています。

いくつか、そのエッセンスをご紹介しましょう。

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リーダーへの近道として「話す力」の獲得に勝るものはありません。これは人に認められ、キャリアを築く最短の方法であり、誰にでも獲得できるものです

緊張をほぐすには、何か目的をもった動作を行なう

本物のメッセージを持つことが、「話す力」を得る秘訣の半分

題材を選んで、大きな封筒にそれを書く。そういう封筒がいくつもある。読書中に、題材のどれかに適したものを見つけたら、メモを取って該当する封筒に入れ、寝かせておく。いつもメモ帳を持ち歩き、スピーチの題材に役立つことを見つけたら、それを書き留めて、封筒に入れる

短いスピーチに何もかも詰め込もうとすると失敗します。1つのテーマについて、論点は1つか2つ。それについて、十分に語ることを心がけます

話し手が時間内に話しきれないほど多くの材料を抱えているものこそが価値のある話だ

一つ一つを調べ、再確認するべきだ。確かに大変ではあるが、人々に情報と指示と助言を与え自分の権威を確立するつもりなら、当然やるべきである

すぐれた話し手は、自分のスピーチには4つの種類があることを自覚しています。1つは準備したもの。もう1つは実際に聞き手の前で話したもの。もう1つはそれが記事や活字になったもの。さらにもう1つは、帰り道に「こう話せばよかった」と後悔する頭のなかのものです

「言葉を求めるな。事実と思想のみを求めよ。そうすれば、言葉は探さなくても浮かんでくる」(ホラティウス)

自分の話の価値を信じ込むと、説得力が生じる

聴衆に愛される秘訣は、自分が聴衆を愛すること

言葉によって、声の高さを変える

言葉の重要度によって、話す速度を変える

重要なところは、沈黙を使う

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本書で書かれているノウハウは、多くの優れた話し手が活用しているものであり、使えばきっと効果が出ることと思います。

あとは、訓練するだけですね。

不朽の名著です。

まだ読んだことがないという方は、ぜひ読んでみてください。

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『話す力 自分の言葉を引き出す方法』D・カーネギー・著 新潮社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4105066528

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◆目次◆

第1章 あなたも必ず「話す力」を獲得できる
第2章 「話す力」を最大限に得るために必要な4つのこと
第3章 伝わるメッセージを生み出す「準備」の方法
第4章 思考と説得力を強化する方法
第5章 大事なことを忘れない強い記憶力を得る方法
第6章 相手を引きつけ離さない技術
第7章 最大限に「伝える」技術
第8章 誰よりも注目される存在感を作る技術
第9章 聞き手を味方に変える技術
第10章 「話す力」を発揮するために不可欠な3つのこと

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