2013年3月27日

『パワー・クエスチョン』アンドリュー・ソーベル、ジェロル ド・パナス・著 Vol.3172

【書評家じゃなかったら、絶対他人には教えない本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484131048

昨年唯一のミリオンセラーとなった阿川佐和子さんの『聞く力』は、相手の心を開く、聞き方の本でした。

※参考:『聞く力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/416660841X

でも、ビジネスで成功するためには、「約束」に向けて、話を一歩一歩着実に進める、「訊き方」の技術が不可欠です。

本日ご紹介する『パワー・クエスチョン』は、コンサルタントとして、シティバンク、ゼロックス、コグニザントなど有名企業に指導し、ベストセラーも出している著者、アンドリュー・ソーベルと、非営利組織2500社に対しコンサルティングを行うジェロルド・パナスが、プロコンサルタントの訊く技術をまとめた一冊。

どんな著名人、権力者でも、思わず語り始めてしまうパワー・クエスチョン、メンバーの目的意識や誇りを取り戻すパワー・クエスチョン、デキる人間にベストを尽くしてもらうためのパワー・クエスチョンなど、実践的なノウハウが、惜しげもなく公開されています。

たとえば、相手が著名人や権力者、大富豪だった場合、こんな質問が効くと、本書では述べられています。

<「どんなふうに始めたのですか?」と訊かれると、どんな著名人でも、絶大な権力や富を持つ人でも、つい語りたくなる>

また、少々刺激的ですが、プロの職人にやる気になってもらおうと思ったら、以下のクエスチョンが効くでしょう。

<これはあなたにできるベストですか?>

単に質問が羅列されているだけの本ではなく、なかにはじつに興味深い著名人のエピソードが登場します。(この辺は『聞く力』と似ています)

ドミノビザ創始者、トーマス・S・モナハンへのインタビューを、一部ご覧いただきましょう。

<「トム、これまでに達成した最大のことはなんですか?」私は訊いた。「海兵隊に志願して入隊を許可されたことだ。あれが私の人生最大の快挙だよ」「なんですって? あんなに多くのことを成し遂げてきたあなたにとって、海兵隊に入隊したことが最大の快挙なんですか?」「ああ、あそこで自分を知り、規律や価値観を学んだ。人生が変わった」それから三〇分間、人生の転機になった海兵隊での経験をトムは語り続けた>

聞くことには、人生を一変させる力があると思いますが、本書はまさにその威力を実感させてくれる一冊。

おそらく自分が書評家じゃなかったら、絶対他人には教えない本だと思います。

ぜひ買って読んでみてください。

—————————————————
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
—————————————————

「どんなふうに始めたのですか?」と訊かれると、どんな著名人でも、絶大な権力や富を持つ人でも、つい語りたくなるようだ

組織での役割をはっきりさせたいとき、目的意識や誇りを取り戻したいとき、あるいは、相手の原動力がなにか知りたいとき、こう訊くといい。「あなたはなぜ今の仕事をしているのですか?」

いちばんやりがいがあったことを訊くと、必ずその人にとって特別の出来事にたどりつく。くつろいで夕食を共にしたときや、親密な夜をすごしたときのように、そこから強い絆が生まれるはずだ

「これはあなたにできるベストですか?」
この質問は、本当にこう訊くのが望ましいと思えるときにだけ使うこと。全力を尽くして、限界まで努力してほしい相手にしか使ってはいけない

大切なのは、相手の話を聞き反応することだ。情報を得て、打てば響くような受け答えをすることだ。それが活発な会話ができるか否かの分かれ目である。「もっと話してくれませんか?」は、相手の考え方や経験の扉を開く魔法の鍵なのだ

相手に仕事(あるいは人生)をじっくり考えてもらいたいときには、こう訊くといい。「今の仕事のなににもっと時間を充てたいと思いますか? 逆に、かける時間を減らしたいと思うことはなんですか?」

「今日、自分の死亡記事を書くとしたら、どんな略歴を書きたいですか?」

「あなたの計画を話してくれませんか?」

「トム、これまでに達成した最大のことはなんですか?」私は訊いた。「海兵隊に志願して入隊を許可されたことだ。あれが私の人生最大の快挙だよ」「なんですって? あんなに多くのことを成し遂げてきたあなたにとって、海兵隊に入隊したことが最大の快挙なんですか?」「ああ、あそこで自分を知り、規律や価値観を学んだ。人生が変わった」それから三〇分間、人生の転機になった海兵隊での経験をトムは語り続けた(ドミノビザ創始者、トーマス・S・モナハンのインタビュー)

会議を始める前に問いかけよう。「今日はなにを決めなければいけないだろう?」そして、会議の終わりには「今日はなにを決めただろう?」と訊くといい

「あと三年しか生きられないとしたら、あなたは個人として、そして職業人として、なにをしたいですか?」

————————————————

『パワー・クエスチョン』アンドリュー・ソーベル、ジェロルド・パナス・著 阪急コミュニケーションズ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484131048

————————————————-

◆目次◆

1.いい質問は安易な答えに勝る
2.どん底に落ちたくなかったら穴を掘るな
3.四語
4.売り込みがうまくいかないとき
5.ミッションは重要なのではない。すべてだ
6.洞窟から抜け出す
7.初めから始める
8.やり直す
9.理由がわかれば克服できないものはない
10.秘密
ほか

この書評に関連度が高い書評

この書籍に関するTwitterでのコメント

NEWS

RSS

お知らせはまだありません。

過去のアーカイブ

カレンダー