2010年8月11日

『君たちに伝えたい3つのこと』中山敬一・著 vol.2212

【過激すぎる人生設計論?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478012628

本日の一冊は、ある科学専門誌から依頼を受けて書いたにもかかわらず、内容が過激すぎてボツになったという、いわくつきの人生指南本。

九州大学大学院で主幹教授を務める中山敬一さんが学生へのメッセージとしてまとめたもので、ネット上で公開したところ、たった一日で1000近くのはてなブックマークがついたそうです。

内容の中心は、教授から理系学生(とくに医学部)へ向けた人生設計アドバイスですが、もちろん、真剣にキャリアを考えるすべての人に役立ちます。

「職業に貴賤はない」というのは、社会の建前として今でも機能していますが、著者はすべての職業を「ルーチンワーカー」と「クリエイター」に分け、堂々とクリエイターを目指すべき、と主張しています。

著者に言わせれば、世の中にはクリエイターの皮をかぶったルーチンワーカーがあふれており、高給取りの仕事でも、そういう仕事がたくさんあります(詳しくは本書を見てください。激怒する人がいるはずです)。

では、クリエイターとルーチンワーカーの違いは何か。それを著者は、「絵描き」と「似顔絵描き」にたとえて説明します。

いわく、「短い、一度きりの人生です。似顔絵なんか描いてていいんですか? 本物の絵を描いてみませんか?」

もちろん、これだけがボツになった原因ではないと思いますが、確かに全体的に毒が効いています。

ほかにも、「ローリスクからハイリスクへの転向」は最も良くないキャリアパス、「とりあえず2、3年」は最低の選択、など参考になる意見が満載。

30代以降の方であれば、今更こんなこと言われても、といった感じでしょうが、28歳までの方であれば、きっと参考になると思います。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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一番悲惨なのは、目標と戦略がミスマッチしている人

他人と違う道を理性的な戦略を持って選択すること、これが人生の成功に対する第一条件

すべての職業は次の2種類に大別されます。ルーチンワーカーとクリエイターです

研究者は新たな発見をしたときの一次的な喜びと、一流の科学誌に論文が掲載されたときの二次的な喜びによって大きく育っていく

クリエイターを目指しているのに失敗している人の多くは、この二次的な喜びへの評価が曖昧だったり、客観的な判断ができていない人々です

短い、一度きりの人生です。似顔絵なんか描いてていいんですか?本物の絵を描いてみませんか?

ルーチンワーク(診療)から脱却してクリエイティブな仕事(研究)にチャレンジしたくなるのです。しかしこれは後に述べるように「ローリスクからハイリスクへの転向」にあたり、最も良くないキャリアパス

研究には、それらよりも格段にエキサイティングなものがあるのですよ。つまらないことをして金を稼ぐことに汲々とするよりも、歓喜と驚きで体中の血が逆流するような思い(めったにありませんが……)を味わえる職業のほうがはるかに恵まれていると思いませんか?

人生の設計に必要な三要素は「志」「目標」「戦略」。この3つです。そして、ヒエラルキーは絶対にこの順番でなくてはなりません

「とりあえず2、3年」は最低の選択

24、25歳までには自分の一生を賭けるに値する商売を決めよ

副業の技術を上げるために、自分の貴重な人生の実働時間を2、3年も削ることはまったく本末転倒

クリエイターは、突飛なことを思い付く人ではない

論理が非論理(大発見)を生む

意外な事実というのは論理に合わないものとして、日頃からよく顔を出します。実験しているとそういうことは意外に数多くあるものです。しかしそれに気が付くかどうかは本人の能力です。その意外な事実を説明するためにアイデアが生まれるのです

「はい」「わかりました」「すぐやります」常にこの3つの言葉をボスに言っていれば、決して問題は起きません

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『君たちに伝えたい3つのこと』中山敬一・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478012628

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◆目次◆

序章 後悔しない人生を送るためにすべきこと
第1章 ルーチンワーカーではなく、クリエイターを目指そう
第2章 人生の戦略を、今すぐ描く方法
第3章 人生の二択、どちらを選ぶか
第4章 クリエイターは、論理的に考える
第5章 文系ビジネスパーソンにも役立つ、研究者(クリエイター)の仕事術
第6章 クリエイターも必要不可欠、コミュニケーション力の身につけ方
第7章 創造と評価の切っても切れない関係

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